107.お茶会という名の注意喚起-後半-
最近ギターに挑戦しているのですが、ピックを使わなかったら親指にマメが出来ました。
どうも未来かえです。
多分ここまで見ている人は私の事を知っているとは思いますが書くことが本当になかったんです。
というわけで、早速本編へどうぞ!!
青空に座り、私の方を一斉に向いている攻略対象。それは誰が見ても乙女ゲームの表紙だ。
私はここは現実だと深呼吸をして、立ったまま話し始めた。
「彼女のスキル。名前は分かりませんが、私は仮に洗脳だとしました。それは相手を触れると発動します。」
「ほう……。その根拠は?」
「私とジェイド先輩がかかってしまったからです。その時に共通したのは触れられたことです。」
「なっ!!レンド?!大丈夫だったのか?!」
「はい!大丈夫です!どうやら、触れる時間によって継続時間が変わるようです。」
ここまでずっと私と兄様しか発言していない。皆緊張してるのか……?そう思い、そちらを確認するとジェイドはメモを取っていた。
聞いていないわけでは無いようだ。とりあえずよかったと思ってから、また話し始める。
「そこで、私の護衛であるイズのユニークスキルを使います。イズ。説明を。」
「はい。ご紹介にあずかりました。レンド様の護衛を務めております。ロー・イズと申します。わたくしのユニークスキル、蛇の鱗を使うことで体に張るガードを纏うことが可能になります。複数人かけることが可能ですが、わたくしの視界から離れるとそのスキルは剝がれてしまうことが欠点です。」
「それは俺たちがずっと一緒に居るということですか……?」
ジェイドがおずおずと質問してきた。
「いえ。わたくしはレンド様の近くに来た時そのスキルをかけさせていただきます。」
「そう。それで私がスズネを引き寄せる。みんなには注意して欲しいって言うのと、スズネを調査して欲しい。リック先輩は生徒たちから印象や人物像を聞き出して。ジェイド先輩は図書館で聖女について調べて。兄様とラインには彼女にできるだけ近づかないで。」
「俺らは弟が身を囮にしているのをじっと見てるしかできないのか?」
兄様は不安がった様子で私をじっと見てきた。しかし、この中で1.2を争う強さのふたりが洗脳されたらほぼゲームオーバーだ。
それだけは避けなければならない。
私ははっきりと「はい」と言い切り、納得してもらった。
いや納得してるかは知らない。でもとりあえずは強引に納得してもらった。
「質問、疑問はありますか?」
「もし、一般生徒もしくは先生がかかってしまった場合どうするんだ?」
「威圧をかけます。」
「どこまでやるんだ?」
「一瞬で気絶させます。もちろんスズネちゃんも合わせて。」
「なるほどな…。もし、それが死に至るものだとしたら許可は出来ないが……そのスキルを見たことがない。だから物は試しだなぁ。」
兄様が悩みながら言った。本当にこの人はいい王になるだろうな。そんなことを考えながら、お茶会を終える。
全員がバラバラになってゆく時。兄様は私の方に向かってきて、抱き寄せて来た。
「頼むから危険なことだけはやめてくれよ。」
その普段とは違ったか弱い声は私の心臓を痛めた。
そして、ケガだけはしないようにしよう。
そう心に決めて、動き始めた。
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