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世界を変えれるだけの力を持つ俺の今後はどうなってしまうのだろうか?  作者: 陽空
第2章インティア王国・ユートピアと呼ばれる街カンタラ
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剣聖聖女(せいけんせいじょ) ダルク・ベイダー誕生

 ルーと別れて1ヶ月程経った日の事であった。


 ルーを探し場所を手当たり次第転々とする。ミリア、ダルク、リーはとある王国の国境近くの丘を歩いていた。


 この頃のダルクの防具は、リーが何処かで手に入れた大金で購入した鎧で、ダルクにあった装備していた。急所となる部分だけを守る鎧。上段の構えから派生するベイダーの剣術は頭を急所と見なさず、ダルクの容姿を曝け出していた。


 今迄使用していた鎧は、ミリアと知り合った際に譲り受けたもので・・・


 「お父さんの鎧なのよ!大切にしなさいよね!」


 と言うミリアの言葉をダルクは守り、装備が変わってからでも、時間を作り手入れを怠らなかったのだが、手入れしているダルクを見てミリアが・・・


 「ちょっと!いつまでそんな汚い物もってるのよ!!」


 と何故か怒られ・・・


 「で、でも、この鎧結構良いものだよ〜」


 とダルクがミリアに言葉を返すと・・・


 「えっ!そうなの?じゃ〜それ売って、甘い物食べよ〜」


 と目を輝やかせ、道具屋に鎧を持って行ったミリアの後姿は、今でも忘れないダルクであった。



 その話はさておき、道中は何時もと変わらない日であった。ミリアがボケをかまし、リーが無表情でツッコミ、ダルクが苦笑いをする。そんな日であったのだが・・・


 今日は違った・・・


 歩いている3人にいきなり轟音に近い雄叫びが聞こえてきたのだ。それは雄叫びだけでは無く、無数の馬の地を蹴る音、それを盛り立てるかの様なドラムの音が響く。3人はまだ見えぬ丘の先に駆け寄ると、轟音の正体を明らかなものにする。


 それを黙って見る3人・・・


 暫くしてリーが無表情のまま言葉を発する。


 「戦ね」


 そうそれは戦であった。何を目的とした戦さなのかは定かでは無かったが、見ていて気分が悪くなるその光景にミリアが声を掛ける。


 「馬鹿じゃ〜ないの!!行きましょ!」


 ミリアのその言葉にミリアとリーはその戦場を後にしょうと振り返り足を進めるのだが・・・ダルクは一人その光景に目を奪われている。


 ダルクが足を進めていない事に気付いたミリアとリーは、足を止めダルクの方に振り返り言葉を掛ける。


 「いくわよ〜ダルク〜!」


 その声は勿論ダルクに届いた。しかし動こうとしないダルク。そんなダルクは手を握り締めながら、肩を小刻みに揺らしていた。


 その行動に理解が出来ないミリアとリーは、ダルクの元に足を進めると肩をポンと手を置き、ダルクの顔を覗き込む。覗き込んだミリアとリーはダルクの顔を見て、一瞬怯む。ダルクの顔は今迄見た事が無い顔をしていたからだ。


 眉間にシワを作り、目尻を吊り上げ、歯を食いしばっていた。そうその表情は怒りであった。


 「なにを・・・なにをやってるんだよ!!!」


 ダルクの発する言葉は怒り、叫びに近い声であった。


 言葉を発した瞬間に剣を抜き、戦場へと駆け出すダルク。ダルクが抜いたのは普通の剣・・・そう斬れば傷を直す癒しの剣であった。


 それを見たミリアとリーは暫く呆気に取られ、動く事が出来なかったが、お互いの顔を見合い、頷き、ダルクの後を追い戦場に駆け出すのであった。

 

 ダルクは怒っていた。何故なら戦をしている旗印を見て今戦をしているのがインダスタル王国とニヒルク族の戦であったからだ。何の為に父ダス・ベイダーが死んだのだ!何の為にシス・マッドスターは父ダスを殺め、汚名を受けたのだ!2人の死が踏み滲まれる、それが許せなかった。


 怒りに身を任せ両軍が衝突する脇から、斬り込むダルク、勿論斬りかかるのは傷を負った兵士。幾多の傷つく兵士を直すがキリが無い・・・それでも斬り続けるダルク・・・誰も死なせない!そんな気迫が感じられる。


 しかし・・・


 そんなダルクの気持ちを他所に・・・


 傷が直った兵士は立ち上がりまた戦いを始める。直した兵士が違う兵士に傷を作るそんな姿を見て、自分の無力さに顔を歪めるダルク・・・


 それでも止めないダルクは次々と傷付いた兵士を直すのであった・・・



 その戦場の異変に気が付いたインダスタル王国の貴族がインダスタル8世に戦況を報告する。


 「なに?!前線で戦場を乱す者がおるのか!何処のどいつだそれは!」


 と怒りを露わにして言葉を発するインダスタル8世。


 「そ、それが・・・ルク・ベイダーかと・・・」

 「何!!!ダスの一人娘ルク・ベイダーか!!!」

 「はっ正にその人かと・・・」


 拳を握り締め、怒りに顔を赤く染めるインダスタル8世。


 「・・・殺せ!」

 「はっ・・・しかし・・・」


 ルクの剣術の腕を知っている貴族は、とても倒せる相手では無いと言葉を濁す、しかしそれが更にインダスタル8世の怒りに油を注ぐ。


 「弓を放て!!!それぐらい分かるであろ!!!」

 「し、しかし、それでは味方も・・・」

 「構わん!!!さっさとルク・ベイダーの首だけを世の前に持ち帰れ!!!」

 「はっ御意のままに!」


 あの後シスはインダスタル8世に斬り掛かるフリをして自害、それをルクの功績としてインダスタル8世以外の者に示した。インダスタル8世だけが真実を知り、流石に貴族達も王を庇いシスを倒したルクの扱いに疑問を抱き、言葉した程だ。何より屈辱なのが、その際シスの迫りくる気迫に失禁してしまうインダスタル8世を失笑したルクが何よりも許せなかったのだ。



 そうとは知らないダルクは休む事無く傷を癒し続ける。自分の無力さに涙しながらひたすら剣を振るう。


 しかしその時は・・・


 ダルクを中心としたインダスタル兵とニヒルク族が、一斉に地面に身体を倒す。倒れた兵の身体には無数の弓が突き刺さってた・・・


 何故?自分は無事なのだろうか?と弓が飛んで来たであろう方角に目をやると、そこにダルクを守り盾となる2人の背中を目にする。


 「ミ、ミリアちゃん!リーちゃん!な、何で!」

 「ま、まったく何やってんのよ!」

 「ダルク後でお仕置き!」


 2人はその言葉の後地面に倒れ込む、ダルクは急いで2人の傷を直し、2人の安否を確認する。


 「よ、よかった・・・」


 2人に命の危険は無かった。


 しかし・・・


 ダルクは完全に頭にきていた・・・


 そして剣を持ち替える・・・


 そうそれは傷を付ける事が出来る剣・・・


 ルーから貰った光の大精霊の加護を宿した剣・・・


 「ルーさん御免なさい・・・」


 そう呟き剣を振りかぶり、斬りかかろうとした時、声が聞こえてきた。


 「ダルクお前の剣は誰かを護る剣なんだ!」


 ダルクの頬に涙が溢れる。


 「ル、ルーさんダメなんだ!僕じゃ〜ダメなんだ!」


 「ルクよ!お前の剣は誰かを護る剣なんだ!」


 「父上ダメなんだ!僕じゃ〜ダメなんだ!」


 「剣聖ルク!我々の力を使え!」


 「シス叔父さん?・・・力ってなに?!」


 ダルクの胸の前に小さな光が現れる・・・


 「こ、これは?」


 「さぁ〜使え!俺達の想いお前に託そう。」


 目を瞑りその光を両手で優しく胸に押し込むダルク。そしてその光がダルクの身体に入った瞬間・・・


 ダルクは目を開ける・・・


 「分かる・・・今なら分かる・・・皆んなの想い・・・お借りします・・・皆さんの想い・・・」


そして叫ぶルーから授かったチートスキルの名を!!!


 「スキルゥゥーー聖者の行進!!!」


 戦場に響き渡るダルクのその声!


 地面から小さな光が生まれる!


 戦っていた兵の横に浮遊する小さな光!


 それに見惚れ手を止め始める兵士達!


 そして無数の小さな光が集まり形を成す!


 一つでは無い約1万の形を成す!


 姿形がハッキリとする!


 一人の兵がその光の容姿を見て言葉を発する。


 「せ、聖剣、ア、アルベルト・・・」

 「こ、こっちは、聖剣、ルナガルド!!!」


 そう・・・その小さな光は約1万の英雄・剣聖の姿を成す。いずれも剣で名を馳せた者ばかり・・・


 剣を落とす兵士達・・・


 「勝てる訳ねぇ〜よ・・・」


 そう言葉を発して自陣に逃げる兵士達。


 ルクの前にも光が集まり光が2つ形を成す。それは父ダス・ベイダーとシス・マッドスターであった。ダスとシスはダルクの肩に手を置き、ニッコリ微笑む。それに頷くダルク。


 そしてダルクは剣を天に翳す。


 すると・・・


 形を成した剣聖・英雄が再び小さな光に戻り、ダルクの剣に集まる。


 光輝く剣がドンドン天に向かい肥大する・・・


 剣先が雲を突く・・・


 まだまだ肥大する・・・


 剣先が見えなくなる・・・


 それでも肥大する・・・


 全ての光がダルクの剣に集まった時、それはもはや剣とは言えない物になっていた。


 そうそれは大陸を両断する程の光り輝く巨大な剣であった。それを見た兵士は腰が抜けて動く事が出来ない。


 ダルクはニヒルク族の方に体を向ける・・・


 「や、やめろ・・・」


 ニヒルク族の兵士達は恐怖で顔が引きずる。


 「や、やめてくれ・・・」


 その声はダルクの耳にも入る。


 しかし・・・


 ダルクはやめなかった・・・


 ダルクは叫ぶ剣聖・英雄達の想いの塊の剣技の名を!剣聖・英雄の想いを自分の想いに変換して!!!


 「剣技ぃぃーーー!エクスゥゥーカリバァァーーーー!!!」


 振り落とされる、大陸をも両断せしめしその光り輝く巨大な剣を・・・


 その巨大さで避けれる者など皆無、その剣が大地に食い込む・・・それを見たインダスタル兵は思ったであろう・・・全滅だ・・・と・・・


 ダルクはゆっくりとその光り輝く巨大な剣を引き上げる。


 すると・・・


 なんと!大地に斬り跡が無い!!ニヒルク族も生きていた!誰一人死んではいない!何故?


 暫く沈黙後一人のインダスタル兵が言葉を発する。


 「へ、へへへ見掛け倒しかよ!」


 それを気にインダスタル兵は徐々に立ち上がり、剣を構え直す。


 「ビビらせやがって!」


 と徐々に勇ましくなる。




 ダルクはインダスタル王国の方に身体を向ける。


 しかし・・・ニヒルク族の様子が変だ・・・


 ダルクは光り輝く巨大な剣を両手で構える。


 ニヒルク族は全員膝を落とし涙を垂れ流している・・・


 ダルクは少し振りかぶる。


 ニヒルク族の中には両手両膝と頭を地に付け、ダルクに平伏している・・・


 ダルクはまた叫ぶ・・・その剣技の名を!!!


 「剣技ぃぃーーー!エクスゥゥーカリバァァーーーー!!!」


 そして振り落とす。その光り輝く巨大な剣を・・・



 ダルクが斬ったもの・・・それは想いである・・・


 誰かを蔑む思い、誰かを罵る思い、誰かを蹴落とす思い、誰かを傷つけ様とする思い、誰かを憎む思い、誰かを憎悪する思い、誰かを恨む思い、誰かを嫌悪する思い、誰かを妬む思い、誰かを嫉妬する思い・・・


 それを斬ったのである。そして斬られた想いは光の属性で無に帰り、傷ついた想いはダルクの癒しで治癒されるのである。


 それらを斬られた人間はどうなるであろう?今生きてる事に感謝し、日々に感謝し、人々に感謝する。


 そして・・・それを与えてくれたダルクを何と想ううだろう・・・


 簡単である・・・頭を垂れて涙を流し感謝する。


 斬られた人はダルクを何と呼ぶ?聖剣?・・・嫌・・・足りない・・・聖女?・・・嫌・・・足りない・・・そう2つ合わせればいい!!聖剣聖女せいけんせいじょと呼べばいいのだ!!!


 そうして、ここに聖剣聖女せいけんせいじょダルク・ベイダーが誕生した!

ここまで読んで頂いてありがとございます。


世界を変えれるだけの力を持つ俺の今後はどうなってしまうのだろうか?は誠に勝手ながら後これを含め後4話で話を終わらせて頂きます。


残りを掲載後、次の小説タイトル「俺の舎弟は茨木童子」を連載する予定をしています。


もし時間がありましたらこちらの小説の方もどうぞ一読頂ければ作者感激です。


ブックマーク頂いた皆さん、又これを読んで頂いた皆さん、本当にありがとうございます。

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