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「それでどこでやるんですか?」
ギルドの訓練場は一部分しか使え無さそうだし聞いてみる。
「この屋敷の裏手の方の訓練場を使う、表の方にもあるんだが秘匿したい戦術なんかは裏の方でやってるからそっちでやる」
どうやら訓練場は2つあって人目がない方でやるみたいだ。
そうして2人について行って着いた場所は結構な広さがある石壁に囲われた一画だった。
中に入ったら数人は見たことある人達がいたがほとんど記憶にない、おそらくこの前子供達を救出した時のメンバーだと思う。
「訓練中みたいですけど?」
「あぁこいつらは身内みたいなもんで色んな仕事させてるからよくここを使わせてるんだ気にしないでくれ。お前達今からロイドとルカが試合するから真ん中空けてくれ」
そういうと隊員達はすぐに場所を開けてくれた、どうやら訓練は一旦やめるようで、どっちに賭ける?と聞こえるので観戦モードになっちゃったみたいだ。
「早速やってもらうか、2人とも準備はいいか?」
私は頷いてロイドさんの方を見る、どうやらロイドさんも大丈夫みたいだ、マジック袋か何かを持っているのかいつのまにか手にとても大きな真っ黒な大剣が握られていた。
もちろんこっちもシエルと戦う。
『ねぇねぇ、シエル聞こえてる?』
『聞こえてるよ〜』
と同時にエメラルド色の刀身に水色のラインが入ってる大剣が手元に現れる。
『そういえば最近喋りかけてこなかったけど何かあった?』
『ん?えーとね、記憶の整理と言うかなんと言うか、昔の夢を見ていたと思ってくれたらいいよ』
夢って見るの?と思ったけどまぁいいか、今は集中、集中!
「何回見ても綺麗な剣だな」
ロイドさんがそう褒めてくれた。
「ありがとうございます!ロイドさんの剣も真っ黒でかっこいいですね!」
「そうだろう!造ってもらうのに苦労したんだ!」
「、、、お前ら早く始めてくれ」
、、、いやちょっとぐらい自分の相棒の自慢のしあいしたっていいじゃん。
「、、、じゃあ始めるよロイドさん、、、」
言い終わり、ロイドさんが構えたと同時に駆け出す。
セコいとは言うまい、ロイドさん強いし構えたら合図ととっていいでしょ。
まずは軽く飛び込んで上段から斬り下ろし、に見せかけて飛び蹴りぃ!
剣で受けようとしていたロイドさんの意表を突いて蹴りが入りそうだったけど柄から外した太い片手でガードされた。
半歩ほど押されたロイドさんは思った以上の蹴りの重さに驚いてる様だった。
「驚いた、スピード重視だと思っていたけどなかなか重いな、」
「女の子に重いって!タリアさんに言うよ!」
防がれたけど蹴りが当たってつい少し笑いながら言ってしまった。
まぁ気にした感じはない様で話を続けるロイドさん。
「まぁなんだ、久しぶりに楽しめそうだ。アレやんないのか?あの雷纏うやつ、首取れなきゃ治せるから全力でいいぞ。」
と言われても、、、チラッと領主様の方を見てみる、なんかニヤニヤしてる。
「いいぞぉ。この場所はそうそう壊れる事はない特注品だからな。あっお前ら自己責任な自分の身は自分で守れよ。」
言った途端数名を残して隊員たちが入り口に行き、顔だけを出した状態でこちらを見ている。
それじゃあ私もなんか期待されてるし使いますか、、、
雷纏この前も使ったけど雷を纏う身体強化の魔法、
白が濃い蒼雷と黒が濃い紫雷、自分の魔力で作るよりも馴染むもう一つの魔力で造ったその雷を纏いライドさんに再度攻撃を仕掛ける。
急速に接近してロイドさんから5mぐらいだろうか?そのあたりでロイドさんを中心に高速で回り始める。
多分扉前で見てる隊員は姿が見えてないんじゃないかな?
でもねロイドさんにはちゃんと見えてそう体は動いてないけど視線は明らかにこちらに向いてる。
まず背中に攻撃と思いタイミングを合わせて斬撃を飛ばす
うーん、硬すぎじゃない?私程度の剣撃だと弱すぎか。ニヤニヤして防御すらしてない、流石に魔力込めますか。
まずは水魔法を乗せた斬撃、次にその水の斬撃に『見えないカモ』を付与これで多分バレずに攻撃当たるんじゃないかな?
結構集中しなくちゃだから適当に混ぜる程度にしとく。
ザンッ!バン!、、、
ロイドさんすごぉ、あの特大剣片手で振って多分見えてないと思うんだけど『見えないカモ』付与してる攻撃ぶん殴ってる、ちなみに水の斬撃は飛沫をあげると同時になんか蒸発している。
強化してるのはわかるんだけど別に炎使ってるってわけじゃないんだよな。
なんかロイドさんの周りが蜃気楼みたいに歪んで見えるかも?
と分析してたらロイドさんの口が開いた。
「いい感じに温まってきたしこっちの番だな!」
『ねぇシエル、、、人間ってあんなに身体強化して大丈夫なの?しかもあれ氣も使ってない?』
『ダメじゃない?いくら強い人間だからってあそこまでは、、、中々いないわね、まぁ対策はしてるみたいだけど』
ってそんな悠長に喋ってる暇ないかと氣特有の鋭い気配とシエルが対策と言った癒しの魔法を感じながら思った。
、、、一瞬だった、瞬きなんてしてない。
ロイドさんの体と身体を巡る力が膨張して爆発したかと思った瞬間、右からとんでもない気配がした。




