27
私はすぐに後ろに振り返り2人の子供を見る。
1人は知り合い、今にも泣きそうな顔で隣の自分より小さい子を庇うように肩に手を当てているリア。
もう1人は可愛い片耳を半ばから切られて、声にならない声を出して泣いてる兎人の子供。
ほんとに怒りを感じる、、、こんな小さい子を、、、
嫌な感情が滲み出そうだったけど頭を振るいすぐに声をかけた。
「リア助けに来たよ。よく頑張ったね!」
「っ?!、、、ルカさん?、、、」
やっと私とわかったのか、目から大粒の涙を浮かばせて私に抱きついてきた。
「んぅぇ、、、怖かったです、、、死んじゃうかと、んっぅい、、、」
「もう大丈夫、、、とりあえず離してね、そっちの子を治さないと。」
そういうとリアは目を擦りながら離れていき、ほんとに?みたいな顔をしてくる。
そんな顔は気にせずに隣の子に声をかける。
その子は今もガクガク震え蹲り大きな声で泣いている。
「、、、痛かったよね?よく頑張ったね、、今治してあげるからね」
優しくそう言って私は頭を撫でながらエクストラヒールをかける。
その瞬間光と共に切られた耳が生えてくる。
「大丈夫、大丈夫。もう痛くないでしょ?」
痛みも引いてるはずなのに泣いてる子供をあやす様に語りかけ落ち着かせる。
「、、、?」
やっと気がついたみたいだ。
「グスッ、、、ッス、、、あれ?痛くない?」
「そうだよもう痛くないよ。耳も元通りだから、、、よく頑張ったね。パパとママのところに返してあげるから安心してね!」
そういうと安心したのかまた泣き始めたその子を既に落ち着いた、リアに任せて逃げた残党の方を見る。
100m程先で馬に乗ったまま動かない連中のところに一瞬で行く。
最初に目がいったのは脇に抱えられて、泣くことに疲れたのか声も出さず一点を見つめてポロポロと涙を流す子供達。
、、、ホントにコイツらは、、、
今すぐ子供たちを抱きしめて甘やかせてあげたい、そう思った時後ろから声がかかった。
「ルカ、さっきのはちょっとビビったぞ。」
少し笑いながらロイドさんが話しかけてきた。
「まぁなんだ、あいつらビビって動けてないし、子供達助けるか。俺もそろそろ働かないとぐちぐち言われるからな」
そう言って1人ですごい速度で子供を抱えてる敵の背後に行き首元に手刀を当て気絶させ同時に子供を掴んで地面に座らせる。
凄い手際がいい、そんなことを後3回繰り返して子供を抱えてたやつは全員気を失った。
残りはリーダー格ともう1人の男のみ。
子供達は既に私が1ヶ所に集めて一応エクストラヒールをかけてある。疲れてたのかヒールをかけたらその場で寝始めたので、魔法で水を出してそれを空気の膜で覆う、、、即席リアルウォーターベッドの完成。
それに子供たちを乗せる、そうだあの子も寝かせてあげよう。
そう思い、私はリアのところに戻る。
案の定兎人の子供はリアにもたれ掛かり寝ている。
その子を預かりベットに寝かせ、またすぐにリアところに戻ってくる。
「よく頑張ったね、そういえばリアが年長だったんだね。」
さらわれた他の5人の子供達は4〜7歳ぐらいでリアだけ歳が離れていた。
なんで標的になったんだろう?
「、、、ルカさぁぁんこわかったですぅ」
リアがそう言って私の胸に飛び込んできたので頭を撫でながらヨシヨシしてたら、前から視線を感じたので見てみた、、、あ、忘れてた。
ホーンベアが地面に張り付けられていて、その側に小熊ともう1匹のホーンベア。
私は押さえ込んでるホーンベアに視線を向ける、、、殺気は込めてないが威圧の意味も込めて目を逸らさず魔法を解く。
起き上がったホーンベアは少しの時間私と目を合わしていて、そのあと横の2頭を見て森の方へと揃って駆け出して行った。
ホーンベアの事は終わりだな。って思っていたら胸元から寝息が聞こえる。
リアも流石に体力の限界だったのか、緊張の糸が切れたからか、既に夢の中だ。
ベットのところに戻り少しベットを大きくしてそこにリアを寝かす。
それでロイドさんの方どうなったかなって見てみたら、なんとリーダー格の男と戦っていた。
明らかに手を抜いていて、なんかよく分からない。
「ロイドさん、何やってるんですか?」
私の声に反応してか、2人の手が止まり会話のターンになった。
「いやな、今回の立役者のルカがコイツに心底怒ってたみたいだから、どうしたもんかとな。なんなら変わるか?殺さなきゃ何やってもいいぞ、どうせコイツらは全員死罪だ。」
「、、、なら一つだけ聞きたいことがある。なんでリア、あの1番大きい子攫ったの?」
私は疑問に思ってることを男に聞いてみた。
「、、、なんだガキ?、あん?知りテェのか?なら教えてやるぜ、へへ」
少し間をおき、ニタニタしながら言ってきた。
「それぁ、ちっこいガキども引き渡した後の楽しみに攫ったに決まってんだろぉ、なんだお前が相手してくれんのかぁ?」
そうニタニタし舌舐めずって見てきた、、、思わず吐き気がして
それと同時に手のひらを上に向け、握る動作をした。
「ゔぉがぁ!ーあ゛っだぁぃげぇよ゛ぉ」
血が滲んでる所を手で押さえながら地面にのたうち回ってる…
タリアさん以外の隊員たちも全員が内股になり苦い顔をしている。
ロイドさんですら足は動かなかったものの、少し口元が引き攣っていた。
生憎私はそれに対して共感的苦痛は持ち合わせていない。
それに何しても良いってロイドさんが言ってたし。
「ロイドさん、私の用は終わりました。このクズ二度と私の目の前に出さないでください。次は殺します。」
「あ、あぁわかった。おいお前たちさっさとそいつら連れて帰るぞ!」
隊員達が私の側を通り過ぎる時少しだけ歩幅が小さくなった気がするけど、気にしない。
とりあえず私は子供達のところに戻る。
子供達の周りには風の膜を張っていたから声は一切聞こえてないはず。
、、、ふぅ、これで一段落ついた。帰るまで数日かかるし子供達が起きてから問題起きなきゃいいけど。




