台風の目
妹
「お兄ちゃん! 大変だよ、凄い台風が来ている! お家の窓全部しめて、じっとしとこう!」
兄
「遂に来てしまったか。俺は用事ができた、留守番を頼むぜ妹!」
妹
「えっ!? こんな雨風の中だめだよお兄ちゃん! 死亡フラグだよ!」
兄
「止めてくれるな妹よ! 俺には確かめねばならぬことがあるんだ!」
妹
「他の日じゃだめなの??」
兄
「ああ、台風の日じゃないとダメだ。妹よ、台風の目って知ってるか?」
妹
「う、うん。知ってるけど……」
兄
「台風の目があるってことは、必然的に台風の鼻や口もある。台風の顔があるんだ」
妹
「え!? えっと、……え??」
兄
「台風の顔があるはずなら、もちろん台風の身体もあるはず。ならば絶対にあるはずなんだよ――」
兄
「台風のおっぱいがな!!」
妹
「た、台風のおっぱい!? ないよそんなの! あるわけないじゃん!!」
兄
「それを確かめに行くんだよ。他ならぬこの眼で……」
兄
「じゃあな妹! お留守番頼んだぞ! 帰ってきたら冷蔵庫のプリン一緒に食べような!!」ダッシュ
妹
「お兄ちゃん! 待って! 待ってよ! お兄ちゃああああああああん!!!」
人の夢と書いて儚いと読むよ終わり




