104.注意
秋空になってきましたね!
気温も朝晩はかなり涼しくなってきて、風が心地いいですね。
少し余談を挟んでしまいましたが、それでは本編へどうぞ!!
目を覚ますと、外は明るく朝日を指していた。
すぐ横から寝息が聞こえる。なぜか同じベットにウィルが寝ている。
そして、ウィルのベットにハイツとイズが寝ている。
とても困惑して、とりあえずベットから起きてハイツを起こす。
さっきわかったことを忘れないうちに言わないと・・・!!
「ハイツ!起きて!解決法を今すぐに言うから!」
私はハイツの肩をポンポンと叩きながら小声でささやく。
しかし、お疲れなのか少し起きる様子はない。
私はよくよく考えて全員に聞いてもらった方がいいなと思ったので、大声を出すことにした。
「起きろ~!!報告がある~!!」
一番近くにいたハイツが体を震わせて飛び起きる。イズも暗器を構え、周りに目を光らす。
ウィルは頭が回っていないのか、状況に困惑している。
全員を落ち着かせて、紅茶を入れてもらう。
紅茶を入れてくれたハイツにも座ってもらい、私が話を切り出す。
「まずはイズ。昨日は本当に申し訳ございませんでした。」
「・・・俺の命はレンド様の物だから謝んなくていいよ。」
「それとハイツ。今度私がああなったら、何があっても止めなさい。」
「了解いたしました。ちなみに私の命も貴方様の物ですので。」
「・・・昨日の原因が分かった。」
ウィルはあの時に居なかったように思っていたが、なぜかああなっていたことを知っているらしい。
まぁその方が楽だし、特に問題はないからいいや。そう考えてとりあえず原因から話すことにした。
「私は昨日洗脳されていた。その時の記憶は薄くではあるけど覚えている。ハイツに助けを求めて、イズから離れてからは失っている。まぁ気絶していると思っている。その時は何が起こったかわからなかった。イズを見た瞬間なぜか体が動いてしまったんだ。主導権を失ったみたいに。」
一旦、口を潤す。レンドのことを避けて話すことを考え、カップを置く。
「そして、気付いたんだ。あのとき私は洗脳に近いことをされていたなと。その原因はたぶんだけど、スズネちゃんに触れたときにスキルを使われた。実際そんなスキルがあるのかはわからないけど、魅了でもなさそうだから洗脳のスキルを持っていると仮定する。そしてそれは相手の身体に触れたときが条件だと思う。」
「洗脳・・・?そんなスキル聞いたことない。そもそもそんなスキル、聖女が持つものではないだろ・・・・。」
ウィルが頭を抱える。イズは「触れなきゃいいんだろ?」と自信ありげに言う。
ハイツはイズの方を見て、「あんまやりすぎんなよ。」と注意しながらニヤッと悪い顔をする。
「何かあるの?」
「俺は蛇の血も流れてるって言ったろ?俺のユニークスキル!蛇の鱗ってのがあるんだよっ!!」
「それはどんなスキルなの?」
「体に張るガードってのがわかりやすいか?複数人かけることが可能だが、俺の視界から離れるとそのスキルは剝がれちまう。」
「そうなんだ!!すごく便利だね!!つまり、私とイズがそのスキルの対象者となっていれば大丈夫・・・?」
「ん?なんで俺にはかけないつもりなの・・・!!」
「あっ!忘れてた!!」
私は冗談めかしくウィルに笑いかける。
しかし、実際に掛かるのは私とイズだけでいいと思う。だって、攻略対象の人間だから。
あの子は最初ウィルと会ったときに「誰だこいつ」とか言って顔を険しくしていたし、たぶん興味がないんだと思う。
私はイズにイズと私と一応ウィルにもその蛇の鱗を使ってもらうことにした。
毎朝無理ないようにイズにかけてもらうことによって、とりあえず私たちの中で解決した。
私は放課後にでもリックに報告しに行く予定だ。その時に兄様にも気を付けるよう言っておこう。
そう思いながら、授業の準備を進めていった。
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