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第13話

その解決方法とは、ジョセフィーヌがバージルモール巡りをすることだった。このモールでショッピングや息抜きをしたら、ストレスが発散出来るとコウガは、そう信じた。


ジョセフィーヌは、そのプランに賛同した。そのプランのエスコート役は、クマタンだった。


ジョセフィーヌは嫌がるマクロンの上着の内ポケットから財布を奪い取った。


マクロンは「返してください!お願いします!」


ジョセフィーヌは「うっさいわー!」


ちなみに、“うっさいわー”は“うるさいわー”のことだ。


マクロンは、待っている間、リュウジンバーガーのイートインで待機することになった。しぶしぶ、承諾した。


マクロンは心の中で、“あんな意地悪なやつが変わるわけがないなあ。あのオーナー(コウガ)は女を見る目が全然ないな!”


コウガは、クマタンにささやいた。「僕は、ハンバーガーショップがあるから、代わりに、あの奥さんを頼むよ!できるだけ、あのご主人に好かれるレディに変身させてよ!全ては、クマタンの肩にかかってるよ!」


コウガにとって、クマタンは、頼り甲斐がある存在だった。


クマタンは「まかしとかんかい!」


クマタンは、頼られて、自信たっぷりだった。


クマタンは、まず、ジョセフィーヌをバージルモールのリュウジンバーガーと同じ1階にある美容院に連れて行った。オーナーはアルフレッドで、バージルアパートの住人だった。


美容院のドアを開けた。


アルフレッドは「いらっしゃーい!あら?クマタンじゃない?一緒にいるのは、お客さん?」


アルフレッドは美容師で、20歳。バージルモールで美容院を営んでいる。グリーンの髪の毛で、やや長髪。男性としては、華奢(きゃしゃ)な体型で、オレンジ色のシャツに黒色のパンツで、オネエキャラだった。


クマタンは「この奥様がお客様なんだ!綺麗にしてあげてよ!」


アルフレッドは「はーい!オッケー!」と軽いノリだった。


アルフレッドはジョセフィーヌを椅子に座らせ、カットクロスを付けた。


ジョセフィーヌはアルフレッドに「いつも、美容院に行くけど、気に入らないのよ!私の顔に合うような髪型にしてよね!」と愛想も無く、人に対して印象が悪い感じだった。


アルフレッドは、心の中で“うるさ型の奥さんだな。”と直感した。


クマタンはそれを察知して、アルフレッドに「ちょっと来て!」と言って、手を引っ張った。


アルフレッドは、ジョセフィーヌに「ちょっと失礼します!すぐに戻ります。」


ジョセフィーヌは「早くしてよ!忙しいんだから!」と言って、目を吊り上がらすように怒った。


ジョセフィーヌのそばから離れたクマタンとアルフレッドは、ひそひそ話をした。


クマタンは「いきなりで悪いけど、あの奥さんを優しくして、そして、綺麗にして!できるだけ美しく頼むよ!化粧もね!」


アルフレッドは「あの奥さん、素地がいいから、なんとかなるよ!ただ、キツそうな性格だから、疑い深そうだけど、見た目から変えたら、かわるかもしれないわ!まずは、ヘアスタイルからかな?私なら、それを先に選ぶわ!」


クマタンは「じゃあ、マダムキラーのアルフレッドに任せたよ!」


アルフレッドは「ワタシを選んだクマタンは、正解よ!ウフフ!」


アルフレッドは、大した自信家だった。


アルフレッドは、クマタンと別れて、ジョセフィーヌの座っている椅子の近くに戻った。


アルフレッドは「お待たせしました!」


次に、待たせて謝ろうとする前に、すかさず、ジョセフィーヌは「遅かったじゃない!お客さんを待たせて、悪いと思わないの!ごめんなさいは!?」


アルフレッドは「奥様のヘアスタイルを考えていて、謝るのが遅れてしまい、ごめんなさいね!」


ジョセフィーヌは「まあ、そんなことより、早くやりなさい!」


ジョセフィーヌは命令的で、高圧的だった。


アルフレッドは“これじゃあ、ご主人も大変だろうなあ!”と心の中で思った。


それを見ていて、椅子に座って待っているクマタンは思った。“マクロンが浮気したいという気持ちもわからなくはないなあ!”と、マクロンに同情していた。


クマタンは、座っていた。あるプランのために、一旦、美容院を出た。そして、すぐに戻ると、再び、椅子に座って、足を組んで、新聞を読みだした。

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