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97話 まとめサイト

朝一に上から目線で宣伝しろだの無茶苦茶な事を言われてカチンと来た事もあって普通にお断りした。


「チッ・・・お前だって妹とか母親とか人の力だけで有名になってんだから良いだろ」

「だから、さっきも言ったけど、だったらシュウさんにお願いすれば良いんじゃない?」

「だーかーらー、秋乃さんに迷惑掛けれないだろ」

「僕なら良いって?筋が通らなくない?」

「ちょっと言うだけじゃん。良いだろ?そんくらい」

「無理だね。シュウさんに泣きついて宣伝して貰えば良いじゃん」

「は?喧嘩売ってんのか?」

「そっちがだろ?」


お互いヒートアップしてもう止まれない所まで来てしまった。


「調子乗んなよ?」

「どっちが」


すると始業時間が近づいた事もあって階段を使う生徒も増えてきた。


「チッ・・・絶対に後悔させてやるからな」


そんな捨て台詞を吐いて田中君・・・いや、シュウちゃん大好きっ子は去って行った。


普段だったら適当に流して、こんな揉め事には発展しない様にしたはずだけど・・・。

今朝は僕自身、少し虫の居所が悪くて上手く受け流す事が出来無かった。


昨夜の配信は終始ボコられて中々に心が折れそうになったけど・・・そんな事で機嫌が悪くなるほど狭量では無い。

いや、メタい発言になってしまうけど・・・配信者としてはその方が盛り上がるので、そんな事でヘソを曲げる配信者なんてものは存在しない。


僕の虫の居所が悪い原因は配信後に来た伊達さんからのディスコで・・・。

今回も名前を出したにも関わらず満足して貰えなかった様でクレームの嵐だった。


クレームの主な要因はシュウさんの名前を出した事。

自分が話のメインじゃなかった事も多少はあるけど、それよりもシュウさんの名前が出た事。そして、シュウさんが話のメインだった事がお気に召さなかったらしい。


そのクレーム対応で少し寝不足になった事。

そして、起きてからもその怒りが収まらなかったのか朝から文句のLIMEの相手をさせられた事が僕の虫の居所が悪かった原因だ。


八つ当たりである事は否定しない。

でも、何の対価も無くクラスメイトだからってだけで宣伝しろとか言われるのは我慢ならなかった。


休み時間や放課後に何か動きがあるか気にしていたけど、嫌な視線を感じる程度でその後は何も言って来なかった。


少し肩透かしを喰らった気分になりつつも・・・放課後には伊達さんとワクドで少し喋り、バイトに向かった。



いつも通りそれなりに忙しいバイトを終えて家に帰り。晩ご飯を食べてからサムネ作り等の作業をしていると。


ドンドンドン───。


「!?」


部屋のドアを強く叩かれ、その音にビックリして立ち上がった。


ガチャ───。


「めるとか・・・そんな強く叩くなよ・・・」

「だ、大丈夫・・・?」

「なにが?」

「見てないの?」

「なにを?」

「のぞむの写真上がってるよ?」

「写真?」

「うん・・・」

「なにそれ?」

「顔写真!」

「は?僕の?どういう事?」

「あきなちゅの顔バレってまとめられてるの!」

「マジ・・・?」


教えに来てくれためるとをほっぽりだしてPCに向かい検索をすると、そのまとめは簡単に見つける事が出来た。


「そう!それ!!」

「!?」


気付かなかったけど当たり前の顔をして部屋に入り防音室の中にまでめるとは入って来ていた。


「これか・・・」


スクロールしていくと本当に僕の顔写真が掲載されていた。

何時撮られたのか分からない盗撮写真と学校の集合写真の様な物がアップされている。


制服にはモザイクが掛かっていて学校までは特定されないだろうけど、その写真に写っているのは僕で間違いない。


「大丈夫・・・?」

「大丈夫では無いけど・・・」

「あっ!マネちゃんに言ってくる!!」

「あ、うん・・・」


鏑木さんに頼めばある程度対応して貰える可能性はあるけど、1度ネットに上がった写真を完全に消すのは不可能に近い。

それに、こういったサイトが無数にある時点で法的に完全に規制するのは無理なんだろうと思う。


本人の写真では無いにしても伊達さんの写真も顔バレ写真としてまとめサイトにはアップされている。

大手事務所に所属していても対応しきれて居ないのに僕みたいな個人勢が対処出来る案件とは思えない。


そして、犯人には心当たりしか無い。


あのバカの捨て台詞「絶対に後悔させてやるからな」その台詞、熨斗付けて返してやる。絶対に・・・。



そして、あのバカに目に物を見せてやるべく動き出した。


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