ぼ、僕、ルク・ベイダーのこ、今後はど、どうなってしまうのでしょうか?①
ダルク過去①です
ブックマークありがとうございます。作者ものすごく舞い上がっています。
全てが豪華絢爛と言う言葉に当てはまるその屋敷は一個人の所有物であった。膨大な敷地の周りを囲む鉄の柵一つ一つに凝った細工がしてあり、その柵を警備する人数も100m毎に配備され、その柵から見える掌サイズの屋敷も光輝いていた。そんなに屋敷が小さいのか?と思われるかもしれないがそうでは無い。庭が広過ぎるのだ屋敷も其れ相応の大きさであり、その造りも何をどう見ても一級品であった。そんな屋敷に住む人物こそインダスタル王国剣聖その名は雷剣ダス・ベイダー卿伯爵である。
その中庭で今まさに人間界の最高峰の2人の人物の練習が行われている。
背の高さが190cmぐらい短髪程よく蓄えた髭の中年男性、そう彼こそ名声を欲しいままにし今現在人間界最強の剣士ダス・ベイダー卿である。
その最強剣士と合間見えるのは背の高さ80cm透き通る様な青い髪の毛と肌、髪は癖毛でまるで猫耳、満点の星空の様に輝く瞳、絵に描いた様な可愛らしい鼻、吸い込まれる様な唇・・・そうのちに聖剣聖女と名を馳せるダルクである。しかしまだこの頃の名は別になる。
この物語はダルクがまだ【ルク・ベイダー】と呼ばれていた時の物語である。
その練習は普通の決闘方式で例えるのであれば異常であった。
まずは剣の持っている手である・・・剣を握る指は親指と人差し指のみで残りの指は布でグルグル巻きにされており、全くと言っていい程力が入らないであろうと思われる。
次に剣を持たない手・・・背中に肘を折り回している、これではまともに振りかぶれないと思われる。
最後に足である・・・木の板に乗り肩幅以上の足幅を作り木と足を布で固定これでは踏み込む事は不可能だと思われる。
そしてそれを剣の届く位置で対峙する2人
執事と思われる人物が親指にコインを乗せ人差し指で抵抗を作り親指を弾く。回転しながら落ちるコインが地面に着いたその時・・・
ダスとルクの剣が動く!!
腕を見る限りではそれは決して早い物では無かった・・・只剣先で見るそれは目で追うことが出来ない程早かった・・・嫌・・・神速であった。では何故この様な事が出来るのか!
ほぼ手首の切り替えしのみで振るわれる剣、それを一切の無駄の無い動きで振るわれているからである。
それを行える者は化け物と言っていいであろう、しかしそれを受ける方も又化け物なのである。
無駄の無い動きを見間違えれば相手の剣が体に刺さるであろう、しかしそんな事は起きない!!既に1000は剣を交えているであろう。
そして1時間程その異常とも思える訓練は行われ終了の合図を送る事になる。
「後100」
そう言葉を発したのはダスであった。
ダスとルクの頭の中で剣が重なる回数を数える・・・後50・・・後20・・・後10・・・後1・そしてカウントが0になった時2人の動きは剣を重ねたまま静止する。
暫くして・・・・
「プハァッハァハァ」
瞬間呼吸が止まっていたかの様に静かなルクであったがそれが一気に放出され、額の汗もその瞬間を待っていたのかの如く一気ににじみ出てくる、そしてルクはその場に座り込む。
「ルクよ見事だ!」
「あ、はい、ハァハァ、お父様、ハァハァ、ありがとう、ハァハァ、ございます、ハァハァ」
≪さすがのお父様、息は一切乱れず汗も無いホント凄い!!≫
その言葉を聞くと、ダスは剣を持つ手の布と足の布を解きルクの方へ向かう、ルクの傍まで来るとダスは片足を地面につけてルクの足の布を解き、腕を掴み引き寄せて抱きしめる。
「あはははは、お前は俺の誇りだ!!あはははは」
「は、はい、お父様、ハァハァ」
「・・・旦那様そろそろ御時間で御座います」
と2人の会話に割って入ったのは先程コイントスをした執事であった。
「ああ分かった!」
「では行ってくるぞルク、マリアを頼むぞ!」
「は、はい、父上もお気をつけて」
そう言葉を残しダスと執事はルクの元を去るのである。
剣の稽古を終えてルクは汗を流し少し少女らしい服装に着替えると屋敷の一番奥にある部屋へと足を進める、奥の部屋の前に居る2人のメイドにお辞儀をして部屋のドアを開けるルク、部屋に入ると同時に部屋のベッドで上半身を起こし本を読んでいる人物に声を掛ける。
「お母様!」
呼ばれた声に反応してルクの方に振り返り微笑み掛ける女性が居る。ルクに母親と呼ばれた女性の名は【マリア】顔色が少し悪いもののその容姿はルクとほぼ同じ、ルクが成人を迎えればこの様な美女になるだろうと思われる容姿の持ち主であった。
「おはようルク、今日も剣の練習を?」
「は、はい!父上に褒められましたよお母様」
「あら、凄いじゃない!ダスが褒めるなんて滅多にない事なのよ」
と母マリアは少し驚きルクを褒めるのである。
ルクは母マリアのベッドの空いたスペースにうつ伏せに寝転び両手で顎を支え、両足をゆっくり上下させていた。ルクが母マリアと過ごす時間は多くいつもの日課の報告から始まり、母マリアがルクの髪を整え、ルクに会う服を選んだり、装飾品で着飾る・・・それは朝食と昼餐の間は2人の尊き時間であった。
--場所は変わりインダスタル王国:国王謁見の間--
「よくぞ参ったダス・ベイダー卿・・・嫌・・・剣聖ダス・ベイダーよ」
「ご命令とあらば地の果てより馳せ参じます」
「うむ」
剣聖ダスに話掛ける人物は立派な長い髭を蓄え輝かしい王冠を被るインダスタル王国国王【インダスタル8世】である。
「実はな最近ニヒルク族が不穏な動きを見せておりお主の意見を聞きたいと思ってな・・・」
「私の意見など・・・」
「はははは、かしこまるでない剣聖ダスよ、貴公は剣だけにあらずその知も大陸全土に名を馳せる人物では無いか!はははは」
そう稀代きっての剣聖ダス・ベイダーは名将軍でもあり参謀役も担う文武両道の人物なのである。そんなダスに対する国王の信頼は絶大なもので、何か問題・不安があれば国王は直ぐに剣聖ダスに相談を持ち掛けるのだが・・・勿論その様な所業は他の貴族にとっては気分の良いものでは無く、多くの貴族に疎まれる存在であった、そんな事とは知らず国王と剣聖ダスはいつも様に軍事・内政について議論する、同じく招集された貴族達はただその場に立ち国王と剣聖ダスの議論をただ耳を傾けるだけの存在に成り下がっていたのである。
そして議論を出し尽くした所で国王がいつもの様に言葉を発するのである・・・
「このインダスタル王国は剣聖ダスが居れば安泰である!!皆の者ダスを見習い精進致すがよい!!」
それは今日の国政が終了した宣言であり、毎回インダスタル8世が剣聖ダス以外の貴族を見下すへりくだった言葉であった。
「ははぁーー」
と頭を下げるダスと貴族達・・・貴族達は王に頭を下げながら剣聖ダスを睨み付け拳を強く握りる・・・
ダスは国政が終わりその場を去ろうと謁見の間出て廊下を歩いているとダスに声掛ける人物がいる。
「よお~ダス今日も相変わらず冴える発言だったな」
ダスは声がする方に目を向ける。
「なんだシスか久しぶりじゃないか?」
と2人は強く握手を交わすのである。
剣聖ダスと握手を交わす人物それはシス・マッドスター卿と呼ばれる人物でダスと同年代でダスの次にインダスタル王国で地位の高い人物であった。
ダスに話掛ける者はインダスタル王国貴族の中ではほぼ皆無に近かった・・・それはダスの人柄のせいでは無く嫉妬からくる嫌がらせに近いものであった、もっともインダスタル王国で国王の次に位の高いダスである、その環境を権力で捻じ伏せる事はダスにとって容易い事ではあったのだが・・・ダスは力で貴族達を抑え込む事はしなかったのである。シスはその貴族達の中でも異質な部類に入る人物でダスに国に関わる以外の事でも気軽に話掛けてくる数少ない人物であった。
「シス所で最近見なかったが何処か行っていたのか?」
「ああ、自分の判断でな!少し国境を見回っていた・・・最近周辺諸国の動きが慌ただしい・・・今回のニヒルク族といい何か不吉な事が起こる予感がしてな・・・」
「ああ、そうだな・・・近い内に戦になるであろうな・・・」
とダスとシスは黒い雲がかかった空を眺めるのであった・・・
ここまでよんで頂いてありがとうございます。




