えらい事に凄いテンパりました。
確かに地面を力一杯蹴ったルーとペスターク・・・
ただぺスタークはルーに向かい地面を蹴ったのに対して、ルーは後方に地面を蹴ったのだが、それもぺスタークには関係無いかの様に一気に間が詰まる。
ぺスタークが親指と人差し指の間に一つ、人差し指と中指の間に一つ、中指と薬指の間に一つ携える魔剣を振りかぶりルー向けて3本の魔剣を振り落とす。
魔剣と魔剣の間に体を細くして避けるルー、その後に襲い掛かる衝撃波がルーを吹き飛ばし、さらに各属性攻撃が更にルーに襲い掛かる。
間を空けず直ぐに地面をひと蹴りしてルーとの間を詰めるぺスターク・・・
一方ルーは魔剣と魔剣の間に体を細くして回避した後にスキルを解放する。それは先程のスキル【天照大御神】の前に使用したスキル、【思金神】【伊斯許理度売命】【天宇受売命】【布刀玉命】【玉祖命】【天児屋命】【天手力男神】である。
基本能力を上げるスキルではあるが、これら9つにはそれとは別の効果がある。
【思金神】幻覚を思考の通りに動かす。
【天津麻羅】武器がある様に幻覚を見せる。
【伊斯許理度売命】使用した人物が居る様に幻覚見せる。
【天宇受売命】幻覚が舞う様に動く事が出来る。
【布刀玉命】幻覚にをより現実の様に見せる。
【玉祖命】幻覚に全ての能力効果を乗せる。
【天児屋命】幻覚効果をより効果的にする。
【天手力男神】幻覚で見える者の能力が上がる。
【天照大御神】幻覚の効果を現実のものに変換する。
※【天照大御神】【天津麻羅】は破壊斧で使用済み。
そしてルーは衝撃をスキル【受け流し】でダメージを抑え、各属性は最初に使った魔法で無効化すると、一度使用で失った属性無効化を再度使用して万全の対策を施す。
そしてぺスタークはルーが作り出した幻覚の方に攻撃を繰り出している。そうルーは衝撃波で吹き飛んではいない、吹き飛んだのは幻覚である。
幻覚と戦っているぺスタークを他所に、ルーはキョロキョロと周りを見渡し、全く関係ない所で立ち止まり・・・
破壊斧を大きく振りかぶり・・・・
スキル【鬼人溜め】を使用して・・・
破壊斧を力の限り振り抜く!!!
振り抜かれた破壊斧の速度は、普通の人間が斧を振り落とす速度と同じで、まるで勢いが無い・・・
だが・・・
何故か・・・
そこに人間を遥かに超越したスピードで・・・
ぺスタークが移動してくる!!!
ルーの破壊斧がぺスタークの肉に食い込む、しかし両断する前にぺスタークはルーの破壊斧を魔剣で抑えそれを阻止、ぺスタークの体がその勢いで吹き飛び、そしてぺスタークは直ぐに態勢を整えるとルーが作り出した幻覚と再度戦っている。
【鬼人溜め】スピードを犠牲にしてその威力を増大させる。スピードを犠牲にする分だけ攻撃力が向上する。
そしてルーはまた全く見当違いの場所で・・・
破壊斧を大きく振りかぶり・・・
スキル【鬼人溜め】を使用して・・・
破壊斧を力の限り振り抜く!!!
すると・・・
又そこに・・・
ぺスタークが現れる!!!
血しぶきを上げて吹き飛ぶぺスターク・・・
それを何度も何度も繰り返すルー、それを見ているアルマは絶句であった・・・
アルマにはルーが作り出した幻覚が見えなかったのである。
それはつまりアルマがまだその域まで達していない事を指し示す意味であった。観客達がぺスタークの力を測れない様に、アルマもまた今ルーが繰り出している技を認識する事が出来ないのである。それは一言で言うと力不足!!この場に居る事も烏滸がましいしいその事実に、アルマは悔しさで歯を食いしばるのである。
今ルーが行っているのは計算された攻撃である。置き斬りと言う言葉がシックリくるその攻撃は、相手の思考を読み取り、次の動き次の動きを先読みし、まるで吸い込まれる様にぺスタークはその場所に姿を現わせる。
もはや圧倒的なその戦い方にぺスタークもなすすべもなく、糸を付けられた人形の様にルーが操るのである。
悔しがるアルマにルーが言葉を掛ける。
「そろそろ万華鏡の効果が切れるぞ!!!」
「万華鏡???」
「ああ、すまんすまん、俺がこの技をそう呼んでいるんだ!アルマ警戒しろ!!」
「あ、ああ分かった!」
ぺスタークが今戦っている幻覚それはルーである。能力値はぺスタークより格段に落ちるルーであり、ぺスタークは終始優勢に事を運んでいるのであるが、時折理解が出来ない場所から繰り出される破壊斧を避けきれずにいる。
ぺスタークがその攻撃に気が付くのはその破壊斧の刃先が体に触れた時、触れた時点で魔剣で抑え込むものの、その1撃が重たく直ぐ抑え込めず、破壊斧の刃先が体に食い込む。
今戦っているのは幻覚だろうと感じてはいるぺスタークではあるが、幻覚から発せられる殺気がぺスタークの体を動かし、ルーの意図した動きとなる。
それこそ万華鏡の力、ルーと言う丸い筒に包まれ踊り、鏡に映され幾つも姿を変える幻覚、それを見るぺスタークを魅了して襲い掛かるのである。
しかし・・・
とうとう・・・
それに耐えきったぺスタークの前から・・・
幻覚が消える・・・
自分の前にルーが居ない!!周りを見渡すぺスターク、そしてルーの姿を捉える。
そして直ぐにぺスタークはルーに言葉を掛ける。
「相変わらず、スコイ戦い方じゃの!」
「誉め言葉として受け取って置くよ」
「ふははははは、やっぱりお前は楽しいの、じゃが・・・そろそろ終わりとしようかの」
「そんな満身創痍でか?」
ぺスタークの体はルーの破壊斧の力とスキル【鬼人斬り】による攻撃で至る所に深い傷を負い、立っているのも苦しそうであった。
その姿を見たルーがぺスタークに言葉を掛ける。
「なぁ~ぺスタークお前人間になったのか?」
「・・・・」
ぺスタークからの返事が無いがルーはそのまま言葉を続ける。
「お前そんなに弱かったけ?!」
「・・・・」
「確かにスピードは上がってるけど・・・」
「・・・・」
「その他はボロボロだぞ?!」
「・・・・」
「なぁ~何で人間界に居るんだ?!」
「うるさいぞ!!・・・黙らんかぁぁぁーーー!!!!!」
ぺスタークは怒り地面とひと蹴りしてルーに襲い掛かる・・・
6本全ての剣を振りかぶり、ルーの体に向けて振り切る・・・
ルーは破壊斧を盾にしてその6本の剣を防ぐが、その後に襲い掛かる衝撃波で破壊斧が弾かれ闘技場の壁に衝突、6本の魔剣に込められている属性攻撃は無効化魔法で無効化するものの、背を壁にしては勝ち目が無いルーは直ぐにその場を移動しようと試みるも・・・
前を3本の魔剣で塞がれ、後ろも3本の魔剣に塞がれる・・・
逃げ場が無いルー・・・
そのルーに顔を近づけてぺスタークが言葉を発する。
「どうじゃ?これでも弱ったと言えるのかえ?!」
と自慢げな顔をするぺスターク
その言葉を聞いたルーは笑顔を浮かべ、ぺスタークに言葉を返す。
「ああ、ぺスタークやっぱりお前は弱くなったよ!!」
とルーが言葉を発した瞬間ぺスタークは自分の背中に殺気を感じる。
ぺスタークの背中にルーのスキル【気刀】を最大に覆ったマジックハンドを突きつける人物が居た・・・
そう・・・・
アルマである。
「ルーお兄ぃにこれ以上手を出すんじゃねーぞ!!」
怒りに身を任せて攻撃して、油断して背後を取られたぺスターク、それも自分と遥かに劣る人間風情ごときに・・・
ぺスタークの顔が怒りに染まる・・・
ぺスタークの体から黒い湯気が上がる・・・
それを見たルーの体がぺスタークのそれが危険だと震える・・・
何か無いのか!!周りを見渡すルー・・・
現状を打破出来る手段を・・・
考える・・・
何か無いのか?!・・・
再度考える・・・
しかし・・・
何も思い浮かばない・・・
そうこうしている間にぺスタークの体は黒い湯気にほぼ包まれ、それを見たルーの額から汗が噴き出す。
そして・・・
ルーの頭が真っ白になり・・・
よく分からない事を言葉にするのである・・・・
「なぁ~ぺスタークもしかして・・・お前・・・」
「俺の事好き?」
ここまで読んで頂いてありがとうございます。




