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嗚咽

作者: 時計塔の翁


 私には自分と呼べるものが無い

 今を器用に生きてはいるが

 先のことを考えようとするともやがかかる

 過去を振り返ろうとすると何も無い

 そんな人生とも呼べない人生を生きている

 もしも人生を車にたとえるならば

 私は運転を()()()()のではなく()()()()()()()のだろう

 自分のことさえ他人に指示されなければできないのだから



 私にはキャラが無い

 人は濃いキャラを持つというが

 全て演じているに過ぎない

 わざと道化師をしている

 常に仮面をかぶってお道化(どけ)を演じている

 キャラを自分んを引き立てるアクセサリーとたとえるならば

 私のすべては()()()()()()()()()に他ならない

 剥いだ後に残るものはチリ一つも無いだろう



 私は人に本音を言えない

 おしゃべりな性格ではあるが

 それは他人に自分のことを聞く隙を与えないためであり

 どうでもいい会話でその場をやり過ごすためでもある

 だから私の言葉は羽のように軽いのだ

 言葉で表せないのだから

 こうして文字に起こして気を紛らわせるのだ

 おしゃれな言い回しもできないこれはガラクタにも劣ることだろう



 なんでこんな風になっちまったんだろうと

 笑うしかないのだから傑作なのだ


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