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19話 ついに・・・

リアクション芸が苦手という事実を再確認しつつ実の母親に盛り上げポイントを作って貰うという反省しか無い配信だった・・・。

まるたさんの誤爆にも助けられた。

勿論、ディーティックさんとティーナカさんに助けられっぱなしなのは言わずもがな。


事前準備をしっかりとしてやる企画系は比較的得意だけど、その場その場での瞬発力を求められる初見プレイの配信とかは苦手意識がある。

それを理解した上でのチャレンジだったけどやっぱり上手くいかなかった。


その反省は授業中も尾を引き、上の空のまま休み時間になっていた。


「石神君ちょっといい?」

「ん?あぁ、伊達さんどうかした?」

「ちょっと」

「うん」

「ここじゃアレだから・・・屋上とかで」

「え、うん」


伊達さんの後ろを着いていく。

普通、高校の屋上といえば立ち入り禁止。立ち入り禁止じゃなくても陽キャかヤンキーの溜まり場になってそうだけどウチの高校では開放されているし人気(にんき)も無い。

何も無くて無駄に風も吹き抜けているからだとは思うけど明確な理由は分からない。

いや、夏は暑くて冬は寒いし空調の効いた教室の方が全然良いか。


屋上に上がり伊達さんと向かい合う形になったが伊達さんは一向に口を開かない。


「えっと・・・それで用って・・・?」


もしかして告白!?

なんて事は無いのは分かってる。

大して接点も無いし・・・あるとしたら、この間の爆買いくらい?


「どこまで・・・どこまで知ってるの・・・?」

「え?」

「だからっ・・・私の事、どこまで知ってるのっ!?」


屋上まで連れてこられて何を言われるか。想像出来たのは爆買いの口止めくらいしか浮かばなかった。

でも、これは余りにも予想の斜め上過ぎて意味が分からない。


「え、いや、どこまでって何が・・・?」

「この間、買い占めた時にピンと来たんでしょ?」

「なにを・・・?」

「え?あれ・・・?とぼけてるとかじゃなくて・・・?」

「何の事を言ってるのかすら・・・僕が伊達さんの事で知ってるのって・・・お菓子を爆買いするくらい好きなVtuberが居るって事くらいだけど」

「・・・・・・」

「それが誰かも知らないし。別にそれを誰かに言うつもりも無いよ?」

「え、じゃあ、石神君は私がぶっ・・・」

「がぶ?」

「ううん、ごめんなさい・・・」

「何か勘違いがあったみたいだけど僕は何もしてないし何も知らないよ」

「うん、ごめんなさい」

「誤解が解けたならいいよ」

「うん、ごめんね」


いやぁ・・・誤解が解けて良かった・・・。

ぶっちゃけ・・・数日間ストーカー化してた自覚はあっただけにそこを突っ込まれたら僕の高校生活が詰んでしまう所だった。



その後も伊達さんから見られている感覚はあったけど何も言ってこなかったから納得してくれたんだと思う。

そして、家に帰ると。


「ただいまー」

「おかえり。あ、望」

「ん?」

「急で悪いんだけど明日でも大丈夫?」

「なにが?」

「ぼ・う・お・ん・し・つ」

「おぉー、いけるいけるっ」

「片付けて、防音室置く場所だけ空けといてくれたら後はこっちでやっとくから」

「うんっ」

「こんな時だけ返事良いんだから・・・嬉しい?」

「うんっ。マジで嬉しいっ」

「でしょうね」

「うんっ」

「ママの事愛してる?」

「うんっ・・・あっ・・・」

「にひひ。よぉし残りの仕事頑張るかぁ」

「くっそ・・・はずっ・・・」


テンションに任せてハメられたけど、そんな事がどうでも良く思えるくらいには嬉しい。


あー、でも・・・そうだな・・・一応、念入りに掃除とか片付けしとこうかな。



春夏冬中(@ataru_akinai)

急遽で申し訳ありませんが本日予定していた配信はお休みします。

配信機材入れ替えの為しばらくお休みを頂くかもしれませんが追って連絡致します。


次回の開店をお楽しみにっ!


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