第28話
ヒルデグランドは続けた。
ヒルデグランドは「実はな、レティシアの誕生日を祝ってやりたいんだ!それでな、誕生日会にコウガはじめ、お前のハンバーガー屋の仲間たちを参加させてやる!ありがたく思え!嫌とは言わせないぞ!」
コウガは「お気持ちだけいただいておきます。でも、誕生日会は参加できません。申し訳ありません。」
ヒルデグランドは「はあ?なんだと!?参加できません?理由を300字以内で述べよ!」
コウガは「だって、お客さんで、盛況だけど、まだ店も軌道に乗っていないし、魔王城に行って、失礼があってはいけないので、気を遣って疲れるだけだし・・・。」
ヒルデグランドは「そんなことで、許されると思ってるのか!前回もさっきも言ったが、ワシは漆黒の世界の帝王のヒルデグランド様だ!なめんなよ!」
度々、ヒルデグランドは漆黒の世界と述べているが、名前はなぜか、ヒル(昼)になっている。おかしな話だった。
ヒルデグランドは「ああ、そうですか。って済むわけないだろうがー!子供の遣いでもあるまいし!ワシが本気を出したら、コウガ、お前なんか、一撃必殺で、イチコロだ!泣くなよ!涙ふけ!謝るなら今だ!」
コウガは「へぇー。」と気の抜けた返事しか返さなかった。
ヒルデグランドは「じゃあ、どうしてくれようか?まずは、コウガ、お前を痛めつけてやる!その次は、お前の側近のクマだ!ねえちゃんたちもまとめて、やっつけてやる!痛い目に遭いたくなかったら、言うことを聞け!考え直すなら今だぞ!」
ヒルデグランドは、コウガに嫌がらせの揺さぶり攻撃をかけた。
この緊迫感の中、クマタンは、カウンターの後ろで、ノコギリ、金づち、鉄パイプまで、用意して、待機していた!
コウガは「そんなことしたら、リュウジンバーガーのお客さんはじめ、レティシアさんも悲しみますよ!リュウジンバーガーが閉店してもいいんですか?」
ヒルデグランドは、レティシアが悲しむというコウガの言葉に反応した。
コウガたちを痛めつける→リュウジンバーガー閉店→レティシア悲しむ・・・。
ヒルデグランドは「そんなことは断じてあってはならぬ!」
気を取り直して、ヒルデグランドは「では、コウガさん、どうしたら、参加しますか?」
今度は、さっきとは、打って変わったように、下手にでた攻撃だった。
コウガは「ここで、イートインして、パーティーしたらどうですか?」
ヒルデグランドは「ううん。そんな手もアリかな・・・。しかし、城で、祝ってやりたいしな!」
コウガは「なぜ、お城にこだわるんですか?」
ヒルデグランドは、何か考えている様子だった。




