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テンプレきたぁぁぁと、一瞬嬉しさが爆発しそうになったが、
手続きの難航と空腹、それとこの目の前の男の顔で我に返る、実際にこの状況に会うと中々めんどくさい。
私は男を無視して受付嬢に登録を急かした
「とりあえず早くしたいんで登録お願いします」
「おい!ガキが無視してんじゃねぇよ!」
「ボンゴツさん!市民とGランクの人に危害を加えることは理由によってはギルドカード剥奪ですよ!」
「俺は少し生意気なガキに少し説教してるだけだ」
肩をつかみそうな男に受付嬢が止めた。
「ルカさんやっぱりGランク登録にしませんか?」
心配してるのはわかるけどしつこいと少し鬱陶しく思う、過保護なのは大好きなお父さんだけで十分だ。
「いいから登録して」
「わ、わかりました。」
本格的にお腹が減ってきた私は少しだけ強くいった。
後ろの引き出しから出した茶色のカードを出してそれを台座に乗せて私の前に出してきた。
「これに血か魔力を込めたら登録完了です」
私はカードにてをかざして魔力流した、特に変化はなかったが受付嬢が「完了です」とカードを渡してきて冒険者の規則などを教えられて登録は終了となった。
「大体わかりました。それと魔物の買取はどこに行けばいいですか?」
「討伐報告と買取のカウンターはあちらを曲がった先です」
受付嬢はL字になってる受付カウンターの角を指さして教えてくれた。
「ありがとうございます」
そういって私は買取カウンターに向かう
視界の端にはまだニヤニヤとしている男が立っているが無視して歩く。
「おい ガキまてや!」
「,,,そろそろほんとにうざいんだけど,,,」
振り返り、お腹が鳴りそうなのを我慢しながら呆れ気味に返事した。
「てめぇ随分と生意気だな、痛い目見ないとわかんないのか?後輩になったみたいだから先輩が教えてやるぜ」
「まず私に絡まないでもらっていい?今忙しいから。それから先輩とも思ってないから」
そんなことを言い合っていると奥のテーブルでくつろいでる人達も気が付いたのか私たちを見ている。
「ボンゴツの奴また新人いびってるのか、さすがにあの女の子助けた方がいいんじゃねぇのか?」
「でもあいつ黒い噂よく聞くし、貴族ともつながっているって聞くし,,,おまえ行ってやれよ,,,」
「あいつってCランクの奴か?」
「あぁ、腕はあるから扱いに面倒だってこの前ここの職員が言ってたのを聞いたぜ」
そんな話声が聞こえる、やっぱり面倒な奴みたいだ、どうしようかな
「ヘッヘッヘ、今さら泣いても逃がさねぇからな」
「,,,」
もろ悪役雑魚的な笑いをしながら脅し?なのか知らないが言ってきた
「あ~そうそう、ギルドに助けを呼ぼうとしても無駄だからな、ギルドは冒険者同士の争いには不介入だからな」
もう構っていられないと私は後ろに向き直り歩き始める。
「てめぇ!なめやがって!」
後ろから怒鳴り声が聞こえこちらに大股で歩いて近づく音が聞こえる、もし手を出して来たら思いっきり殴ってやる。
正当防衛と言えば何とかなるだろう。
すでに私は魔力探知であいつの姿は見えている、あと2m,,,あと一歩,,,すぐでに準備はできている、私の肩に不愉快な感触がした、今!
「マジでなめた態度取りやがって!おめぇも売りとba!」
私は口の閉じないこいつの横に素早くステップし力を入れて脇を殴ろうとするが、
こいつ以外の声が建物内に響き私のパンチとこいつの言葉が止まった。
「おいおいおい!何ギルド内でぶちかまそうとしてるんだ?」
「ギ、ギルマス,,,。ギルドは冒険者の争いに不介入だろ!文句出すな!」
「はぁ?おめぇこそギルド壊そうとしてタダで済むと思ってるのか?」
こう言って割って入ってきたのは
釣り目の美人な女の人だ、見た目は褐色の肌に銀髪で一番目立つのはとがった長い。
見たことはないけどダークエルフだろうと思う。
その隣には先ほどの受付嬢がいる多分手続きが終わった後この人を呼びに行ったんだと思う。
「それよりおめぇ町で色々やってるみてぇじゃねぇか?なんだ自首しに来たのか?」
「な、なんだそれ?そんなこと知らねぇよ」
「今はそうしておいてやる,,,。それよりいつもなら外でやれっていうんだが,,,気が変わった、決闘を認める。」
その途端ギルド内に歓声が上がった
「稼ぎ時だー!」 「賭けになんないだろ,,,」 「いつぶりだろうな」
とかそんな声だ
ギルマスと呼ばれた人はと言うと、私に目を向けながら楽しそうにニヤニヤしている
「おいお前ら!静かにしろまずはやるかやらんかだ!二人ともそうなんだ?」
「ヘッヘッ、ありがてぇこっちは決闘を申し込む。俺はこの生意気なガキに説教してやる、勉強代として、その刀を貰う!」
そういって私の腰の刀を指さしながら周りに聞こえるように言い放った
少しムカつく私のために自分の一部をくれたシンおじいちゃんを馬鹿にされた気分だ。
けどぶちゃけ付き合うだけ無駄だと思う。
今の優先は魔物を売って出店に行くことだ。
「私は決闘が何なのか知らないけど、やる意味がないから遠慮しとく」
「てめぇ!散々バカにしといて逃げんのか?。,,,まぁどっちにしろ結果は変わらないからいいんだがなヘッヘッ」
「そうだな、こいつの事だ街中でネチネチやってくるぞ?」
「ギルマスてめぇ,,,調子に乗りやがって,,,」
「,,,」
二人のやり取りに頭を抱えたくなる,,,私、出店行きたいだけなのに、はぁ,,,
「そうそう、これは国は関係ないがギルド公認の決闘だから、決闘で決まった物品の引き渡しは絶対だ、もし破ったら全ギルド支部からお尋ね者だからな。それでお前さん聞いた感じだと新人みたいじゃないか,,,。相手の全財産を求めることもできるぞ?相手が了承すればだが。決闘拒否できるが、いずれこいつはお前の所に顔を出すとおもうぞ?そうなったときはギルド不介入。それより今公式で金儲けいとけばいいんじゃないか?」
ギルマスは長々と私を説得してきた。ついでに凄いニヤニヤ付きだ。
どうしようかな,,,まぁ決闘っていうからには戦うんだと思うんだけど、一応聞いてみるか、戦いならこんなやつ相手にならないし。
「一つ質問なんだけど、決闘って何するの?」
「そうだな,,,人によるとしか言えない、私が認めた決闘だと、殴り合い。知恵比べ。飲み比べ。それとただの殺し合い。くだらないことが多いが本人たちはいたってまじめだ、なんせ賭けたものは絶対に渡さないといけないからな。で、どうする?」
「,,,それじゃあ私はこいつの全財産を要求する。決闘内容は殴り合い、相手の四肢が折れるまで」
私はお金を要求して、決闘内容を提案した。
ここまで長引いた鬱憤を晴らさせてもらう、食べ物の恨みはデカいってことを思い知らせてやる,,,ギュゥゥ。
た、たぶん誰にも聞かれてない!すぐに周りを見てみる、ふぅ,,,ばれてない。あっ!ギルマスの笑みが深まった,,,
こ、こいつのせい絶対許さない!