表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンダーグラウンド・サンクチュアリ:49歳の穴掘りから始まる異世界再生  作者: 盆ちゃん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/108

第24話:鋼鉄の流星(シルバーメテオ) ―49歳、磁気浮揚に魂を込める―

第24話:鋼鉄の流星シルバーメテオ ―49歳、磁気浮揚に魂を込める―

1. 車両設計:沈黙のスピード

 駅が「器」なら、列車は「魂」だ。

 盆山がサンクチュアリの車両基地ワークショップで作り上げようとしていたのは、異世界の常識を覆す**「魔導リニア・エクスプレス」**だった。

「ワイヤーで引くケーブルカーじゃない。レールとの摩擦で走る電車でもない。……磁力で浮き、空気の壁を切り裂いて進む『流線型』。これが俺たちの走らせる『鋼鉄の流星』だ」

 車両の筐体には、軽くて強靭な「ミスリル・ジュラルミン合金」を採用。

 盆山は自ら、新幹線の鼻先ロングノーズを思わせる、空気抵抗を極限まで抑えたフォルムを削り出した。

2. 49歳の執念:アクティブサスペンションと静粛性

 列車において、盆山が最も嫌うのは「揺れ」と「騒音」だった。

「ベア、車両の下に『慣性制御回路』を組み込め。カーブでの遠心力を魔法で打ち消し、乗客がコーヒーをこぼさないほどの安定感を実現するんだ。……あと、これだ。……『防音材』」

 彼は車両の壁の中に、真空の層を設けた二重構造のパネルを仕込んだ。

「時速200キロでトンネルを突っ走れば、風切り音はとんでもねえ。だが、車内は『図書館の読書室』と同じ静かさにする。……移動時間は、休息の時間でもあるんだからな」

 座席シートは、以前事務センターで作ったエルゴノミクスチェアの技術を応用した、最高級の「グランクラス」仕様。

 表皮には、しっとりと肌に馴染む「魔導牛の本革」を使用し、リクライニングの角度は49歳の腰に最も優しい「135度」に設定された。

3. 運転席のインターフェース:計器の美学

 運転席には、現代のグラスコックピットを模した「多機能魔導鏡」が並ぶ。

「ガムリ、速度、魔力残量、トンネル内の気温、前方10キロの障害物検知……すべての情報をこの鏡に集約しろ。……あ、あと、これだ。指差喚呼しさいかんこ用の『懐中時計スタンド』。これがないと、日本の鉄道員ぽっぽやの魂が宿らねえ」

 盆山は、愛用の魔導懐中時計を、運転席の特等席にカチリと嵌め込んだ。

 鋼鉄の塊が、一つの「精密機械」へと昇華した瞬間だった。

 第24話、完。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ