表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/137

第38話

砂金採りの日がやってきた。


この日、バージルアパート&バージルモールのみんなは、全員で、バージルアパートの前で、集合した。


全員、建設現場の作業着姿だった。洋服屋のジュリエットが調達したものだった。


本の袋とじを開けると、砂金の在り処の場所が地図で記してあった。オーナーたちは、事前に、しっかりと念入りに、場所を特定していた。場所は、隣町から少し外れた場所だった。近道をすれば、歩いても行けない距離ではなかった。それで、歩いて行くことにした。みんなハイキングやピクニック気分でもあった。この日、アレキサンダーも参加していた。4本足が痛いと言って、歩こうとしなかった。見かねたアルフレッドやヘルムートが、背負おうとしたが、アレキサンダーは、贅沢にも、可愛いフローラを指名した。フローラは、断ろうとしたが、みんなの夢がかかっていて、アレキサンダーのお手柄もあるので、仕方なく、背負おうとした。フローラも、この砂金採りが成功したら、自分も、おこぼれがもらえて、そのうえに、バージルアパート&バージルモールが再建できるので、これぐらいのことは、してもいいかなという気になっていた。


しかしながら、アレキサンダーの足の痛みは、全くの作り話だった!楽したい&フローラに接近したいための工作だった!


場所は、商店や市場を通り過ぎ、野道を歩いて行った。道の沿いには、花や草が生えていた。かなりの野草もあった。


ジュリエットは「お花がいっぱいで、綺麗ね!そういえば、この近くに、みんなで行った温泉があるよね!」


コウガは「へぇー!温泉が出るんですか!?」


ルイーゼは「コウガさんは、まだ行ったことないのね。そこの温泉の近所は、お祭りのような屋台が出る日があるのよ!」


コウガは「是非とも、1度、行ってみたいですね!」


クマタンは「僕も、行ったことないよ!」


フローラは「私、行ってみたいよ!」


エレノアは「私は、何度か行ったことあるわ!屋台は、いろんな店があって、楽しいよ!いつか、休みの日に、みんなで行ってみましょうよ!」


コウガは「じゃあ、いつか、行こう!」


しばらく、みんなで歩いていた。


コウガは、クマタンに「のどかだね!暖かいし、天気もいいし、気持ちがいいねえ!クマタンと一緒で、楽しいよ!」


クマタンは「僕も、コウガと一緒で、楽しいよ!ところで、あのアレキサンダー!すっかりフローラに甘え込んでるな!足が痛いのも絶対、噓だよ!嘘は泥棒のはじまりだよ!フローラを指名したのが怪しい!」


コウガは「確かに、胡散臭いよ!よく考えたら、今日、大丈夫かな?」


コウガは、一抹の不安を隠せなかった。


クマタンは、フローラに背負われているアレキサンダーに「おい!アレキサンダー!今日、砂金採り大丈夫だろうな?本当に、砂金、採れるんだろうな?」


アレキサンダーは「は~いよ!」と鼻から抜けるような声で、応えた。


クマタンは「ホントかよ?」と疑い深いクマタンだった。


かなり歩いた。すると、地図に記されている場所に来た。


コウガは「この本の地図からすると、この辺に間違いない!早速、砂金採りをやりましょう!」


フェリックスは「じゃあ、始めようか?この辺が当たりだよ!」


ヘルムートは「その前に、腹ごしらえをしよう!」


クルトは「早く、探した方が、いいと思うけどね。」


ヘルムートは「腹が減っては戦が出来ぬ!急いては事を仕損じる!ということもあるから、昼食にしようぜ!」


シャーロットは「早く砂金採りしましょうよ!」


ヘルムートは「とにかく、先に、食事にしようぜ!」


結局のところ、ヘルムートは、早く昼食を食べたいだけのことだった。


ヘルムートに押し切られるような形になり、ひとまず、昼食になった。


コウガは、みんなのために、2種類のホットドッグを用意していた。ウインナードッグとコロッケドッグだ。最近、リュウジンバーガーでも販売している。


ウインナードッグは、ホットドッグのパンの真ん中を切り開き、ケチャップ、少量のマスタード、キャベツの千切りに焼いたウインナーソーセージを乗せたものだ。


コロッケドッグは、やはり、ホットドッグのパンの真ん中を切り開き、ケチャップ、少量のマスタード、レタスの千切り、揚げたコロッケに、とんかつソースをかけたものだ。


サラダは、クマタンが作った。エビサラダだった。レタス、紫キャベツの千切りに、茹でたエビだ。フレンチドレッシングは、食べる時に、かけるようにした。最初からかけておくと、びちゃびちゃになるので、そのようにした。クマタンの粋な計らいだった。


飲み物は、ドーナツ店のクルトが、ホットコーヒーを用意した。


シートを敷き、みんなで食べることにした。


時計屋のフェリックスは「このホットドッグ、どちらも美味いねえ!」


運送屋のヘルムートは「本当だね!」


アロマ店のシャーロットは「今度、リュウジンバーガーで、このホットドッグを注文しようかしら?」


美容院のアルフレッドは「本当、サラダも美味しいわ!癖になりそうだわ!お肌にもいいみたい!」と、ここでもオネエキャラだった。


手芸店&洋服屋のジュリエットは「このホットコーヒー、いい香りだわ!」


マッサージ屋のルイーゼは「美味しいホットドッグやコーヒー、ピクニック気分で、楽しいわ!砂金採りも成功すればいいなあ!」


コウガは「クマタンのサラダ、マジで、美味いねえ!砂金採りも、うまくいくといいなあ!」


クマタンも「コウガの作ってくれたホットドッグ、どちらも美味いよ!」


アレキサンダーは「足が痛いので、エレノア、あんた食べさせてよ!」と甘えていた。


エレノアは「仕方ないわね!」


アレキサンダーは、すっかり有頂天になっていた。今日の情報提供者として、ふんぞり返っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ