18話 ホラー
今日、僕が配信でやるゲームはインディーホラーゲーム。
Vtuberに這い寄るリアルな恐怖を描いたゲーム。
内容としてはパラソーシャル関係。
実際に面識が無いにも関わらず親しい間柄に感じてしまったり、果ては恋愛感情を持ち相手を自分の恋人の様に錯覚してしまう問題を取り上げた名作だ。
[T-中]あきなちゅがホラーって珍しいね
[DTick]苦手だからやってなかったとか?
「初かな?ホラーやるのは」
[DTick]泣いちゃう?
「いやぁ・・・やらなかった理由は苦手じゃないからリアクションが微妙っぽそうって感じで・・・」
[T-中]えー
[DTick]私は苦手だな
「でも、これは驚かしたりとか幽霊がーとかじゃなくリアルに怖いって聞いたんでやってみようかな。と」
[DTick]ってフリで泣き叫ぶあきなちゅが見れるのか
「フリじゃないですよ。泣き叫んだりはしない・・・と、思いますけど・・・」
いきなり飛び出して来たらビックリはするけど、ホラーは苦手じゃないしスプラッタ耐性もあるからリアクションで盛り上げたりは出来無い。
演技でやると逆に盛り下がるだろうからそのままやるしかない。
[DTick]wktk
[T-中]そう言いつつ泣いてるあきなちゅが見たい
「どうだろうなぁ。あんまり期待には応えられない気がしますけど・・・そろそろやっていきますか」
思っていた通り、あからさまにビックリさせるシーンには引っかかったけどホラー要素な部分にはそこまで恐怖心は煽られなかった。
「怖いのは怖いけど、リアクションが地味で申し訳ないです」
[DTick]ホントだよ。申し訳ないと思ってるなら泣き叫んでよっ
「申し訳ないとは思ってますけど、泣き叫ぶような内容じゃないでしょ」
[T-中]リアルで怖いけどね。ストーカーとか。
「配信やってると個人情報とか気をつけないとですからねぇ」
[T-中]あきなちゅも本当に気を付けてね
「はい。気を付けてはいますけど・・・来てくれてる人も限られてますし、そんな事する人もここには居ないと思ってますけどね」
[DTick]それはどうかな
「それはどうかな。って、ディーティックさんが僕のストーカーになるんですか?」
[DTick]可能性は0じゃなからね
「可能性は0じゃない。まぁ、そう思って気を付けるに越した事は無いですね」
[T-中]うんうん
[DTick]何が起こるか分からないから気を付けて
「そうですね。じゃあ、ちょっとディーティックさんとは距離を・・・」
[DTick]拒絶された方が燃えるかもしれないよ?
「拒絶された方が・・・うーん、そういう場合もあるか。難しいですよね」
[T-中]実際、何がトリガーになるかは分からないよね
[DTick]ここでする話じゃないかもだけど・・・
[DTick]私もこの間軽くストーカーされたし
「え、ディーティックさんストーカーされたんですか?」
[DTick]ちょっと付き纏われた感じで
「えー、付き纏われたって危ないですね。警察には相談しました?」
[DTick]そこまでじゃないと思うから警察には相談してないよ
「でも、気を付けて下さいね」
[DTick]これ以上来るようだったら考える
「何か起こってからじゃ遅いですからね。じゃあ、そろそろゲームに戻りますね」
終盤が近付き1番のビックリポイントを迎えたが僕の反応はやっぱり地味なものだった。
[mrt]あsdfghjk
[mrt]ごめんなさい・・・びっくりしてキーボード叩いちゃいました・・・
「まるたさんのコメントって珍しいから何かと思いましたよ」
[T-中]今のは私もビックリしたからしょうがない
[DTick]私もリアルに声が出た
[mrt]ありがとうございます
「僕も今のはビックリしました」
[DTick]だったら泣き叫ぶべき
「泣き叫びはしないですって」
[DTick]ママーって
「ママに助けも求めないです」
[石倉-ishikura-]呼ばれた気がした・・・
「気の所為ですね」
[DTick]ママだーーーー
[T-中]石倉先生だ!
「気の所為です。お帰りはあちらですよ」
[石倉-ishikura-]あんまり居座ると反抗期の息子に怒られちゃうので
[石倉-ishikura-]ドロン
「この間ので味を占めちゃったんですかね・・・」
[DTick]石倉ママって他に子供も居ないからやっぱりあきなちゅの配信見てるんだね
[T-中]売れっ子絵師さんだけどVの仕事は他に聞かないよね
「僕の時もたまたまだったみたいですよ。たまたまスケジュールに余裕があったとかで」
[DTick]へー、親子でそういう話もするんだ
[T-中]冷たいけどやっぱり仲は悪くないみたいで安心した
嫌な予想は当たる物で、ホラゲではやっぱり盛り上がらず・・・石倉先生の登場がこの配信の1番の盛り上がりポイントってのが悔しいけど助かったというのが正直な所だ・・・。