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第58話

アルフレッドに、たった今、焼いた餃子を渡したクマタンだった。


クマタンは「しまった!!!餃子を渡してしまった!!!」


コウガは、クマタンに「気にしないでいいよ!餃子、また焼いてよね!待っているから!」


クマタンは「ごめんね!コウガ!」


コウガは「何を今さら!僕とクマタンの仲じゃないか!友達じゃないか!ドンマイ!気にしない!気にしない!」


次に、クルトがやって来た。


クルトは「いい匂いだね!ところで、コウガさん!アルフレッドに聞いたけど、移動のハンバーガーショップ、やるんだってね!僕も、ドーナツを売りたいよ!今度、一緒にやろうよ!アルフレッドも乗り気だったよ!」


コウガは「是非とも、ご一緒にお願いします!」


クルトは「それにしても、うまそうな匂いだね!クマタン!」


褒められたクマタンは「じゃあ、持ってって!お皿は、後で返してくれたら、いいよ!」


クルトは「サンキュー!!!やっぱり、クマタンは、いいやつだ!!!最初、会った時から、そう思ってたよ!」


クルトは、餃子をもらえるので、オーバー気味に褒めた。


クルトは、餃子の礼を言って、帰って行った。


少しして、フェリックス、ヘルムート、シャーロット、ジュリエット、ルイーゼもやってきた。


代表して、フェリックスは「アルフレッドに聞いて、ワシたちが来たんだけど、今度、移動のハンバーガーショップをやるんだってね!みんな、賛同して、一丸となって。売りに行こう!自分たちの利益は、もちろんだが、一部、バージルアパート&バージルモールの建て替え費用にしようと思うよ。以前、アレキサンダーの話に乗って、砂金採りと埋蔵金探しで失敗したので、今度こそ、成功させよう!」


コウガは「もちろん、そうですね!」


ヘルムートは「俺が、馬車で、、みんなを乗せていくよ!」


シャーロットは「私も、売るからね!」


ジュリエットは「私も、頑張って、売るわ!」


ルイーゼは「私は、もちろん、マッサージよ!」


全員が、やる気満々だった!


クマタンは、コウガとフローラとエレノアと自分の餃子が焼きあがったところだった。1人2食分で、8人前ほど、焼きあがったところだった。


フェリックスは「いい匂いだね~!アルフレッドも、いい匂いさせていたなあ・・・。あっ!餃子か・・・。クマタンの餃子なら最高だろうね!いや別に、もらおうなんて期待してないよ!気を遣わないで!」


遠回しに、褒められて、クマタンは、まんざらでもない気分だった。


クマタンは「じゃあ、皆さん、餃子を持って行って!」


みんな、全員が「えええ!?いいのぉぉぉ!?」とか「もらいに来たみたいで、申し訳ないね!」とか「美味しそうなので、もらうのを拒否できないよ!それぐらい、美味しそうな匂いで、たまらないよ!」


そこまで言われて、クマタンは、餃子を渡すのをためらうことなどできるはずもなかった。


クマタンは「はい・・・。お皿は、後で返してね・・・。」


みんな、クマタンから餃子をもらって、帰って行った。


クマタンは、また餃子を焼き直していた。


クマタンは、またしても「コウガ・・・。ごめん・・・。またまたまた、やっちゃった!」


コウガは「いいよ!いいよ!みなさん喜んでいたんだから、気にしないで、クマタン!」


そして、ものの短時間で、全員が、皿を返しに来た!


全員が、お礼に、近所の菓子店で、セールしていたという、お菓子を持ってきて、クマタンに渡して、帰って行った。


コウガとクマタンは、袋の中身を見た。


なんと、かりんとうだった!


クマタンは「なんということだ!!!かりんとうとは!!!お祭りでも、大量に景品で、もらったのに!!!かりんとう怖~~~い!!!」


コウガは「すごいオチだったね!」


結局、この日、食べきれないほどの、かりんとうだらけになってしまった。

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