第17話
クマタンは、2階にあるアロマ店のシャーロットの店にジョセフィーヌを連れて行った。
シャーロットは以前、リュウジンバーガーに、クラインによる、やる気吸い取り攻撃の防御スプレーを調達した女性だ。
シャーロットは、店内に入ったジョセフィーヌを見るなり、自分の両手をあげて「まあ!素晴らしいレディーですわ!」と大きな声で、褒め称えた。
ジョセフィーヌは「ホッホッホッ!!!」と、まんざらそうでもなく、にやけた。
クマタンは、心の中で、“いいぞ!シャーロット!”
シャーロットは「いらっしゃいませ!何がお望みですか?」
ジョセフィーヌは「そうね。じゃあ、香水をいただこうかしら?」
シャーロットは「どんな感じがお好みですか?」
ジョセフィーヌは「あなたにお任せするわ!」
シャーロットは「では、奥様は、お優しいようなので、フローラル系の香りをお勧めします!」
ジョセフィーヌは「どんなのがあるのかしら?」
シャーロットは「では、フローラル系は、3種類あるので、見本で選んでください!」
シャーロットは、幅1センチメートル、長さ5センチメートルぐらいの細長い紙片3枚に、1枚ずつ、3種類の香りを吹き付けた。
そして、次々と、ジョセフィーに匂わせた。
ジョセフィーヌは「この香りがいいわ!」
シャーロットは「では、この見本の商品を選びますね!」
続けて「一緒に、お部屋の香りのスプレーもいかがですか?」
ジョセフィーヌは「色々とあるのね!」
シャーロットは「はい!朝や昼間は、フレッシュなやる気の出るグリーン系の香りで、夜は、心が落ち着くラベンダーの香りがお勧めです!」
ジョセフィーヌは「では、それもいただくわ!」
シャーロットは「ありがとうございます!」
シャーロットは、褒めながらも、しっかりと、ジョセフィーヌを顧客にしようと思っていた。
クマタンは心の中で、“シャーロット!上出来だ!うまく、ジョセフィーヌの心をつかんでいるぞ!もうひと押しだ!もうちょっと頑張れ!”
勝手なことを思っていた、クマタンだった。
シャーロットは「お買い上げ後に、是非とも感想を教えてくださいね!勉強になります!それと、化粧品もあります!どうぞ、バージルモールにお買い物のついでに、うちのアロマ店にもお越しください!お待ちしております!お美しい、奥様のようなお客様なら、勧め甲斐があります!」
クマタンは、“よし!よくやったぞ!シャーロット!褒めてつかわすぞ!”
ジョセフィーヌは「このお店、とても気に入ったわ!他のお店も良かったわ!このバージルモールに、時々、来ることにするわ!」
ジョセフィーヌは、大層、バージルモールが気に入った!特に、このアロマ店のシャーロットが心地よかった。
クマタンは、店を出る時に、シャーロットにピースサインを送った!