110.褒める
もう冬ですね。暗くなったらマフラーや手袋が欲しいです。
空気も乾燥していますので、風邪などに気を付けてくださいね!
本編へどうぞ!
私が兄様たちに注意をして数日。イズの体調はその日のうちに回復し、私からも魔力を渡したのでしばらくはどんな酷い怪我でも簡単に治るらしい。私の魔力は何なんだ?
ちらっとイズの方を見る。とてもウキウキしており顔色も良い、体調も気分もよさそうだ。
兄様の方はというと、最近はちっとも会っていない。いや、すれ違ってはいるのだが私たちに気を使ってか話しかけてこないのだ。
今まで付きまとわれていたせいで、今は寂しいが仕方がない。
そういえば、私は生徒会に入っていたらしい。この学校に、いやこの世界に生徒会なんて概念があったんだな・・・。そのことはステン先生から伝えられた。
しかも私が副生徒会長・・・なんでだよ!!リックとかジェイドとかの方があっているだろ!!
私は廊下を歩きながらそう考えていた。
すると目の前が急に暗くなる。目を誰かの手で覆われているようだ。
私が動かずにすんっとしていると、後ろから声が聞こえた。
「だ~れだ!!レイト君!」
「え~!スズネちゃん?」
私が分かりきっていることをわざわざわからない風に答えた。
すると視界は明るくなり、目の前に体を傾けて上目遣いをしてきたスズネがいた。
「へへっ!バレちゃった!レイト君!一緒に移動教室行こっ!!」
「うん!行こう!」
私はそれには触れず、とりあえず道を進むことにした。
そして、彼女が聖女としてどんな事をしているのかを聞き取ることにした。
「そういえば、聖女はどう?大変?」
私は周りに気付かれないようにというのと、こうすれば話してくれるだろうということで、顔を近づけ耳元でいつもより、少し低い声で話した。
できるのであれば私がやる側ではなく、やられてみたかった・・・。
するとスズネは私からバッと顔を遠ざけ、顔を赤くしていた。
「れ、レンド君?!顔と声がいいのを自覚して!!」
私はきょとんとした顔で、「で、どうなの?」と言った。
すると、スズネは普通に話し始めた。
「ん~・・・。なんか大変だよ?知らない言語を一から覚えなきゃいけないし、魔法とかわからないし・・・。でもね!!やっと魔力?っていうのを感じることができ始めたの!!」
「うわぁ~大変そうだね・・・。頑張ってて偉いね!」
「・・・その・・レンド君?もっと褒めてくれないかな・・・?」
「ん?とっても偉いよ!!学校もあるのに、そっちの勉強もしてて大変なのにいつも笑顔でとっても偉い!!」
私はにっこりと笑顔を見せながら、スズネを褒めた。するとスズネは「その・・・撫でてくれないのかな・・・?」とふざけたことを言い始めた。
私は一瞬しかめっ面をしてしまい、悩んでいた。
なでる・・・?嫌いな奴の頭を触るのも嫌なのに?ていうか私がなでるのはルナだけにしようと思っているんだけど・・・・。けどここでキャラじゃなくなったら、怪しまれる・・・。
私は悩みながら、イズの方を見た。
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