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小屋の外を私の後に続いて出る子供達は皆んなオドオドと少し怯えた様子だ。
それも仕方ない、一眠りする前は自分より遥かに大きい怖い大人に酷い事、怖い事を言われてたに違いない。
それで味方とはいえ武装した男性達が外にいるのだ。
それでもお礼は必要だと私は思う、だからそんな子供達を連れてロイドさんのところまで行く。
「すいません少し仮眠しちゃってました」
「おう、起きたか。戻ってきた時には既に寝ていたみたいだからな。子供達も休まったみたいで何よりだ、起きた所申し訳ないが今日はここで俺たちも休む予定だ、、、まぁ、その子達はルカに任せる」
どうも私の側をチラチラ見ながら言ってきたので周りを見てみた。
そしたら私の右側からゴッツとルシュが左側からニーハとルーミア、そして足の間からネシーが。
1人以外、私の背中からそれぞれ顔だけを出してロイドさんをコッソリ(バレバレだけど)見ている。
「、、、みんなこの人は怖い、、、少し怖い顔だけどみんなを助けてくれた隊の隊長さんだからちゃんとお礼言いなよ」
思わず口に出てしまった、、、確かに前から少し厳ついな、とは思っていたけど子供達を安心させるためについ口に出してしまった、、、しょうがないよねロイドさんは騎士っていうより冒険者にいそうだし、まぁリカバリーは出来たと思う。
それで、そういうと皆んな体を出してきて
ロイドさんの前でキレイに揃った声で
「「「「「たすけてくれて、ありがとうございました!」」」」」
と言い練習したのか?と思うほどで感心しているとロイドさんが少し照れた様子で答えた。
「気にすんなこれも俺の仕事だ、まぁ無事で何よりだ。後は帰るだけだから今日は、寝れるかわからないがまたゆっくり休め」
「、それじゃあ私たちは向こうに戻りますね。この子達の食事とかも私が面倒見るので、それから私が寝ている間小屋の周り見張っていてくれたみたいでありがとうございます。」
「そんなことか?全然いいぞ。、、、可愛い子供達の寝顔をも見れたしな、なぁ、お前ら!」
ロイドさんが珍しくニヤニヤしてる??なんでだろう?
隊員達も優しい顔をしながら頷いてる。
、、、っ!だ!そうだ!、、、こ、この人私が怖い顔呼ばわりしたから腹いせに(寝顔見られてるぞ)と言ってるんだ!
これが大人のやり方か!乙女の寝顔を見られると言う痛い所を突いてきやがった!
恥ずかしくて顔が赤くなるのを自覚しながらロイドさんに文句を言おうと思ったけど先手が打たれた。
「おっとコレはさっきのでチャラでいい、、、コイツらは知らんが」
「「「「たっ!たいちょぉう!!」」」」
ロイドさんが私に手のひらを向けてから親指で後ろの隊員達を指してニコニコしてる。
それをした瞬間に嵌められたと思った隊員達が一斉に縋るようにロイドさんを呼んだ。
その一連のコントみたいな流れで少し熱が冷めた私はロイドさんにのり少しイタズラしようと思う。
それで私は両手で顔を隠して、俯き少し悲しいような声で喋り始めた。
「、、、もうお嫁に行けない、、、シク、、、これじゃあ皆んな、お婿さんに行けないようにしないとダメじゃない、、、」
バレないように隊員達の方を見てみる。
ロイドさんは笑いを堪えるように腹を抑えていて、隊員達は((どうしてそうなるっ?!))
と言いそうな困惑した顔に誇張し過ぎた三戦立ちのように立っており、ロイドさんの背中に向かって小さな声で助けを求めてる。
流石に可哀想かな?って思ってるとタリアさんが隊員達に助け舟を出した。
「ロイド隊長。皆さんも頑張ってるのにそんないじめないでください、それにルカちゃんも!」
なんか思った以上に巻き添い食らったような気がする、最初はロイドさんからなのに
「いや、コレはロイドさんが先に、、、」
「それもそうかもしれないけど、大丈夫よ。ルカちゃんの寝顔見てた人は、こんな(ルカが怒る)状況になるわよって追い払ったからマジマジと見た人はいないわよ」
そう言った時数人が明らかに目を私から逸らした、、、覚えておこう、、、
「ロイド隊長が珍しくこういう事をすると大体大事になるんですから程々にお願いしますね、それじゃああなた達は野営の準備の続きをして下さい。解散。」
上手くこの場を捌いたタリアさんは「ルカちゃんはどんな状況でも可愛いから問題ないわよ」って励ましてきたけど、正直、面と向かって言われたそっちの方が恥ずかしかった。
それで少しタリアさんと明日以降の話をして私は子供達を連れて小屋へ戻った、ちなみに子供達はさっきの状況は全く理解してなかったのでずっとはてな?顔だった。
♢♢♢♢
「ロイド隊長が揶揄うなんてなんで珍しいですね?」
「ん?あぁ、、、子供に懐かれてるルカを見ていたら和んだのかもしれんな。、、、とりあえず帰るまで油断しないよう、隊員に言っといてくれ。」
「はぁそうですか、それより前から言ってますが私を知ってる者達だからいいですが普通の隊員たちに指示するのは自分でやってくださいね。」
「わかってるよ。、、、でほんとに子供達の面倒ルカだけでみるのか?」
「そうみたいですよ。ご飯も大丈夫だって言ってました。」
「、、、まぁルカが言うなら平気なんだろう。それじゃあ俺たちも飯にしよう。こっちはいつも通り干し肉と、簡易スープだが向こうは何食ってるんだろうな?」
♢♢♢♢
小屋に戻ってもリアはまだ寝ていた。
やっぱり相当疲れていたみたいだ。
「それじゃあご飯にしようか!」
そう言って私は部屋の中央にテーブルと人数分の椅子を用意した。
結構部屋が狭くなっちゃったけどまぁいいか。
私が魔法で造ったテーブルと椅子を見て「お〜」とか「すげぇ〜」
など子供達の目が輝いている。
そんな感じで騒いでいると、寝ていたリアが起きたみたいだ。
「あ、ごめん少しうるさかったかな?」
「、、、?、、、あぁそうだった。全然大丈夫です。」
リアは少しキョロキョロした後そう言った。
「今から夕飯なんだけど食べれそう?まぁ夕飯って言ってもいろんなパンとジュースだけなんだけど」
「はい私もちょうどお腹空いているので頂きたいです!」
私は街に帰ったら調理器具と食材を買いためておく事を決めた。
食材とかは収納空間に入れておけば腐らないし、なんだかんだ食料が無いのが1番辛いかも?
それに子供達にもっといい物食べさせてあげたいし。
「それじゃあ、これで手をを洗ったら食べようか」
そう言って魔法でバスケボール程の水の球をみんなの前に出した。
よしよし受けてるぞっ!
「姉ちゃんスゲぇ〜」
「ルカさん凄いです!」
「っみっ!みずにゃ!ビクっ」
「こ、これがみず魔法、、、」
「、、、」
「お姉ちゃんすごい!」
皆んな驚いてるみたいだ、ちょっと嬉しいな、
「これに手を入れて洗ってね、その間に料理出しとくから」
まぁ収納空間からパンとか出すだけなんだけどね。
手洗いし終わった水を消して、みんなで席についた。
テーブルにはジュースが入ったピッチャーと3種類のパンが入ったバケット。
「それじゃあ食べようか、いただきます!、、、?」
みんなが何それ?みたいな顔をしている。
あぁ挨拶ない感じか、、、じゃあ説明するかぁ
そして私はみんなに『いただきます』と『ごちそうさま』を教えた。




