第15話
次に、同じく、バージルモール2階にある手芸店&洋服屋のジュリエットの店に、クマタンとジョセフィーヌは、行った。
ジュリエットは、20歳で、茶髪で背中までの長さで、ウェーブがかかっている。いつも花柄のワンピースを着ている。この店のオーナーで、コウガたちと同じく、バージルアパートの住人だ。
クマタンは、ジョセフィーヌに気づかれないように、ジュリエットにウインクして、サインを送った。
クマタンとジョセフィーヌが店内に入ってくると、ジュリエットはジョセフィーヌを一目見るなり「まあ!美しい奥様!こんな方、見たこともありませんわ!」
ジュリエットは、大きな瞳を輝かせて、驚いた。
ジョセフィーヌは「オッホッホ!!!」と笑った。
ジョセフィーヌは褒められて、まんざらでもなかった。
クマタンは、心の中で、“よし!よくやったぞ!ジュリエット!ヒットしたぞ!”
クマタンは、ジュリエットがうまくジョセフィーヌを褒めたので、満足だった。
クマタンは、一旦、アルフレッドの美容院を出たのは、ジュリエットの店はもちろん、他の店にも行って、奥さん(ジョセフィーヌ)が来店すると、オーバーに褒め言葉を言うのを依頼したのが目的だった。
それで、ジュリエットは必要以上に褒めた。打ち合わせ通りだった。
ジョセフィーヌは「洋服が欲しいの!それに合う帽子とバッグ、それに、アクセサリーもね。」
ジュリエットは「お安い御用ですわ!奥様!何なりと私にお任せくださいませ!」
ジュリエットは、ジョセフィーヌに似合いそうな洋服をみつくろうと、試着室のカーテンを開けて、洋服の試着を勧めた。
試着した、ジョセフィーヌは、素晴らしいレディーに変身していた。胸まで開いたワンピースは、スカイブルーで、脚のくるぶしまで、丈の長さがあった。白いレースが、胸や手首や裾まで、縫い込まれている。豪華なワンピースだった。
ジュリエットは、パールのネックレスをジョセフィーヌに付けると、次に、白い帽子をかぶせて、スカイブルーのバッグを持たせた。
ジュリエットは「とてもお似合いですわ!」
クマタンは、ジョセフィーヌに「すごく似合ってるよ!」
ジョセフィーヌは「生まれ変わった気分よ!」
ジョセフィーヌは満足して、ジュリエットに支払った。
ジュリエットは「ありがとうございます!またお越しください!」
こうして、クマタンとジョセフィーヌは、ジュリエットの店を出た。