46.獣人
別れの春になりましたね。
卒業した方々、ご卒業おめでとうございます。
卒業以外の方々もお忙しい中見て下さりありがとうございます!!
それでは本編へどうぞ!
マナリアさんの記憶を消そうと目論んでいた私たちだったが、彼女の魔力が甘いことに気付き、イズが言葉を放った。
「多分この子は獣人だ。」
獣人という聞きなれない言葉に私はそれは?と聞いた。
するとどこから取り出したのか、黒板のような物を取り出してきて、魔力の文字をそこに張り付けた。
ハイツと私に座るように指示し、イズが張り切って仕切りだした。
「獣人について、教えていくぞ!獣人とは、現代では少なくなってしまった種族で昔はまとまって暮らしていたが、今ではこの国を中心にばらばらに暮らしている。
その希少さにより、貴族の後ろ盾を持っている獣人が多い。
ただ、貴族が後ろ盾をつけるのはそれだけではないんだ!
獣人は15歳になると獣化が起こりはじめ、完璧に獣化ができると戦闘力が著しく上がる。そのため辺境で国を魔物から守っている貴族なんかに仕えることが多くだ。
そして、そんな獣人の彼女がここにいるかというと、俺の憶測になってしまうが半分以上の確立でこれが言える。
彼女は獣化がまだだ。
なぜなら、獣人の獣化の前の魔力は甘い香りがするといわれているんだ。
甘い香りがする理由として、よくあげられるのは獣化がまだの獣人の子が敵から味覚と脳を惑わせて毒と思わせるために進化していった結果じゃないかと言われている。
・・・これは俺の疑問になるんだが、彼女は何歳だ?」
一通り私たちに説明をしたイズは彼女の方を見て質問してきた。
・・・確か王城のメイドは15から入って5年間修業をして、担当がつくという流れだったはず。だから、最低でも20歳ということだ。
「この子、20歳以上のはずだけど。どうして、獣化してないんだろう?」
私が20歳というとイズは驚きの表情を見せた。
「嘘だろ・・・。獣化しなかった獣人で20歳まで生きるのは奇跡に等しい。」
「・・・レンド様、こいつの処遇はどういたしましょうか?」
二人が考え始めたところ私は一つ考えたことがある。
「彼女もしかしたら、ここに逃げてきたんじゃないの?」
私がそういうと二人が固まり、彼女の方を見た。
そして、おもむろに彼女の腕をまくった。そこにはかなりの痣や傷があった。
その場にいた私たち三人は絶句し、優しくまくった服を戻した。
多分腕より体や足のほうがひどい。そう思った私は先日のことを思い出した。
そう、彼女は立ち続けて30分で疲れていた。
あののちにメイド長に言われたのだが、王宮にいるメイドは2~3時間ほどたっていられるように教育されているらしい。
つまり、教育されていたのだが彼女は我慢できなかった。
私は頭を抱え、大きなため息をついた。こんな事情は10歳が知ることじゃないと思う。・・・たとえ中身が16歳だとしても。
私たちは彼女をベットに移動させ、彼女が起きるまで待つことにした。
その間、私が使ってしまった魅了の記憶を消し、そのまま静寂な空間が広がった。
イズは部屋の中で落ち着きなく動き回り、ハイツは私のうしろでいつものように立っており、私は彼女のそばの椅子に座り無言でいた。
何かが動いている気がし、目を開けるとマナリアさんが状況を把握できずにあわあわしている。
・・・私寝てたの?!と私自身が寝ていたことに驚き、マナリアさんの方をじっと見た。
マナリアさんが私が起きたことに気づいたのか、急いでベットから降りようとしていた。
「…良かった、起きたんだね。どこにも怪我はない?」
先程知った事実を知らないふりをし、急に倒れた事にした。罪悪感に包まれながら優しい笑顔を見せると彼女はパァ!と明るい表情をした。
「心配してくださるのですね!ありがとうございます!」
無邪気に笑う彼女を見て、グサグサと罪悪感が刺さってくる。そして、彼女の笑顔を見ているとより一層口外してはいけないと感じた。
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