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5月ですわ

過去の某MLB雑誌とのにらめっこが続く毎日です。

5月、如月レイカーズは順調に白星を増やしていた。よほどのことがない限りは優勝戦線には残れるだろう。


「トレード?」

瞳子は少し驚いた。主人公のプランではレイカーズのレギュラーを複数を放出する案であったからである。


「あくまでも一部リーグに入ってからですが」

これも昇格プレーオフを勝ち抜くことが前提ではあるが。


「とは言え、これではうちの大損ではないかしら?」


「評価の高いモノを高く売って、評価は低いけれども価値のあるモノを安く買うんですよ。」

これには瞳子も主人公の意図には気づいたようである。


「なるほど。では旧来の常識では価値は高いが、データではそうでない選手を売り渡す。」


「そして逆に本当ならば価値が高いが、一般的な評価の低い選手を買い叩くわけね。」


主人公は頷く。



そして今日は二人の話題に登った(くだん)の選手、投手の山田康夫の当番日である。レイカーズのエースとして今日は7回無失点の好投。

キレ味抜群のスプリッターとスライダーは一部リーグでも十分に通用出来ると判を押されている。


今日の勝利で6勝目をあげた。この話題は一部リーグの少数のファンの目にとまり、将来的な移籍も噂されている。



「は~じ~め~ちゃ~んっ!」

佐々岡文香は仕事をしている野村肇を後ろから抱きつく。可愛く驚いた肇。


「まだ仕事中?」


「ええ、そうです。」

「映像解析から得られたデータを編集しているところですね。」


パソコンには選手ごとのデータが表示されていた。そこには投手のデータがまとめられており、当選レイカーズの選手のデータもあった。

「投手の被WH率を打ち込んでいる最中です。」


WH率ウェルヒットりつ


アウトやヒットの結果にかかわらず、打者がいい当たりの打球を打ったか、または詰まった当たりを打ったかの割合を示す。

たとえ投手の被打率が低くても、WH率が高ければ危険な可能性は高い。


さてこのデータを交えて山田康夫の投球内容を見ていくとする。


スプリッター

投球割合 25.3%

被打率 .156 全体平均.201

空振り率 46.0% 全体平均35.3%

被WH率 .098 全体平均.109

これらのデータからは素晴らしい球種であったことはわかる。3つの項目の全てが平均以上であった。


スライダー

投球割合 22.0%

被打率 .170 全体平均.216

空振り率 38.9% 全体平均33.2%

被WH率 .128 全体平均.121

基本的には素晴らしい結果は出してもいる。被WH率は平均より上回ってはいるが、ごくわずかでしかない。


ストレート

投球割合 43.0%

被打率 .332 全体平均.271

空振り率 12.1% 全体平均16.2%

被WH率 .261 全体平均.178

このデータが示す通りに投球の半分ほど占める球種がよくなかった。先発投手としてまさかスライダーやスプリッターばかりを投げるわけにはいかない。


このデータから山田康夫の投手としての実力は、疑問視すべきものである。ストレートが武器にならない投手だと理由で。


ほんまにアイディアが出ません。

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