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灰色の世界で見つけた色  作者: 一月の山羊


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灰色の羽

いつも、部屋の隅で小さくなっていた。

自分の部屋の、ベッドの上だけが、

安心できる場所だった。


外の世界は、自分を傷つけるものばかりで

…何もかもが灰色に見えた。


でも、ある日気づいた。


その灰色の世界の中にも、

色とりどりの羽を広げて、

静かに光を落としてくれる人たちがいる。


ああ、自分も…

誰かにとっての羽になりたい。


そう思った。


私の世界は、まだ灰色のまま。

けれど今は、少しずつ、少しずつ、

色のある景色を描いていこうと思う。

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