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波打ち際の攻防

「え、真理って理系なの」

女子大と言っていたから、勝手に真理は文系だと偏見を持っていた俺は少し驚いた。理工学部に所属しており、成績は大学でも指折りらしい。将来は博士課程を進み、研究者になりたいそうだ。将来の話をするくらいこの頃には仲良くなっていて、というのも学祭が終わってすぐに真理の方から連絡が来て、一回お茶をしてからの今日だったためだ。そして俺は心の中で密かに誓いを立てていたー約束して会うのは今回が3回目なので雰囲気を作って告白する。本当は今日告白するのは早い気もしていたが、恋愛経験に乏しい俺は「3回目で告白」という風潮に乗っかる以外の手段を持ち合わせていなかった。いつしか3回目に告白して振られた友人に「周りに流されたからだよ」と偉そうに説教した事を思い出し赤面する。

「俺、真理のこと」

ザー。…

「なに?」

ようやく口元に打ち寄せた想いは、波の音にかき消され海に帰ってゆく。

今いるのは俺たちが初めて出会った場所だ。

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