67/201
スクープ
男
「アンタさ、でかいスクープ探してるんだろ?」
記者
「ああそうさ。とは言え、なかなかそんなスクープなんてないけどな」
男
「実はとっておきがあるんだ。……汚職事件は知ってるよな?」
記者
「当たり前だろう? 俺は記者だぞ? なんだ、どこかの政治家が下らないことでもやらかしてるのか?」
男
「いいや、違うよ。それよりも子供の頃、勘違いしてなかったか? 汚職事件じゃなくて、――お食事券ってさ」ガチャ
お食事券
『ピカピカキラキラ』
記者
「まっ、まさか! 本物の!? じ、実在していたのか!?」
男
「ああ、正真正銘の本物だ。俺もこれを用意するのに相当危ない橋を渡ってる」
記者
「子供にしか認識できない《お食事券》が現実に存在しているなんて――まさか!?」
男
「ああ、《ハロー注意報》、《完成ハガキ》、《飛行少年》……全部この世に存在している」
記者
「これは、スクープってレベルじゃない! 世界が一変するぞ!!」
男
「だから言ったろ? とっておきだってな」ニヤリ
記者
「ああ、最高の情報だ!!」
みんな勘違いしてなかった?終わり。