第117話
ヒルデグランドは「このカレーポットに行き先を告げると、目的地に着くぞ!では、ワシの魔王城の玄関に直行じゃ!」
場所は変わり、少し、不気味で闇のような、暗さの場所に到着した。かなり高さの高い門があった。
コウガは「では、人数が多いので、点呼を取ろう。1,2、3、・・・・・・あれっ?1人、足りないぞ。ああっ!おもろい顔のアレキサンダーがいない!もしかしたら、敵にさらわれたのかな?」
クマタンは「えっ?もう?さらわれたのか?」
ヒルデグランドは「すまん・・・。チョンボしたようだ。もう1度、戻って、連れてくるから、みんな待っててくれ。」
ヒルデグランドは、カレーポットで、1人だけ、オーナーたちがいたモールの外に戻っていった。
クマタンは「前と一緒だね。あの時は、フローラだったね。」
フローラは「1人だけ、置いてけぼりになって、心細かったよ。」
クマタンは「そんなこと言って、1人だけ、抜けられてよかったと思ってたんだろ?」
フローラは「ケンカ売ってんのか?」
クマタンは「受けて立つぜ!」
その時、アレキサンダーを連れて、ヒルデグランドが戻って来た。
クマタンは「また、厄介者がやってきたな。」
アレキサンダーは「やー皆さん、お待たせしました。ワシが来たからには安心です。」
アレキサンダーは、自分から志願したとはいえ、もしかしたら、身の危険があるので、自分からの波動で、この地に来ることを拒否したのかもしれないと思っていた。しかし、今のままの現状では、現時点の生活から脱出するのは、至難の業なので、ここは、覚悟して、魔王城に行くのも仕方のないことかもしれないとアレキサンダーは、1人、葛藤していた。
オーナーたちは、うんざりした顔だった。
ヒルデグランドは「じゃあ、さっそくだが、仕事にかかってもらおう。」
アレキサンダーは「はい!はい!はい!はい!」
コウガたちや他のオーナーたちも、うなずいたりして、同意するかのように意思表示した。しかし、コウガ、クマタン、フローラ、エレノアは、魔王城に1度来ているとはいえ、場所が場所だけに、緊張していた。レティシアは、リュウジンバーガーを気に入り、ひいきにしていた。妖怪や魔物と友情が深まり、コウガたちの魔王城のお誘いはなかった。レティシアは、ヒルデグランドがリュウジンバーガーに行くのもよいと思ったが、あの性格なので、嫌われるのではないかと危惧していた。それで、主に、ハンバーガーは、執事が買いに行っていた。
この日、オーナーたちは、魔王城訪問が初めてなので、緊張していた。アレキサンダーは、目的は、入り込みがメインなので、むしろ浮かれていた。
城の玄関には、執事のクソ丁寧な男性のラオドールが現れた。黒髪で、オールバックの短髪で、ポマードが付いている。黒い眼鏡をかけて、耳がとがっている。そして、門歯が2本口から飛び出ている。白のカッターシャツ、黒の蝶ネクタイ、黒のスーツを着ている。