ショートショートI「ある脚本家」
「すごい脚本が書けた!」
その脚本化は興奮して妻に話しかけた。
「どんな内容なの?」
妻は興味がなさそうに尋ねた。身を乗り出して脚本化は答えた。
「不条理喜劇さ。意味のないものに意味を求めてしまう。そんな生物が振り回される姿を滑稽に描いたんだ」
脚本化はタバコを吸って、背伸びをした。そして携帯に手を伸ばす。
「さて、あとは俳優だな」
「あら、うってつけのキャストがいるじゃない」
妻は言って続けた。
「あなたよ」
mixiの「人生とは」のお題を膨らませて書いてみました。