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「仕事もしないで!どこほっつき歩いてると思ったら、こんな所でなんて事してくれたんですか!」
そう言いながら鬼の形相で走ってきたのは、目より小さい丸い眼鏡に頭のてっぺんが少し、、、薄く、、、見るからに苦労人ぽいどこにでもいそうなおじさんだった。
「げっ!ハーディ、どうしてここに、、、オレの代わりに王都に行くって、、、」
「貴女1人を残してなんて怖くて。行動は素早く、用事は早急に。終わらしてきたんですよ!そしたらどうです?決闘は勝手にやるわ、訓練場を半壊させるわ。貴女はギルドマスターになってから何年経ったと思ってるんですか!?自覚が足りないんですよ!」
、、、だいぶご立腹みたいだ。ここは大人しく様子見だ、、、
「いや、決闘はルカが、、、」
「言い訳はいいです!どうせこの訓練場も楽しくなって、調子に乗りやったのでしょう。ルカさん貴女は共犯なのですか?」
ブンブン!
あ、ど、どうしよう、、、急ななんか怖い優しい笑顔に咄嗟に首を横に張ってしまった。ご、ごめんギルマス。
「と、ルカさんも言ってることなのでいい機会です。訓練場のフル改装をします。勿論ギルマスのポケットマネーです。」
「い、いやそれは、、、」
ギルマスが反論しようと喋ろうとした時「なにか?」と何も言わさぬ怖い笑顔で止めたハーディさん。
「では以上!解散!」
そう言って集まっていた冒険者たちに散るように促した。
そう言えば明日私領主に呼ばれてるし、子供達だけで使っていいかハーディさんに聞いとこ。
ギルマスには悪いけど、ハーディさんに怒られずに済んだ事に安堵したのは確か。でもあんな攻撃ただの打ち合いでするのはフツーにダメだと思うけど。
「あのハーディさん。今日はこの子達の訓練できたんですけど、明日私用事があって一緒じゃないんですけどこの子達だけでここ使っても大丈夫ですか?」
「そうですね、本当は冒険者以外は使ってはダメなんですが、登録を今からすればいいですよ。、、、聞きましたねあなた達。明日はここで訓練する子達がいるかもしれません、未来の貴重な人材を辞めさせるようなことはしない様に。もしそんな事してるのが分かったら、、、わかりますよね?それにギルマスと渡り合う人と戦いたくはないでしょう?」
お〜、見事に私が思っていた、子供達だけだと絡まれるという懸念してた事を払拭してくれた。
周りが見えて気が使える凄い優秀な人なのかも、少し怖いけど。
「これで相当なバカじゃない限り安心してここを使えますよ」
「ありがとうございます!」
好感度爆上がりだ!何かあってもギルマスじゃなくてハーディさん側に着こう。
それから3人に使いたい武器を聞き冒険者登録の為受付へと向かった。
3人はそれぞれ、ゴッツが大剣。ネシーが短剣(2本)。ルシュが片手剣。
ちなみに選んだ理由も聞いてみた。
ゴッツがさっきの戦いで私が凄かったから。
ネシーが「2本あればいっぱい攻撃できるにゃ!」で、ルシュが「、、、1番無難そうだったんで」これだ。
大体予想通りだった。
かく言う私も初めて選んだ武器はかっこいいから選んだし。
他のみんなもそうと思いたい。子供っぽいって思われたくないし。
そんなこんなでギルドでの出来事は終わり3人と宿へと帰路につく。
帰る途中に白尾亭に寄っていって夕飯を食べた。
その時も常連さんとかにお礼を言われ、もう大丈夫と伝えるので少々疲れたけど、私気持ちがわかったのかニーハのお父さんが「いい加減にしろ!おっさんにそんな感謝されたらハールの感謝の価値が下がんだろ!」と、止めに入ってくれた。
ちなみにハールはニーハのお母さん。
それを聞いた常連達は「はいはい、惚気ね。わかりましたよ」と手をフリフリしながら自分の席へと戻って行った。
それからは宿に戻りみんなに灑掃でみんなを綺麗にしてベットに横になった。
その時に教えて欲しいとルシュに言われたけど、ある程度体力が出来上がってからの方がいいかなと思い、「ある程度剣が扱えるようになったらね」と言っておいた。
少し悲しい顔をしてたけど、こればっかりは、リアルで師事するのは初めてだし慎重にやってこうと思う。
♢♢♢♢
いつもの様に外が明るくなるぐらいに目を覚まして皆んなを起こす。
この子達は寝起きはいい方だ、声をかけたらすぐ起きる。
ネシーだけは少し朝が弱いみたいで大体二度寝するけど、小さな子供みたいに騒ぐ事なく起きてくれる。
今日は領主の館に呼ばれているけど昼過ぎに行こうと思う、時間とか決められてないし大丈夫だよね?
それでなんで昼過ぎかと言うとみんなの防具を見に行こうと思っている。
武器は?と思うかもしれないけど武器は私が魔法で作る。
お父さんの木刀とか、孤玖劉なんかの凄い刀とかは出来ないけど、この街の武器屋よりかは良いのは作れると思う、それに体にあったサイズを用意しないとだしね。
それで私達は南側にある商業エリアに向かった。
この前メイドに町のことを聞いてある程度の地理はわかっているのでなんとなくだけど足を進める。
途中で軽く朝食を済ませて歩いていると、所々でカンカンと槌を打ってるような音が聞こえてきた。
とりあえずアクセサリーの出店をしてる人に防具をうっているところを聞いてみた。
すると5件ほど隣のお店がヘンゲルの街で1番の防具屋みたいで迷わずに見つけられてラッキーだ。
店の作りは1番栄えてるとあり二階建ての周りと比べると大きい店構えだ。
3人と店の前で見てると少しお上りさん見たくなってしまうので早々に入る事にする。
入るとすぐに「いらっしゃいませ」と声をかけられた。
その方を見てみると、ここ最近での出来事が無かった事になるぐらいの衝撃を覚えた。
「あら!朝一番のお客さんは小さくて可愛い子達なのね♡」
、、、そこには、金髪クルクルロングヘアにショッキングピンクのインナー、トゲトゲのショルダーアーマー、腰についてる太い鎖、おまけに2m近い背丈に、鍛え抜かれたムキムキのマッチョ。
世紀末にいそうな装備に身を包んで綺麗にメイクしたオネェさんがそこにいた。




