第77話
コウガとクマタンたちは、マリアンヌの好意に甘えて、プールで遊ぶことにした。
事前に、フレイヤからプールがあることを知らされていたので、この日、水着を用意してきた。
着替えて、4人は、プールに集合した。
コウガは、普通の海水パンツで、クマタンも、同様に海水パンツを履いていた。クマタンは、いつも、玉ねぎのみじん切りをする時に、使用している水中眼鏡も装着していた。
フローラは、ワンピースの濃紺色の水着で、エレノアは、オレンジ色のビキニの水着だった。
フローラは「なに?クマタン!今日に限って、海水パンツ!いつもは、裸じゃない!」
クマタンは「これで、いいんだよ!今日は、プールなんだから、TPOに合わせてるんだ!」
フローラは「今日だけじゃない!」
クマタンは「フローラこそ、なんだよ!その水着、スクール水着じゃないか!白いゼッケンに、フローラと書いたら、まるで、学校指定の水着じゃんか!」
フローラは「私は、水着には、凝らないんだよ!」
クマタンは「それに比べて、エレノアの水着、ビキニで、カッコイイなあ!」
エレノアは「ありがとう!」
コウガは「じゃあ、プールに入って、遊ぼう!」
コウガたちは、水のかけ合いをしたり、アヒルのおもちゃを浮かばせて、4人で、奪い合いをして、楽しんでいた。日頃の疲れを忘れるように、楽しんでいる4人だった。
服に着替えて、コウガたちは、帰る支度をしていた。
玄関近くのやや広いスペースに、椅子があったので、4人で、くつろいでいた。
マリアンヌが現れて、挨拶をした。
マリアンヌは「今日は、ハンバーガーのお礼で、来ていただいたので、申し訳なかったわね。久しぶりに、外部の人とお話しできて、うれしかったわ!これに懲りずに、また来てね。脚が痛いので、来てもらえると助かるわ!それと、コウガさんに、たってのお願いがあるの!それは、トリュフが入っているハンバーガーを是非とも、食べてみたいの!私の父もトリュフは、食べたいと願いながら、亡くなったの。私は、ハンバーガーを食べれて、幸せだけど、トリュフを食べるのが夢なのよ!かつて、フレイヤや執事に、探し回ってもらったけど、トリュフは皆無だったわ。お願い!一生の頼みだから、トリュフを探して!電話番号を紙に書いておいたので、見つけたら、知らせてね。」とコウガにメモを渡した。
コウガは「トリュフは、かつて、僕がいた場所でも貴重品でしたよ。あるかどうか、なんとも言えませんね。」
マリアンヌは「そこをなんとか、お願いします!急がないから、ぜひ、探してみてください!」
コウガは、マリアンヌの切実な願いを叶えてやりたいとは思った。しかし、トリュフとは、難易度が高いと思った。
コウガは「とりあえず、脚が痛いとおっしゃるので、僕と一緒のモールで、商売しているモールのオーナーたちに来てもらいましょうか?美容院やマッサージ店、洋服&手芸店、アロマ店、等経営しているので、出張もすると思いますよ。以前、移動ハンバーガーショップでも、活躍している人たちなので、こちらに、来てくれると思います。」
マリアンヌは「そんなことできるの?助かるわ!是非とも、お願いします!」
コウガたち4人は、コルディア家を後にした。
帰宅したコウガは、バージルモールの各オーナーに出張店のことを提案した。オーナーたちは、2つ返事で、了承し、コルディア家に出張した。




