99.編入生
連続投稿週間3日目!!
ちょっと色々編集しなおしている部分があるので、今までの口調と違うところもあります。
すみません。
数日で書きなおしていきますのでご了承ください。
それでは本編へどうぞ!!
「はぁぁぁあ!!!あいつ何なんだよ・・・!!俺の名前勝手に呼び捨てしやがって!」
イズはさっきのスズネちゃんに対して教室に来てもイラつきが止まらないらしい。
ハイツは寮の方に行ってしまったのでここにはいない。誰かこの子のイラつきを止めてくれ・・・。私は頭を抱えイズに「そうだね」と相槌を打った。
イズは唐突に顔を近づけ、まじまじと私を見た。
そして離れてから口を開いた。
「やっぱ、ご主人とハイツしか俺の名前は呼んじゃだめだな!!」
何か自己完結しながら得意げに頷いている。
私はそんなイズの話に少し照れながら嬉しく思った。
私たちがしばらく先生が来るのを待っていると私たちの担任であるステン先生が教室に入ってくる。
1時限目から6時限目まで授業を続ける。その間特に何もスズネからのアクションはなかった。
私たちが寮に戻ろうと歩いていると誰かに声をかけられる。それは私たちが避けてるスズネちゃんではなく、低音の男の声だった。
先生かと思い、後ろを向いてお辞儀をする。
するとその人は「ハハッ!」と笑い、私たちいや私に近づいてきた。
私がバッと顔を上げると、それは学園の制服を着崩していた。実際に見たことはないが、とてもこの顔に見覚えはある。
水色をベースとして毛先にかけて緑色がグラデーションになっている。その髪は襟足が伸びていていわゆるウルフカットだ。
シャープで整った顔はこちらをずっと見ており、そのアメジストの瞳は私の目を離させてはくれない。
右の目の下にほくろがあり、それは彼を引き立てていた。
私がじっと見つめてしまうその人は攻略対象である恩寵を受け特待生として入学したリックだった。
彼は兄様と同じ学年のはずだが、何で私の元に来てるんだ?私がボーと彼を見つめていると、ヘラッと顔を崩し彼は私に話しかけた。
「君がカインの弟ちゃん?」
「・・・えっと。そうです・・・。」
「そうなんだぁ~!オレは君のお兄さんと同じクラスになった転入生のリックだよぉ~!!よろしくねぇ~!」
へらへらと笑いながら話す彼はゲームのままの印象を私に与えた。
彼の穏やかで笑顔なところを見ると今のところ特に何も問題は起こっていないようだった。
私が彼のことで危惧していることが一つだけある。
それは彼のゲームのエンドであるものに関することだった。
彼がヒロインとくっつくエンドはヤンデレエンドと話題で、妖艶なその瞳に心奪われる人が前世で多発した。
その結果「魔法世界のお姫様」は爆発的に売れ有名になった。私は発売日からやっているが、レンドのルート以外にあまり足を突っ込まなかったから簡単にしかわからない。
ただ彼のエンドになると二人きりの世界|
《・》というエンドタイトルになる。
まぁ、なんとなく察するに彼とヒロイン以外は殺されるのかなと思っている。
私はできるだけ平和なエンドになってほしいので彼とヒロインに近づいてほしくないと考えている。できれば私も彼と関わりを持つのは控えたい。
私は引き笑いをし、口を開いた。
「その・・・兄のご友人がなんのご用事で・・・?」
「ン?ないよ~!オレがカインの弟を見たかったから見に来ただけ~!!」
「そうですか・・・じゃあ私はこのへんで・・・・。」
私が寮の方へ帰ろうすると、彼は私の腕を引っ張り「じゃあいこ~!」と言って屋上の方まで連れていかれた。
目的地に着くと、私は初めての屋上にびっくりした。
そこは異常なまでに広く、庭園のように花や木が植えられていた。
私がまじまじと観賞しているとリックは私の手を離さずに奥へ奥へと進んでゆく。
一番奥には温室のような球状のガラス張りの部屋があった。そこにも植物が見える。
彼はドアを開け私をその中に案内した。次の瞬間彼は大声で叫んだ。
「お~い!どうせここに居るんだろ~!ジェイ~!」
彼がその場で立っていると、奥から顔がこちらをのぞいていた。
彼は明るい表情をみせ、奥の人はグッと顔をしかめた。
「ジェイ~!!やっほ~!!」
「うるさいぞ!!リク!!もっと静かにしろ!!」
ジェイ。そう呼ばれた彼にも私は見覚えがあった。リックの双子の弟ジェイドだ。彼は魔法は使えないが植物の精霊に愛されていて、精霊魔法を使える唯一の人間だ。性格はツンデレ。見た目はリックとほぼ同じだが、ほくろの位置が真逆で彼は左の目の下にある。
弟が大好きなだけど、ツンツンしちゃうキャラだ。
ジェイドのエンドはヒロインと結婚してリックと3人で暮らすとかいう変なエンドだった気がする。
悪いことではないが、ブラコンが過ぎない・・・?私は二人の世界に入ってしまったようなので、その場を後にしようとした。
ドアに向かうとそこには最悪な奴が入ってこようとしていた。
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