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日本の女性の民度は最高だ。対して日本の立法府の民度は最低水準を更新し続けている

作者: ふりがな



こんにちは、ふりがなです。

煽り運転改正法が2020は6月30日に施行されるという事で、煽り運転で捕まると、何と一発で免許取り消し、最低2年から最長10年は免許再取得不可になります。


我々一般ドライバーとしては気になる情報ですよね。


人によっては、捕まると失職に直結するような厳罰でして、こんなに厳罰にする必要はあるのかという人も多いのではないでしょうか。

私も少し考えたのですが、まぁ、煽り運転をするような輩は、結論からして運転させるべきじゃないでしょ、という方針なのでしょう。

私的にも、取締さえ適切であるなら、妥当なんじゃないかなと思う次第です。


関連して一方で、国家にとって重要な犯罪が、どうも取り締まられていないようです。

以前、死刑制度の話でも書かせて戴きました。

国家にとって重要な犯罪は、時に冤罪を無視してでも取り締まらなければならない。

一方で、国家にとってどうでも良い犯罪は、冤罪を無視してでも取り締まら無くても良く、人権に配慮しなればならない。

そして、世の常としてそれらは反対になりがちなのです。

政治の力学によって、司法は国家にとって重要な犯罪を取り締まる事をやめ、国家にとってどうでも良い犯罪を冤罪を無視してても取り締まり始める。


刑法の重罰化、厳罰化の流れの時代というのは、得てしてこういう物です。

政情不安により、何故か関係のない人達の厳罰化に進む。

今回の厳罰化はそういう意味で大丈夫か、と言う話なのですが、概ね大丈夫なのではないでしょうか。


と言うのも、煽り運転を取り締まるようになった根拠というのに、普及し始めたドライブレコーダーという物があります。

煽り運転に関しては、物的証拠が先に立ってるんですね。


動画が政治を動かす力という物は、思っているより遙かに大きい力です。

動画が簡単に撮れるようになって、それまでは見逃されて犯罪に焦点が当てられるようになりました。

今アメリカでは黒人の方が、警察に殺される動画で、大きなデモが起きています。

あれは動画でなかったらまず見逃されていたでしょう。

それまでも、警官による黒人市民の殺人の報道はされていたのですから。


煽り運転も同じです。

携帯て動画が簡単に撮れるようになった、ドライブレコーダーが普及し始めた。

それに連れて、煽り運転の酷さが可視化されました。


車の運転の方では、近年厳罰化が続いていまして、飲酒運転、ながら運転、煽り運転と、当局は死亡事故の防止に本気になっています。

国外でも市街地では、時速30km未満での走行にするなど、車の死亡事故を抑える流れは、世界的な物なのかもしれません。


よって、過去の政情不安による厳罰化と、車関係の厳罰化は関係ないとはっきり言えます。


それに対して特異的と言えるのが、やはり痴漢の厳罰化だったのではないでしょうか。

物的証拠が先に立たない犯罪で、適齢期にある女性、つまり総人口のおおよそ4分の1もの人々に、コンプライアンスの教育さえ一切せずに、いきなり逮捕権を持たせみた。

それが痴漢の厳罰化でした。

いったいどうなるのか、コンセプトとして考えてみると、とんでもない事になるのが約束された厳罰化だったのです。

この地方自治体と行政府の暴走に対して、司法は疑わしきを罰せよと近代法を捨てて、痴漢の厳罰化に迎合しました。


今も続いていますが、あれは結局、国家による犯罪だったのではないでしょうか。


『割れ窓理論』

軽微な犯罪が重大な犯罪に繫がる。

よって、軽微な犯罪の取り締まりの強化が必要不可欠なのだ。


否定されつつある同理論ですが、痴漢の厳罰化は、司法関係者に軽微な犯罪の片棒を担がせる事によって、より重大な犯罪への協力を促す流れに繫がっているように私は思えます。

近年の国家にとって重要な犯罪を摘発しない流れの始まりはいったい何なのでしょうか。



※痴漢犯罪の摘発については大きなボトルネックが二つある


摘発に十分な技術水準と財源がない場合には、摘発水準と冤罪率はバーターになる。

技術水準や財源がなく、摘発水準が必要に満たないなら、冤罪率を上げるしかない。

技術水準や財源がなく、冤罪率を下げたいなら、摘発水準を下げるしかない。

物的証拠が残り難い摘発に高い技術水準を求められる痴漢犯罪は、現行犯逮捕と致命的に相性が悪かった。

しかし、日本の当局は充分な摘発水準のための財源や法整備を、全くと言って良いほど用意しなかった。


日本のマスメディアは、近代法の理念に反する推定有罪の国だった。

司法も推定有罪に迎合してしまった。




痴漢犯罪は、典型的な国家にとってはどうでも良い犯罪です。

果たして痴漢犯罪は、近代法を捨ててでも摘発をすべき重大な犯罪なのでしょうか?

と言うか、特に電車内での痴漢犯罪などは、技術と財源さえ投入すれば、近代法を捨てなどせずに、いつでもまともな摘発が出来る程度の犯罪ではないかと私は指摘します。


このような近代法の理念や倫理観の崩壊した立法府と司法府、そしてマスメディア、ようするに三権と報道機関の暴走に対して、何故、痴漢犯罪の混乱は必ずしも大きくなかったのか。

考えてみると、日本の女性の倫理観の要素が大きかったと私は思います。

残念ながら、仮に男性に物的証拠の要らない逮捕権を与えたら、こうはならなかったでしょう。

痴漢犯罪の厳罰化が、歴史的な失敗にならなかったのは、正にただの偶然の賜物なのです。

無知は罪である。

私達の生活は、無知の薄氷の上に立たされていると言えます。

立法においては、厳罰化という項目を、ただの偶然に頼るべきではないのでは無いでしょうか。





そう言えば、痴漢冤罪では女性が特権を与えられているという風潮がありました。

政治と報道のキグルイ的な暴走に対して、日本の女性陣が理知的であったため、混乱は小さかったという考えは、そのアンチテーゼになりそうです。



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