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煮込みパンツ
男
「『冷やしパンツ』ってぇのがちょっと前に話題になったよな? あれは一見して普通のしまパンの魅力を何倍にも引き上げた良い商売だった」
女
「ええ、そうね。いい感じに頭がおかしかったわよね」
男
「そこで俺も考えたんだよ。新しい商売を、『冷やしパンツ』に着想を得て!」
女
「何かしら?」
男
「その名も『煮込みパンツ』だ!!」
煮込みパンツ
「グツグツグツグツ…………」
男&女
「「…………」」
男
「こんなんじゃ素材の味を生かせてねぇ!!」鍋ガシャアアン!
男
「ダメだよ、こんなんじゃてっぺん取れねぇよ。どうすりゃいいんだよ……」(漢泣
女
「大丈夫よ。貴方ならきっといつか凄いおパンツ料理を作る事が出来るわ」
男
「うう、俺は才能ないよ。もうダメだよ……」
女
「………」
女
(この人ももう三十。このまま夢を追いかけても……)
男
「うう、女ぁ……。うう……」
女
(そろそろ潮時……かもね)
人の夢と書いて儚い終わり




