表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

*ふぁいあーさぷらいず*

「うた、今日遅刻してきたな」

そんな風に話しかけてきたのは、隣の席の中川伸之(なかがわのぶゆき)だった。髪の毛は金髪で生え際が黒くなってきていて、見た目だけを考えると所謂(いわゆる)ヤンキーみたいな奴だった。普段から一番仲が良く、ぼくの家に来たことのある唯一の友達だ。

「まぁ、ちょっとね」

今朝の女の子についてどう説明したものか、ぐるぐると頭を悩ませながら曖昧に答えた。

「ふーん、じゃあさ帰りに公園行こうぜ」

「こ、こうえん?」

少しどきりとした。

「公園にホームレスが住んでるって噂だぜ」

「まぁ、確かに」住んでるよね

なんて答えたそのときチャイムがなり、2時間目の算数が始まる。

「あ、宿題のプリント忘れた」




あっという間に帰りの会も終わり、放課後の時間となった。三時間目の体育の時間に大きな爆発音が聞こえ、ぼくの家とは反対側の方向から煙が上がったことを除いたら、いつもと少しずつしか変わらない学校での時間が終わった。


「うた!公園行くぞ!」


と、のぶに背中を押されながら下校する。朝、確かに存在していた段ボールに入った女の子のホームレスはまだ公園にいるだろうか。居て欲しいような、居て欲しくないような曖昧で複雑な気持ちと会話しながら、僕は公園に到着した。


確かポポロン。そう、ポポロンと言った女の子は、朝と変わらない位置で段ボールに入っていた。

何故か焼け焦げ、真っ黒になっていたけど。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ