表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/49

俺の知らない所でえらい事になっていました。

しばらくお笑い無しの話が続きます。ごめんなさい

 しばらく沈黙後大男と蛇の様な男をお互いの顔を見合い


 「あははははは、ふざけた格好しやがって!!やってやろーじゃねぇか!!」


 と大男は俺の方を振り向くと拳を振り上げる。



 その時・・・


 「チーーーーン」


 不意にカウンターから呼び鈴が鳴らされる・・・全員が不意に鳴らされた呼び鈴の方に視線を送ると、そこにはまんべんな笑顔を浮かべたサティがいた。


 「わかってると思いますが、テメェら、ここで喧嘩おっぱじめるなら、それなりの覚悟しといて下さいね。」


 最後から最初まで笑顔を崩さんなかったサティだが、時折ドスの利いた声を発していた。


 「わ、わかってますぜ、ねぇさん」


 大男は拳を下げて、蛇の様な男はナイフをしまい、サティの言葉に従う。


 まぁ~それはそうだろうと俺は納得する。アイーダ酒場それは冒険者と冒険者を繋ぐ場であり冒険者を保護する場では無い。冒険者が死んだり怪我ををするのは、冒険者の注意が足りない腕がないのが原因である。それは冒険者同士のイザコザであったとしてもだ。だだしアイーダの酒場に損害・被害が無い場合に限る、もしアイーダの酒場で故意的な器物の破損等を行おうものならアイーダの酒場はその全権を持ってその冒険者に報復するのである。


 酔った冒険者が故意的に店の壁で落書きをした事があった、その冒険者はアイーダの酒場の関係者によって両手を切断された事は有名な話である。


 「おう、てめぇ~面貸しな」


そう言うと大男は俺の後ろ襟を掴み出口へと俺を引っ張った。


 「えっちょっと」


 そう言葉を発した女魔法使いは意外そうな顔をしてポケッ〜と引きずられてる俺を見ている。俺は笑顔で手を振る。


 「ルーさん!!」


 ダンの横に通り過ぎるとダンは俺に手を差し伸べる仕草をするが、それを俺は真剣な顔をして首を横に降る。その行為が何を意味するのかを察してくれたダンは黙って俺が引きずられていくのを見送った。大男と蛇の様な男はフードを被った2人の男を残し俺を引きずったままアイーダの酒場を出る。俺はまんべんの笑顔を浮かべ心配ない事をダンに伝える。


 沈黙するアイーダの酒場・・・10分程時間が経過して一人の冒険者が・・・


 「アイツ死んだな」


 と言葉をこぼす・・・ 非常に小さな声であったが、静まり帰ったアイーダの店ではその声は全員の耳に入った。


 「クッ、クソー」


 ダンは膝を落とし震える足を自分の拳を何度も何度も叩く・・・ そんなダンの様子を見てかどうかは分からないが・・・


 「行くよ、リー、ダルク」


 女魔法使いはそう言葉を発すると出口に向かってダシュする。その後に・・・


 「ち、ちょっとミリアちゃん」


 と身長140cmのフルプレートの戦士が続き・・・


 「仕方ないわね」


 と女武道家が続いた。


 外の様子を伺いながら出口を塞ぐ卑劣な2人の魔法使いは外に目をやっている為に、ミリアとリーとダルクが駆け寄ってくる事に気がついていない。ミリアは卑劣な魔法使い一人にドロップキックを食らわし、リーは振り返る残りの卑劣な魔法使いの股間を足でカチ上げ、悶え苦しむ卑劣な魔法使いにダルクが体当たり。2人の卑劣な魔法使いは入り口のドアを破壊して吹っ飛ぶ。


 外に飛び出し周りを見渡すミリアとリーとダルク。 外は完全に真っ暗で月の光が薄暗い町を照らしていた・・・ その月の光で卑劣な魔法使いの2人は完全に伸びている事を把握して・・・


 「居た?」


 とミリアは鼻から赤い水を流す奇怪な男の確認を急ぐ。


 するとダルクがアイーダの酒場の曲がり角に倒れる人の足を発見する。


 「み、ミリアちゃん、あれ?」


 ダルクが発見した倒れる人の足を指差すとミリアとリーはダルクが指差す方向に目をやる。


 「・・・・」


 ミリアは言葉を何も発しなかった・・・


 「遅かったか・・・」


 リーはその倒れる人の足を見て正直な意見を言葉にする。


 アイーダの酒場の角に駆け寄る3人はそこで信じられない光景を目にした。倒れる人間の数は2人いずれもお腹を抱えプルプルと小刻みに震えていた。腹に一撃食らわして沈めたであろう人物が月の光を背に一人その場にたたずんでいた。


 顔はペンキを塗ったかの様に白く、右目は星、左目は丸で鼻の先と同様に赤くペイントされていた。鼻からは赤い水が流れ続け、眉毛は無く、口は口紅で塗ったかのように真っ赤で頬の1/2まで吊り上げてペイントされていた。髪はチリチリのアフロヘヤー所々誰かにむしられた形跡、色は明るい緑色。


 そうその奇怪な男はの名は確かルーと呼ばれていたまさにその人であった・・・ほっとした顔を浮かべる3人。


 この場に3人が居る事が理解出来ないルー・・・ハッと自分達がした事を思い出しルーの手を取りルーを引っ張りながら走るミリアその後に安堵の笑顔を浮かべ追走するリー


 「ちょ、ちょっと待ってよ~」


 と足をもたつかれながら必死に食らいつくダルク、4人は始まりの村を出て平原へと駆け出していた。


 「ハァハァハァハァ」

 

 ミリア両手で膝を抑え肩で息をしている。


 「スピィースピィースピィー」


 と聞いた事が無い音を立ててリーはその場にうつ伏せで倒れている。


 「ハァハァハァハァ」


 とダルクは仰向けに倒れながら肩で息をしている・・・俺は息を一つもこぼさず。ただ一番やばそうな女武道家を傍により


 「大丈夫か?」


 と声を掛ける。


 「あ、あ心配しないでいつもの事だから、ハァハァ」


 と女魔法使いが言う。


 「それより凄いね、ハァハァ、初心者クラスの冒険者をのしちゃうなんて、ハァハァ」


 女魔法使いはどうやら勘違いしているようだったが、説明するのも面倒なのでそーいう事にしておこうと俺はその言葉を訂正しなかったのである。

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ