124.卒業パーティ
最終回まであと二日!!
あと二日でこのシリーズが終わると思うと少し寂しく思います・・・。
最後までお付き合いください!!
では本編へどうぞ!!
卒業パーティが始まり、私はウィルと楽しく談笑する。
この時間が続けばいいのに。そう想うが、それは叶わない。
そして一段落着いた頃、周りを一周見渡し、スズネちゃんの格好を気にした。
その理由はドレスの色で、攻略対象が決まるからだ。
赤ならカイン。青ならライン。緑ならジェイド。紫ならリック。黒ならイズ。金ならレンド。
そして、白なら全員攻略成功。つまり逆ハーエンドだ。
スズネちゃんが来ているのは・・・。白だ。
意味が分からず困惑している。
スズネちゃんが急に兄様と私の方へとやってくる。
無理やり連れていかれ、一緒に話していたウィルと離れてしまう。
「ちょっ!!スズネちゃん?!どうしたの?!」
「安心してください!政略結婚なんてさせませんから!!」
元気いっぱいに言ってくるその言葉にぞわっと悪寒が走る。
そして攻略対象全員が集められる。皆は今から何が始まるんだと、口を閉じて私たちの方を向く。
「ハールティア=ニフリータさん!!セレルーナ=エスピストさん!!私にしてきた悪事をここで反省してください!!」
突然の出来事で辺りは動揺を隠しきれない。
「あの子、公爵令嬢に様をつけないで呼ぶなんて!!」
「王子殿の婚約者が悪事を?!」
「あの子は何者?!」
そんな声が会場で飛び交う。
そして、兄様の婚約者であるハールティア様と私の婚約者であるルナが前へと出てくる。
ハールティア様は堂々をしているが、ルナはこんなに人に注目され猫背になっている。
「お話はお聞きしております、スズネ=ヤナギ様。つかぬ事をお伺いいたしますが、悪事とは?」
「とぼけても無駄です!!私のノートや教科書を破いたり、水をかけてきたり!!今謝って、カイン先輩とレンド君の婚約者を辞退するなら許してあげます!!」
会場はより一層ざわめく。
しかし、ハールティア様が口を動かすと静かにそちらを注目する。
「身に覚えがありませんわ。ルナ様もありませんわよね?」
ルナは緊張してか、声を出さずに頷いた。
「そんな見え透いた嘘を言っても、だめですよ!!」
「見え透いた嘘・・・?それは貴女の方では?そもそも、証拠はございまして?」
「証拠はここに!!」
そういってスズネちゃんは、破けたノートと教科書を取り出してきた。
ジッとハールティア様は見てから、話し始める。
「・・・スズネ様は虚言癖があるようですね。わたくしが破いたという証拠はないじゃない。わたくしが言っているのは破かれたものではなく、わたくしが破いたという証拠ですわ。」
「・・・っ!でも、カイン先輩もこんな醜悪女とは結婚したくないですよね!!!」
「・・・はぁ~。」
兄様は呆れたような表情で頭を抱えた。
そしてスズネちゃんが掴み続けている腕を振り払った。
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