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朝になりみんなでパンを食べて外に出る。
既に出発の準備は出来てるみたいで、急かされてしまった。
私はすぐに小屋を消して、みんなを連れてロイドさんの所に行く。
「おはようございます。すいません、もう出れます」
「そうか、じゃあ行こう。それより子供達はどうする?こっちの奴らの後ろに乗らせるか?」
「いや、私が魔法で連れて行きます。」
私は昨日考えてた移動方法を実践するため魔法は使う。
クリエイトで造ったのは4畳ぐらいの木でできた床に40cmぐらいの落下防止柵があるシンプルなもので、そこに子供達を乗せて私との座標位置を固定して着いて来させるものだ。
この方法で隊員達の馬についていく、もちろん私の前にはタリアさんがいて馬の手綱を取っている。
そうして道中は何事もなくヘンゲルの街に戻って来れた。子供達もいたから少しゆっくりめで数日かかった。
今は門まで400mぐらいのところにいる。
後ろの子供達も戻って来れたのが嬉しいのかみんな笑顔だ。
すると前のロイドさんから声をかけられた。
「ルカ。そろそろ、それから子供達降ろして馬で行くぞ。流石に目立ち過ぎだからな」
確かに?浮いてるし目立つかも。ロイドさんの提案に賛同してみんなに伝える。
「みんな、ここからは馬に乗って行こうか、これだと街のみんなが驚くかもしれないから」
ここ数日でより懐いてくれたみんなは素直に私の言う事を聞いてくれて「わかった」「はぁ〜い」「わかったにゃ」と言ってすぐに行動に移してくれた。
とっても素直で可愛い子達だ。
そうして街の中に入ったら子供を乗せた隊員達が私に近づいてきた。
「リアさん、家まで送ってくれるそうなので挨拶に来ました。ほんとにありがとうございました!まだウチに止まりますよね?お母さんに言って今日は特別な夕飯にしてもらうのできてくださいね!」
「わ、わたしも助けてくれてありがと!」
「私も2人が無事でよかったよ。帰ってお母さん達に顔を見せてあげな、リア、今日も泊まる予定だから楽しみにしとくね。じゃあまたね」
挨拶が終わったら2人を乗せた馬が離れていった。
「そういえば3人はどうするの?もしよかったら夕飯一緒に食べる?ルーミアもどう?」
「俺は全然いいぞ!ルシュとネシーもいいよな?」
「「うん」」
「わ、わたしも行きたいですけど、、、多分許可が出ないと思います」
「ん〜親御さんの許可がないとなぁ。その時はわたしもお願いしてみるよ」
「ありがとうございます!」
どうして早々に解散しないかというと領主に名指しで呼ばれたからだ。
遠慮してたんだけどロイドさんが「今回のことはルカが1番成果を出したんだ、チクチクと言われることは無いだろう、なんか言われたら俺が味方になってやる」とか言われて丸め込まれた。
そしてすぐに2回目となる領主の館が見えてきた。
子供達も入れるのかな?って思ったけど杞憂だった。
何も言われずにみんなで入っていく。
ロイドさんとメンドが入れ替わり中は進んでく、ロイドさんは「流石に着替えたいからな」と言って離れていった。
館の中に入り数多くの部屋を過ぎていく時メイドから声をかけられて止まった。
「ルカ様、申し訳ありませんがこちらからはそちらの3方は別室にてお待ちいただく事になっております。」
「、、、まぁ聞かせれない話もあるししょうがないか。じゃあ3人は少し待っててね。すぐ話して戻ってくるよ」
でもルーミアはいいのかな?気になったので聞いてみた。
「ルーミアはいいの?」
「はい。ルーミア様はヘンゲル様のお客様にございます。」
へぇー、やっぱり普通の子じゃなかったんだ。まぁ行けばわかるか。
それで3人と分かれてついた部屋は両扉になっていてそばにメイドが立っていた。
メイドのそばに行くとその人が扉に向き周りノックをした。
「ルーミア様、ルカ様がお越しになりました。」
「、、、はいれ」
メイトが「失礼致します。」と言って扉を開けて部屋に入っていく。
私も続いて入り中を見てみた。
部屋は結構広く、応接室として使ってるんだと思う。
座り心地が良さそうなソファーに質のいい木で作ったのだろう綺麗な木目のテーブル。
そしてそのテーブルに向かい合うように座る3人の人物。
1人はこの館の家主グランビッツ・ヘンゲル・リハイム。
領主様だ。
向かいに座ってる人は初めてみる、多分貴族。
豪華な装飾品をつけた女性と、身なりの良い黒紫色の髪の男性。
そんな感じで観察していると領主から声がかかった。
本当は今すぐにこの館から出たいんだけど子供達のことだと思うし我慢する。
「ルーミア嬢、無事で良かったぞ。ダルチ伯爵もさぞお慶びになっている」
その言葉に続くように愉快な男性が話し始めた。
「そうだぞルーミアお前が無事で良かった。最初マリアンヌに攫われた、と聞いた時は胸が張り裂ける気持ちだった、、、とにかく戻ってきてくれて良かった、、帰ったら思う存分休むんだぞ。、、、ヘンゲル卿改めて御礼申し上げます、貴方に相談してやはり良かった、こうして無事にルーミアが戻ってきてくれた、ありがとう、、、」
男性は本当に安心したのか優しい目でルーミアに語りかけ領主様に頭を下げた。
領主がそれに「いえいえ、お互い様ですよ。他に何か困ったことがあればなんでも言ってください」と返事をした後、隣の女性もルーミアに声をかけた。
「それより、あなたの不注意で旦那様が仕事に手がつけられなくなったのですよ?まずは謝罪が必要なのでは?」
この女の人大丈夫か?まずは謝罪をとか頭がおかしいのか?
子供が攫われて一歩間違えてたら2度と会えなくなってたかもしれないのに、、、その言葉にルーミアが悲しそうな声で答える。
「お、お母様。その通りです、、、お父様私の不注意でご心配をおかけしまして、申し訳ございませんでした、、、」
そう言ってゆっくりと頭を下げた横顔は今にも泣きそうな表情だった。
「ル、ルーミア 良いんだ謝らなくて、俺はお前が無事ならそれで良いんだよ。マリアンヌもルーミアが無事に帰ってきたんだから良いじゃ無いか。」
「いいえあなた。こうやって甘やかすから今回のことに繋がったのではなくて?これでは領地を任すこともできません。それに無事に帰ってきたからこそ、厳しく言う時では無いのですか?」
やっぱりこの人頭が少しおかしいかも、、、とりあえず文句を言おうと口を開こうとした時扉からノックが聞こえて、ロイドさんが入ってきた。
「失礼します。、、、今回隊の指揮を取らせて頂きました、ロイドでございます。以後お見知り置きを」
一度私とルーミアを見てからルーミア両親に向かい挨拶をした。ロイドさんってこんな口調もできるんだと感心しながら心で感謝した。
そうそう気に食わないって言っても相手は多分貴族、面倒臭い事になる所だった。
でもルーミアのことを考えるとやっぱり気が収まらない。
そんなことを思っていると、領主から私の紹介がされた。
「今回緊急で参加させた、冒険者のルカです。それでですね先ほどお話をしていたご相談と言いますとこの者のことで。報告を聞いたら今回の任務に大きく貢献したと報告を受けましたので、今回の報酬の一部を与える許可をいただきたく、、、」
「俺はかまwa、」
「そんな許可は出せません!」
報酬云々は別にいらないから良いんだけど、この人主人の話を遮って主張してきたよ、、、




