第48話
そして、この日の夜、リュウジンバーガーを閉店後、クマタンは、料理命の文字が書かれたエプロンを付けて、夕食の支度をアパートでしていた。
この日のメニューは、天津飯と爆弾焼売だった!
出来上がるまでに、お腹が空いて、待ちきれないフローラとエレノアは、催促するように、テーブルに座って、食事が出来上がるのを今か今かと待っていた。
夕食が出来上がった!4人分のどんぶりに、たっぷりと天津飯が盛られて、テーブルに置かれた。焼売は、1枚の大皿に、12個乗せられて、真ん中に置かれた。小皿がめいめい分、置かれている。
コウガは、席に座ると「うまそうだねえ!あれ?なんで、焼売は、1枚の皿にあるの?」
クマタンは「これはね、爆弾焼売と言って、この焼売のどれか1つの中に、辛い辛子、わさび、唐辛子が入っていて、それで、選んだ人は、あまりの激辛で、口から火が出るので、爆弾焼売なんだよ!まあ、要するに、運ゲーだよ!辛い焼売を引いた時点で、ゲームオーバーだよ!」
コウガは「恐ろしいね~!運ゲーか・・・。これは、頑張らないとな!」
フローラは「ええっ!?当たったら嫌だなあ・・・。」
エレノアは「運だけに、頑張りようがないんじゃないの?」
クマタンは「さあさあ、皆さん、どうぞ、お召し上がりください!」
コウガは「まず、天津飯から、いただくよ!ご飯の上に、焼いた玉子が乗せられていて、豚肉、白菜、そして、ニンジン、かまぼこの細切りのアンがかけられている!うまいねえ!」
クマタンもフローラもエレノアも天津飯を美味しそうに食べていた!
コウガは「じゃあ、僕から、爆弾焼売を食べるとするか・・・。全部で12個だな。1個だけ小さいのがあるなあ。どれにしようかな?まあ、同じ大きさのにするか・・・?」
コウガは、焼売を1個を小皿に入れて、酢醬油をかけて、食べた。
どうもなかった。美味しかった。
コウガは「どうやら、セーフだったみたいだ!美味しいし!」
クマタンは「おめでとうございます!」
次は、エレノアだった。コウガと同じような大きさの焼売を選んだ。やはり、コウガと同様に、セーフだった。
3番目は、フローラだった。フローラは、“大きい方が食べでがある。しかし、小さい焼売は、辛い食材を入れにくいので、これは、大丈夫!”と、ふんだ。
結果は、辛さの大当たりだった!
フローラは「ギャァァァァァァ!!!!!辛い!辛い!辛い!辛い!口から火が出るぅぅぅぅぅ!!!」
フローラは、慌てて、テーブルの上の水を飲んだ。しかし、それでは、収まり切れず、エレノアの水まで、飲んだが、それでも、辛さは、収まらなかった。
クマタンは「ケケケケケ・・・。引っかかったな!小さい焼売にしておいてあげたのに、わざわざ、それを選ぶとは!あんたも運に見放されたね~。」
フローラは「わかっててやったな!これじゃあ、運ゲーじゃなくて、無理ゲーじゃないか!」
クマタンは「フローラ!ゲームオーバーだな!」
残りの美味しい焼売を全て平らげたクマタンだった。




