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果てぬ戦場の物語  作者: たぴぴ
1/15

神様の祝福

初投稿です

ぼちぼち書きます

遂にこの日が来たか...


今日は今年18歳になった人たちが神様からの祝福を受けられる日!


教会で祈ることで何かしらのアイテムと1種類の魔法が祝福として与えられるのだが...


「どうなることか...」


この神様の祝福結構めちゃくちゃである。



まずアイテムとは言っても武器が出るとは限らないのだ。


俺、アズマが住むこのカララ村にも与えられたアイテムが鍬だったからという理由で農家をやっているおっちゃんたちがいる。


ちなみに1番かわいそうなアイテムを与えられた人はフライパンを与えられていた。


本当にかわいそうに。


そして武器、まあほとんどの人が武器なんだが、これもまた博打要素が強い。


たとえ武器が与えられたとして、別に自分に合った武器が与えられるわけではないのだ。


大柄な男が短剣を与えられたことがあれば小柄な女の子が巨大な戦斧を与えられたこともある。


本当に本当にかわいそうに。


神様から与えられたアイテムは壊れることはないが誰かに譲ったり交換したりすることができないから本当に博打でしかないのだ。


俺は普通の農民だから魔力が極めて高いわけでもないし、とんでもなく戦いが得意なわけでもない。


しかし!俺には18歳になるまでに農作業で鍛えたこの筋肉がある!


だから神様お願いします!使いやすい武器をください!できれば剣とか槍がいいです!


まあ最悪、噂で流れてくるような珍しい武器や小型のアイテムがセットになったセット武器でもなければ少しは戦えるだろう。


どんな武器も使い手次第だ。






そして問題はもう1つある...魔法だ。


魔法は武器ほど種類が確認されているわけではないが面白い部分がある。


どの魔法を与えられるかによって同じ系統だとしても使える魔法、そしてその威力が大きく変わってくる。


例えば風魔法だが、同じ系統で竜巻魔法という魔法を与えられた人がいる。


その人は竜巻を起こしたり、竜巻を操ったりする魔法しか使えなかったのだ。


普通の風魔法を与えられた人は風の刃を飛ばしたり、風で物を持ち上げたり、風を纏って少しの間浮いたりできるのにだ。


後にこの魔法は特化型魔法と呼ばれ、普通の魔法は万能型魔法と呼ばれるようになる。


万能型魔法は生活の中で使われることも多く、魔力が少なくとも使える魔法が多い。


戦いに関与せず普通に暮らそうと思うのならこっちの魔法が使いやすいだろう。


そうに決まっている。


何が悲しくて日常生活で竜巻を起こさなければならんのだ。


そんな日常あっていいわけがない。



しかしこの万能型魔法、戦いに関してはめっぽう弱いのだ。


とにかくまあ威力の出ないこと。


特化型魔法と同じ魔法を同じ威力で使うことはできる。


だが同じ魔法を使ったとしても消費する魔力の差が5倍ほども違うのだ。


その点特化型魔法は攻撃に特化した魔法と言えよう。


各地の騎士団に入るなり、冒険者になるなり、旅に出るなり、使う場所を選ぶが特化型魔法を与えられればかなり選択の道が広がる。


だから俺が神様に望むのは使いやすい武器と特化型魔法だ。





「では次、アズマ君、前へ」


神父さんの指示に従って神様の像の前で跪く。


既にアイテムと魔法を与えられた友人たちはそのまま外へ出てお互いに何が与えられたかの情報交換をしていた。


この儀式では神様の祝福を与えられた後は速やかに退出し、外で実際に出したり、使ってみたりするのがマナーだからだ。


それにしてもあいつら騒ぎすぎだろ。


ここにいても声が聞こえてくるんだが?


「ティオラは何を与えられたの?」


「私?私はねーフライパン!」


おいフライパンの奴がいるぞ。


「え!?フライパン!?それで戦えるのか!?」


なんでフライパンで戦う前提で話が進んでんだよ。


「んーん!!私は王都に行ってお店を開きたいからフライパンはとっても嬉しいんだよ?それにね!火魔法が与えられたの!これでしっかりお料理できるから大満足だよ!」


なるほど...ティオラ料理好きだもんな


それにしても店を開くにはかなり相性のいいものを与えられたんじゃないか?


やっぱり神様といえど美人には弱いのか?


「そういうマズはどんなのを与えられたの?」


「俺はまず光魔法だな。万能型魔法だし使い方次第では戦いでも使えそうだよ」


マズは光魔法を与えられたのか


攻撃力がなくとも戦いに使えそうないい魔法だな


「武器はずっと戦斧が欲しいと思ってたんだけどなー。槍だったよ。あんまり使い心地が分からないからまだなんとも」


ドンマイマズ。


そういうのは欲しいと思えば思うほど手に入らないものなんだよ。


「テニト、お前はどうだった?」


「俺か?俺は魔槍っていう燃える槍を与えられたぞ?」


.......聖剣とか欲しくなってきたな...ハッ!?いかんいかん欲に飲まれるな、ろくなことがないぞ。


それにしても魔槍か...魔力を帯びた武器なんて相当珍しいぞ?


テニトいいものを与えられたな...


「魔槍!?テニトお前マジか!?入りたいって言ってた騎士団にも入れるんじゃねえか!?魔法は?魔法は何与えられた!?」


「それがな!重力魔法ってやつを与えられたぜ!!」




待てや


いや待て待て待て待てヤバい奴がいる。


は?魔槍持った重力魔法使い?ふざけてんのか?


おい神様ちょっと話がある。


「重力魔法!?嘘!?」


「重力魔法?なんだそれ?重力ってなんだ?」


こっちにもヤバい奴がいる。


「ちょっとマズ!?重力も分からないの!?私たちをこの地面に引き付けている力のことだよ!?」


「???その魔法がなんか凄いのか???」


「凄いに決まってるよ!?重力を操れれば相手の近くの重力を強めて動けなくしたり、逆に自分の近くの重力を弱めて動きやすくしたりできるんだよ!?」


「???そうかそりゃ凄いな」


あいつ絶対分かってないだろ


「絶対分かってないよね。まあいいよ。それにしてもアズマ遅くない?」


...ん?俺?


「何をしているアズマ君?早く祈らんかい」


...お祈り中だったこと完全に忘れてたわ。めっちゃ聞き耳立ててた


おい俺、人生の大事な瞬間に気を抜きすぎだぞ。


「すみません。少し考え事を。」


俺はもう1度神様の像の前で祈る。


大丈夫だ。この日のために俺は村の周りの雑草を刈って徳を積んできたんだ(ショボい)


神様の像が目映い光を発し俺に祝福を与える


神様お願いします!使いやすい武器と特化型魔法をどうか!


  ―――――――――――――――――――――――


         アイテム


          籠手



          魔法


         金属魔法


  ―――――――――――――――――――――――



         「ん?」



         んー??

ダンジョンなどバトルは5話辺りからになる予定です。

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