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果てぬ戦場の物語  作者: たぴぴ
8/15

不憫連合

続きます

なんで俺の名前を知ってる?こいつ誰だ?その大盾何?


聞きたいことが多すぎる。


「籠手で戦うアズマは俺で合ってるぞ」


もしかして知り合いか?


とりあえず質問に答えてみる。


「そうか!良かった、探してたんだ!」


探されてたのか。


「俺はシヴ!」


やっぱ知らん人だな。


「大盾使いだ!」


見れば分かる。


「大盾使いのシヴか。何の用だ?」


「籠手で戦うバーサーカーがいるって聞いてな!」


広まってんじゃねえか。


「パーティーを組みに来たんだ!」


「イカれてんじゃねえのか」


はっ!?思わず口に出しちまったぜ...


「そうか?不憫な祝福同士パーティーを組めば結構いい感じになるかと思ったんだが」


ならねえだろ。不憫なやつらが集まった不憫なパーティーにしかならんだろ。現状籠手と盾ぞ?


「それにアズマは金属魔法とかいう攻撃に生かし辛い魔法だろ?」


「待て、それどこで知った?」


「雑貨屋で聞いた。」


「盗み聞きじゃねえか。」


こいつどうしてやろうか。


「まあ、魔法については安心してくれていい。俺は魔術師志望だったから相当魔力を持ってるし特化型魔法を祝福で与えられてる」


「ほう、特化型魔法。」


聞き逃せないことを言うな。


「俺の魔法は激流魔法って言ってな?その名の通り強い水流を生み出す魔法なんだ。まあ敵を倒せるほどの威力はない。アズマと同じ不憫枠だな。」


「お前攻撃手段ゼロじゃねえか。」


俺と同じっていう安心感は欲しくなかったよ。


「しかも魔術師志望だったからあんま身体鍛えてなくて盾がめっちゃ重いって感じだ!」


「マジで帰れお前。」


俺よりダメじゃねえか。


「まあ待て、ここからは俺の有用性の話だ。俺は生み出せる水流は1つだけだが水流の進行方向を自由に変えられる。人を流すくらいなら余裕だからこれに乗って移動ってのもアリだ。このくらいの水流じゃダメージもないしな。ほんで俺の生み出した水流は5秒経ったら消えるから邪魔にならないし濡れても水分だけ消えるからすぐ乾くって魔法よ!どうだ?」


「なるほど...それなら戦えはするのか。でも俺しか攻撃役がいないのは...」


「それは大丈夫だ、攻撃手段はあるにはある。これでも2層は突破してるんだ。」


「その盾でどうやって?」


「まずこの盾を見てみろ。」


ふむ、長方形に三角形を足したような形。まさしく騎士が使うような盾だな。


「激流魔法で背中を思いっ切り押しながら盾の先っちょで敵を掠めたり、盾の先っちょを相手に向けてそのまま突っ込んだらどうなると思う?」


「盾に謝れお前。」


最悪の使い方だよそれ。


「まあ、2層でいいからさ。一緒に潜ってみようぜ。」


「まあ、様子見でな。」






「よし、最初に検証だけしとくか。俺をいつもの感じで流してみてくれ。」


「任せろ!よいしょ!」


「おぉ!?」


生み出された水流は押し流す形で俺を運搬し、最後に押し出す形で消えた。


なるほどこんな感じか。


運搬中はかなり安定感があったし、最後の押し出す勢いで攻撃すると意表を突けるか?


「どうだ?今のが特に何も弄ってない水流だけど。」


「弄ってない?水流を弄れるのか?」


「ちょっとだけな!水流を速めたり大きくしたり出来るぞ!まあ殺傷能力が付くまでは全然できないけど。」


「なるほど、まあそれは検証しなくてもいいか。」


「ならゴブリンと戦ってみるか!」


「そうだな、やってみよう。」


さて、どう連携しようか。








早速1匹のゴブリンと遭遇した俺たちは戦いを始めていた。


「今だ!アズマ!」


「おう!」


「グギャ!?」


シヴが盾で相手の攻撃を防いだ瞬間、俺の背後に水流が生み出される。


水流に乗り一気に距離を詰めると勢いそのままにゴブリンを殴りつけた。


その1撃でゴブリンは粒子となって消えていく。


「余裕だったな!2匹も行ってみようぜ!」


「そうするか。」



そして2匹のゴブリンと戦うことになったが


「シヴ!1匹を押し流して隔離しろ!」


「おっけい!残ったやつをやるか!」


「そうするぞ!」


あっさり1匹目を倒し、押し流したゴブリンも難なく倒してしまった。


水流+籠手の攻撃の安定感が凄いのだ。


あれ?もしかしてこのコンビ強い?












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