9.父の許可
前回投稿してから1週間が経ちました。
前回のお話を忘れてしまった方は是非前話を見てください!
私はハイツの昔話を聞いてとてもびっくりした。
確かにクールそうな少年だとは思ったけどまさか、暗殺者だったなんて。
でも、この話を聞く限り嘘だとは思えない。というか、一生の忠心を誓った騎士は魔法がかけられ、主人に対して裏切る行為、嘘をつくことができない。
話を聞き終わった後にまた沈黙が始まった。
気まずくなってきたころに、誰かがノックしてきた。
ハイツがドアを開けに行くと、そこにはお父様が立っていた。
お父様はハイツがいることを気にしない様子で部屋に入ってきた。
私は、昨日の騎士団でのことで怒られるのではないかとびくびくしながら姿勢を正しくした。
「レンド。今日話す内容はわかっているな?」
私は恐怖で震えながらうなずいた。
「昨日の騎士団での私の発言についてですよね。」
「ああ、そうだ。レンド・・・よくやった。」
私はお父様の意外な返答に驚いた。怒られるのだと思っていたのに褒められてしまった。
私は、驚いて言葉にならない情けない返事をしてしまったらしい。
お父様は私のそんな姿に笑いをこらえ、咳払いをし、話をつづけた。
「実は、第一騎士団は最近功績を挙げずとにかく目に余る行為を続けていたようだ。だが、第一騎士団は実力はいいというのでやめられたら困っていてな。
さすがに9歳児にこっぴどく言われたら改心したようだ。今日から真面目にやっているそうだ。」
お父様は私の頭をポンッとし、ハイツのほうに目を向けた。
「君はハイツだね。・・・確かに聞いていた通りだ。レンドのことをよろしく頼むよ。」
といい笑みを向け帰っていった。
ハイツは、ポカンとしながらもどこかうれしそうな表情を見せた。
ハイツは先ほど感情がなかったという話をしていたが、“恐怖”を感じてから感情を知ることがどんどんできてきたのだろうか。
私も、少しうれしくなった。
私はハイツと一緒に今日の予定を確認することになった。
「じゃあ、ハイツ今日の予定を確認するよ。
今日は、午前中は互いのことを知る時間にしよう。そして午後、私は勉強の時間にしようと思うけど、ハイツはどうする?」
「レンド様がお勉強の時間にするのならば、俺も勉強の時間にさせていただきます。」
「しかし、ハイツは一通りの勉強は終わっているのでしょう。なんの勉強をするの?」
「俺は、執事の勉強をさせてもらおうかと思います。レンド様の執事兼護衛となれるように頑張らせていただく予定です。」
「・・・ハイツ、それは独学でやろうと思っているの?」
「?はい、その予定ですが。何かいけないことでもありましたでしょうか?」
「ん~。執事長に頼んで教えてもらったほうがいいかもしれないな。王族の執事は変わっているらしいし。」
「ご配慮感謝いたします。」
といい、ハイツは礼をした。
しかし、ハイツが執事の仕事も両立してくれるのはうれしい。
私としても人を探すのを省くことができて楽だ。
私はそう思いながら午前中にしようといった、互いのことを知る時間にするために2人分の紅茶を用意し、向かい合うようにして2人で座った。
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