さらに高みへ
続きます
「お二人ともFランクダンジョンの突破本当におめでとうございます!」
「「ありがとうございます」」
「あのオークをたった2人で撃破されるケースはほとんどありませんので本当に凄いんですよ!これでお二人はEランクへ昇格となります。こちらの水晶に冒険者カードをかざしてください。」
俺たちのかざした冒険者カードが白から緑へと変わっていく。
「これで昇格完了になります!お二人はまだパーティー登録されていませんがこの際になされますか?」
「どうするよアズマ?なんだかんだで組んでるだけだったしこのタイミングでパーティー組んどく?でも2人でパーティーってのは変か。」
「俺も今はいいと思うぞ。もしもう1人メンバーを見つけることがあればそのときに組めばいいだろ。特にメリット、デメリットもないしな。」
「そうだな!俺たちにパーティー名を考えるセンスがあるかも怪しいし今はこのままでいいか!」
「おう、ランク昇格も済んだしガンさんに報告に行こうぜ。」
「ガンさんにはお世話になったからなー。」
「女に関するアドバイスは現状欠片も当てになってないけどな。」
「お!アズマとシヴじゃねえか!こんな時間にどうした?」
「さっきまでダンジョンに潜っててな、進捗報告に来たぞ。」
「そりゃまた随分と長え時間潜ったな。中で何かトラブルでもあったんか?」
そういえば、ガンさんの店に夜に来るのは初めてか。
「いや、今回はただ長時間になっただけだ。身体の調子も良くて魔力量も万全、最終層までほとんど消耗しなかったからこの期に行ってしまおうと思ってな。」
「なるほど、ということはオークを倒して来たか。」
「ああ、倒して来たぞ。」
「しっかり作戦は立ててたし、その様子じゃシヴとの連携も上手くいったんだろ?」
「ああ、完璧なタイミングで完璧な動きをしてくれたぜ。」
「俺はアズマがオークの攻撃食らわないかヒヤヒヤしてたけどな。」
「まあそこは追々鍛えていけばいい。アズマはもっともっと魔力量を増やして戦闘経験を積むこと、瞬時に適切な判断をして戦場を広く見るには経験がものを言うぞ。シヴはもっと身体を鍛えろ!盾を持ってるときは走れもしねえってのは話にならんし、足腰が弱いと攻撃を防ぐときに踏ん張れもしねえぞ。」
「分かった!筋トレを頑張ればいいんだな!」
「シヴは筋トレを頑張るのもいいが常に盾を出しておくことを心がけるんだ。盾の重さに慣れておくことも大切だぞ。」
「了解だ!」
頑張れ、シヴ。
「それはそうとガンさんに聞きたいことがあったんだ。」
「おっ、どうした?何でも聞いてくれ。」
これは前から気になってたんだけど、
「魔力量はどうやったら多く、効率的に増やせる?」
ガンさんは魔力量が他の人と比べても相当が多いらしい。
ならこの疑問はガンさんに聞くのが1番手っ取り早いだろう。
「どこから話をすればいいか...とりあえず魔力量を増やすには常日頃から魔力量を使っている必要があるのは知ってるな?」
「ああ、それは知ってる。」
魔力量は使った量に比例して全回復したときの魔力量が増えているのだ。
「ただな、増える量や最初から持っている魔力量は人によって違うんだ。シヴなんかは最初から持っている魔力が多くて、しかも増える量も相当じゃねえか?」
「魔力は多いって親から教えられたぞ!他は知らねえ。」
魔術師志望とか言ってたのはどこのどいつだよ。
「...まあいい、話を進めるぞ。魔力量には限界があってなこれも個人差があるんだ。これに限っては誰がどれくらい魔力量を伸ばせるのか頭打ちにならねえ限き分からないんだ。頭打ちになったら感覚で分かるんだがな。俺はこの限界が他のやつより全然来なかったのさ。」
なるほど...伸びが悪くても限界が全く来ないのであれば、俺がいつかシヴの魔力量を抜くこともあり得たりするのか...
「まあそれは置いといてだ!とりあえずアズマ!シヴ!Eランク昇格おめでとう!」
「ああ!ありがとう!!!」「ありがとう!」
「次はどこの街に向かう予定なんだ?」
次の街はもうシヴと一緒に決めてある。
「次はマラガスに行こうと思ってるよ。」
「マラガスとなりゃあここから南だな。近くに魔境もあるしダンジョンの適正ランクはEとD。いいじゃねえか。」
「ガンさん本当に何でも知ってんな。」
「昔は城や要塞を求めて各地を回ってたからな。」
「「ガンさん要塞とか城とか興味あったんか!?」」
「ああ!どんな工夫が凝らしてあるかを見て敵が来たらどう対応するのかを想像するのが好きなんだ!」
「ガンさんが戦術家の理由それだろ。」
「お前たちも趣味の一つくらい持っておけよ?旅が1層楽しくなるぞ?」
「分かったよ、見つけられるよう頑張ってみるさ。」
「そーいや、マラガスっつったらあいつらと行き先が被るのか。」
「「あいつら?」」
「月光ってパーティーだ。お前ら知らないか?」
知ってるわ。
「そのリュウってやつが今年の王国誕生祭の武闘会に出たいって言うもんで急いで出発してったんだ。」
リュウってあのバケモンか。ってかそれよりも今めっちゃ気になること言ったよな。
「武闘会?」
「アズマ冒険者なのに武闘会すら知らないのか?」
「え?何?シヴは知ってんの?」
「そりゃ知ってるさ!王都で行われる年に1度の祭典だぞ!?」
「そ...そんなにすげえのか...」
「すげえに決まってんだろ!国から実力者と認められた128人がトーナメントで本気でぶつかり合うんだぞ!?Sランク冒険者や騎士団長みたいなバケモンしかいないんだ!」
「待って!!それは見てえ!!!」
は!?なに!?そんなんあんの!?今すぐ王都行こうぜ!!出たいとかそんなんじゃなくて見てえ!!!
「いや、お前たち行っても雰囲気でしか楽しめんぞ?」
「「え?」」
「説明し忘れてたが魔力量が増えるほど身体能力も少しずつ上がるんだよ。だけどこれは全員成長限界が同じだし戦闘経験を積んで強くなっていく中でも微々たるもんだ。けどな、あいつらのレベルになれば全員限界まで鍛えてるんだよ。そうなるとさすがに今のお前たちじゃ目で追えないぞ?」
「「えぇ...」」
「観客みたいに何も見えなくとも勝敗知らされるだけで喜べるんなら行けばいいけどよ。」
「「それは嫌だ。」」
「ならさっさと鍛えてこい。どうせ今年のはもうすぐ始まるんだ、リュウのやろうも間に合わねえよ。」
急いだ意味ねえじゃねえかよ。
「そうと決まれば来年に向けて強くなろぜアズマ!絶対武闘会に出てやるんだ!」
「おお!シヴ!その意気だ!」
「明日にはアカシを出るぞ!」
さすがに気が速えよ。
「またなガンさん!明日も出発の挨拶に来るぜ!」
そう言ってシヴは雑貨屋を飛び出して行った。
「行っちまったな。」
「だな。」
「やる気満々だったぞ。」
「あいつ1対1で戦うなら絶望的じゃね?」
「言ってやるな。」
アズマも帰ったか...ったく騒がしい奴らだよ。
あいつらも明日には発つのか...寂しくなるな。
王国誕生祭の武闘会ねえ...
「無事に開催出来るといいが今年はそうはいかんかもな...」
これからは強い敵、強い冒険者たちも出てくるよ




