114.イベント発生?
12月に入ったとたんに寒くなりましたね…!
只今連続投稿週間にむけ、書き溜めています!!
そうしばらくお待ちください。
では本編へどうぞ!!
ハールティア様に兄様のことを話していると、中庭の中心にある木の下に誰かが見えた。
話をやめて、誰なのかを確認する。それはスズネちゃんだった。
そして、私たちが見たことを確認したかと思うと、急に悲鳴を上げる。
彼女は頭から水を被っていた。
私は近寄ってハンカチを渡す。
「大丈夫?木の上に水溜りができてたのかな?」
「・・・ゃ。もう嫌!!」
急に立ち上がり、怒る彼女は私の横を通り、ハールティア様の方へと向かった。
ハールティア様は落ち着いた表情で、彼女を見ていた。
「もう、こんなことやめてください!!・・・そんなに私のこと嫌いですか?」
スズネちゃんは泣き出す。私を背にしているせいで、ちゃんと泣いてるのかはわからない。
一方、ハールティア様はただただ彼女を見ていた。静寂が訪れる。
聞こえるのは彼女のすすり声だ。
「・・・わたくし、貴女のことをご存じないわ?」
「何で、そんな嘘を・・・?レンド君がいるからですか?」
「今知った人のことを嫌いかどうかなんて聞かれてもわかりませんもの、先ほどの質問には答えられませんわ。ただ・・・しいて言うなら、嫌いになりそうね。」
「やっぱり嫌いなんだ・・・!私何もやってないですよ・・・?」
「あら、奇遇ね。私も何もやってないわ。・・・一つ聞いてもよろしくて?」
「・・・なんですか?」
「貴女は王族をその敬称で呼んでいいとお思いで?許可を取られてしていることなら、申し訳ございませんね?」
「レンド君って呼び方は、レンド君から許可取ってます!!・・・もしかして、許可を取れないんですか?」
スズネちゃんは勝ち誇ったような言い方でハールティア様の前でドやっている。
私からはよく見えないが、なぜかそう感じる。
そして、ハールティア様と目が合い、本当ですか?とアイコンタクトをされる。私は首をガンガン横へ振った。
頭を抱えてしまったハールティア様は、どうしようと困り顔をしていた。
そんなところへ兄様が来てしまう。
スズネちゃんは喜々とし、ハールティア様は恥ずかしいのか顔を隠す。
それを気にせず、兄様は私の方へと来る。一瞬「加護しました。」と遠くで見ているイズの声が聞こえたので、とりあえず近寄ってきてもよさそうだ。
「レンド!!どうしたんだ!こんなところで!!」
「兄様!私、お姉様に兄様のことをお話ししていました!」
「お姉様?・・・あぁ!ハールティア嬢じゃないか。失礼。よくお顔を見ることができなかったもので。」
兄様は私と話した声色より低く、知らない人や嫌いな人と話しているときよりは明るく話している。
幼少期から一緒にいるからか、気を張る仲ではないようだ。
「ごきげんよう、カイン様。レンド様にお話し願い、お聞きしておりました。」
「そうか、是非仲良くしてやってくれ。」
ハールティア様はパァッと明るくなり、元気よく「はい!」と笑顔を見せた。
そんな甘い空間にスズネちゃんが自己主張をしてくる。
「カインせんぱ~い・・・。私、ハールティア様に水をかけられました・・・。」
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