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第11話『面倒事』と『王城図書館』



「リラ。そろそろ返事を聞かせて欲しいな、僕のクランに入る。とね。」


「お断りします。」


「謙遜しなくていい。君は、僕のクランに入る資格が十分にある。」



こいつはバカなんだろうか? リラがキッパリ断っているのに、謙遜してると思うとは………



「間違えました。」


「そうだろう。さぁ! 僕のクラ「先程自分のクランをつくりました。」ンに…………え?」



驚いた顔をするイケメン(バカ)。これで、納得するだろう。



「待ちたまえ! 一人ではクランをつくれないよ、リラ。」



爽やか笑顔で、言ってのけるイケメン(バカ)。こいつは、俺が見えないのだろうか? リラが、眉をひそめる



「一人ではありません。彼と私、二人です。」


「その無能と? 冗談はよしたまえ。」


「たしかにな!」


「そうだ! そうだ! なんで無能と組むんだ?」


「英雄と無能。これっぽっちも釣り合わねぇよ。」



ギルドにいる人のほとんどが、笑いだす。それに比例して、ぷるぷると震えだすリラ。かなり怒ってるな、ここは一度帰りますか。



「リラ行こう。此処にいても意味ない。クラン登録はしたし、一度帰ろう。」


「…………うん。」



不服そうにしながらも、俺の後を着いてくるリラを、後ろに確認し前を向くと、炎の弾が飛んできて、直撃した。



「無能のくせに、僕のリラを連れて行こうとするからだよ。」


「………てめぇ。」


「おや? まだ生きてるのかい。無能のくせに頑じょ…………へ?」



驚愕の表情を浮かべるイケメン(クズ)。そんな事はどうでもいい。



「リラに当たったらどうするんだこらぁ!」


「ぐぼほぉ!」



『ベキッ!』『ボキッ!』



俺は、イケメン(クズ)の頭を掴み、床に叩きつけた。



「「「「「「……………へ?」」」」」」



周りにいるヤツらは、何が起こったか分からないようだ。



「次やったら、その顔じゃがいもみたいにしてやる。…………んじゃ、帰るかリラ。」


「うん♪」



さっきとは、うってかわり、満面の笑顔を浮かべるリラ。何がそんなに嬉しいのだろう? そんな事を考えながら、一度宿に戻った。



























「それで、これからどうする?」


「ん? そうだな~」



宿に戻って来たが、この後どうするか決めてない。今さらギルドには戻れないし



「そうだ! 図書館とかないか?」


「図書館?」


「あぁ、別の国だとか、別の大陸の情報が欲しい。ほとんど知らないから。」


「成る程。いいよ、案内する。」


「ありがとな。」



リラに案内してもらい、図書館へと行く。図書館には20分程で着いた。外見は城だ………………城? ……城!?



「いや、図書館じゃなくて、城じゃん!?」


「ん? 図書館だよ。」


「いやいや、城だよ!?」


「あぁ、城の中にあるんだよ。」


「つまり、王城図書館?」


「そう。さっ、行こ!」



簡単に言ってくれる。王城図書館は王族か、王族に認められた者しか利用出来ないハズだ。国家機密が書かれた本だってあるハズだぞ。

それが、分かっているのか、いないのか、入り口へと向かうリラ。というか、入れるのか?



「すいません。王城図書館を利用したいんですが。」


「これは、これは、リラ様。どうぞ、お入りください。」



入れちゃったよ。リラの連れだということで、俺も入れてしまった。

そのまま、城の中を歩いて、お目当ての図書館を見つけたので、中に入った。



「本がいっぱいだな。」


「そうだね。えーと、大陸や国の本は…………あ、ムトこっち。」


「おう。」



その後、手分けして情報をまとめた。

まずは、大陸について。この世界ヴォルテには五つの大陸がある。


“イルノア大陸”

俺達が暮らすハルリア王国がある大陸で、五つある大陸のうち最も大きい。

さらに、五つの有名な大国がある。


“ラドア大陸”

イルノアの西側にあり、自然豊かな大陸で“妖精族”や、“エルフ”が多く暮らしている。


“シーディア大陸”

ヴォルテの中央に位置する大陸で、“勇者召喚”を行える“ロードル聖王国”があるので有名だ。


“タルベア大陸”

最北に位置する大陸で、雪と氷に包まれており、独特な生活が営まれている。さらに、数多くの伝説が存在する。


“ヤマテア大陸”

イルノアの北に位置する最も小さい大陸で、多くの島々がある。あまり他大陸との交流がなく、独特の文化が発展した大陸だ。


以上がこの世界にある大陸である。



「う~ん。次に行くとしたら、何処だ? タルベアは遠すぎるしな~。」


「普通ならシーディア。次点でラドアだね。ヤマテアは、ヤマテア行きの船がほとんど出てないから駄目だし。」


「だな。まぁ、もう少し情報を集めてからでいいだろ。」



お次はこの“イルノア大陸”にある五つの主要国を紹介だ


“ハルリア王国”

俺達が暮らす国で、様々な種族が平等に暮らしているので有名だ。理由はここの王族が、元は冒険家だった事と、冒険者ギルド本部があるためだろう。他大陸にある国と比べても、最も暮らしやすい事で有名だ。


“ザーレグ帝国”

魔導工学が発展した国で、強力な魔導兵器があるので有名だ。人族至上主義で、他の種族はほとんどが奴隷という扱いだ。


“リヒル聖教国”

『全能神』を信仰する聖職者達によってつくられた国で、他の神の信仰者でも快く迎えてくれる国だ。まぁ、過激な聖職者もいるが。後、“聖女”がいることでも有名だ。


“ヨルメア獣王国”

獣族達によってつくられた国で、ほとんどが人族からの迫害にあった者達であり、人族はあまりいい顔をされない。


“ノルトール魔王国”

魔族達によってつくられた国で、現在は“ザーレグ帝国”と戦争をしている。国境付近で戦っているらしい。


以上が“イルノア大陸”の主要五国だ。



「ザーレグはないとして、リヒルと小国を経由して、港がある場所にいくか。」


「だね。ヨルメアはいい顔されないし、ノルトールは遠すぎるから。」


「よし! 今後の予定も決まったし、今日は帰るか。」


「うん!」



大陸と国の情報を調べ終わったので、リラと一緒に帰ろうとした時。



「リラがいるって、聞いてきたんだけど!」



青いドレスを着た、どこからどう見ても王女様と言える人が、図書館に入って来た。

また、面倒事の予感。

ザーレグが、ノルトールに戦争を仕掛けた感じです。

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