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プロローグ

公式企画2作目です。

某アニメのトラウマ回を参考にしたため実在の地名や学校名が登場しますが本作とは一切関係ありません。

昭和7年横浜。

「すっかり遅くなってしまったわ。」

1人の女学生が暗がりの中帰宅する。倶楽部活動の見学をしていたのだ。

「ここか。」

帰路を急ぐ途中公園に差し掛かる。2年前にできた山下公園だ。花壇が綺麗な上海が見えるため昼間は恋人向けの場所だ。しかし夕方以降は街灯はあっても薄暗い。近道だが妙な噂がある。赤い靴を履いた女の子が公園で行方不明になっているのだ。それも1人ではない。

彼女が履いているのもお気に入りの赤いハイヒールだ。

「仕方ない。急いで行けば平気だわ。」

女学生は公園の中を入っていく。


カツ カツ カツ カツ


急いでいるからか履いているハイヒールの音が響く。


カツ カツ カツ カツ カツ


後ろから自分の靴とは違う足音が聞こえてくる。

「誰?」






「ねえ、聞いた。出たんだって。」

「出たって何が?」   

「山下公園よ。」

翌日フェリス女学院の初等科6年生の教室。噂で持ちきりだ。昨日の夜高等科1年生の生徒が山下公園行方不明になったのだ。

「その人赤い靴を履いてたそうよ。」

「また赤い靴?」

近頃では赤い靴を履いた女の子が山下公園で行方不明になるという事件が多発している。フェリスの娘もいなくなっている。

「高等科の人は何を見たのかしら?」

「さあ?」

「ねえ、今夜皆で行ってみない?赤い靴を履いて。」

「夜は無理よ。」

「ねえ、園寺さんは?」

はるこは級友の愛里に尋ねられる。

「園寺さんは行くでしょ?」

愛里は山下公園の噂を確かめようと言う。

「愛里ちゃん、それやめた方がいいよ。」

はる子は愛里を止める。

「どうして?」

「あの公園嫌な予感がする。」

はるこは小さい頃から人には見えない物が見えたり、感じたりする事がある。最近だと普通の人間と区別がつかなくなっている。

「園寺さん、気のせいよ。ねえ、一緒に確かめましょう。」

「愛里ちゃん、危ないよ。やめた方がいいって。」

「もういい!!私1人で行くから。」



 翌日愛里が行方不明になった事を担任の先生から聞かされた。

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