マラガスへ
続きます
「『撒菱』!んー、やっぱガンさんのやつみたいにとげ4つの方が良さそうだな。」
「なあ、練習するなとは言わねえけどよ?成功しようが失敗しようがそこら辺にポイ捨てするのは止めねえか?2分で消える効果なければやってること悪魔だからな?」
アカシを出て3日、俺たちは既にマラガス周辺まで来ていた。
「でも持っとくのもアレだしな...ポイ捨てするしかないだろ?どうせ消えるし大丈夫だ。」
「お前金属の操作も出来るって言ってたじゃねえかよ。わざわざ作り直さなくてもいいじゃねえか。」
「操作できるっつったって体積は変わらないんだよ。本番は一発で作らないとダメなんだし感覚掴むまでは何回もやりたい。」
「はぁ...それ絶対マラガスに着いたらやるなよ...」
「やるわけないだろ!?街中で撒菱撒くとかどんなヤバいやつだよ!?」
「外じゃいいのか、外じゃ。」
「そういうシヴはちょっとは体力ついたのかよ、しっかり3日間盾出しっぱにしてるが。」
「結構ついたぞ、筋力も多少ついたから盾もめっちゃ動かしやすくなったしな!あとはもっと足腰鍛えるのと2股にしたときの水流操作を細かくできるようにするのが目標だ。」
「お、いいんじゃないか?俺は正直機動力があるわけじゃないから魔境じゃありがたいぞ。」
「ダンジョンはいいのかよ。」
「いやダンジョンではいらないってわけではないけどな。金属魔法はしっかり準備すればかなり戦える魔法だから水流は魔境でお世話になることが多いかもと。」
「でもはっきり言って俺たち2人で魔境は厳しいぞ?2人で潜る冒険者もいるにはいるけど俺らみたいな尖った武器や魔法じゃないだろうし。」
「そうなんだよな。マラガスでどうにかパーティーメンバーを見つけたいけど正直入ってくれる人がいるとは思えん。」
「そりゃそうだ。俺たちが現状欲しがってるのは前衛のメイン火力枠、普通に考えて余ってねえって。もし余ってたとしても入るパーティーはここじゃないだろ。つーか何さらっとパーティー呼びしてんだよ、まだ組んでないだろ。」
「もういいだろパーティーで。他の呼び方するのめんどくさいし。」
「適当すぎんか?ほんでもうすぐ魔境の近く通るけどどうする?ちょっと離れて歩くか?」
「ああ、警戒するに越したことはないだろ。」
「了解。あー、どっかにはぐれモンスターとかいないかなー?」
「余計なことを言うな、ただでさえ魔境からポロっと出てきた魔物だぞ。そういうのは騎士団に任せとけ。」
「アズマは戦いたくなったりしねーの?」
「俺はあんまりせんな。そもそも平原での戦闘経験ないからできるだけ戦いたくない。」
「そっかー、なら戦うとしたらマラガスのダンジョンだなー。」
「なんでそれで不満そうなんだよ、いいだろダンジョンで。」
「早くどれだけ盾を使えるようになったか確かめたいんだよ。」
「ちょっと動けるようになっただけに1票。」
「もうちょい期待してくれてもよくないか!?」
「いくらガンさんのアドバイスとはいえ盾持って3日旅しただけで強くなったら引く。」
「まあそれはそう。」
だよね。
「んで、もうちょいでマラガス見えて来るけど最初どうするよ?ガンさんみたいな人探す?」
あんな優しいおっさん他にいるわけないだろ。
「ギルドに行くか宿探すかでいいんじゃないか?」
「んー、じゃ最初にギルド寄るかー。」
「了解、日が傾く前には着きたいからちょっとペース上げるぞ。」
「あいよー。」
「おー、見えた見えた!あれがマラガスだな!」
「お、ならもう魔力取っておく必要もないな。どうせ宿で何日か休憩するんだしここらで魔力全部使っとくか。『撒菱』」
そう言って俺は残っている魔力を全部撒菱生成に使う。
ふむふむ...中々の出来...だ...?
あれ?
「思った以上に身体が重い...。魔力全部使うとこんなことになるのか...。これマラガスまで持つか...?」
「なあ、なんでアズマはときどき俺よりアホになんの?」
「よし、シヴ。ダメそうだったら水流頼む。」
「ふざけんな」
男2人の旅ってこんくらい喋りっぱなしだよね...?
((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル




