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お世話係の憂鬱  作者: バネ屋
35/45

#32 複雑な気持ち



 体を()すられて目が覚める。


 体を起こすと目の前に玲が居る。



『おかえり、玲』


「ただいま、ジンくん」


 時計を見ると3時間も寝ていたようだ。


『髪、少し切ったんだね』


「うん、変かな?」


『大丈夫、とても似合ってるよ』


「ありがと」



 玲が会いに来てくれたことを嬉しく感じたが、直ぐに寝る前に考えてたことを思い出して気持ちが沈んでしまった。


 それでも笑顔を取り(つくろ)って、会話を続ける。


 

『お洋服も買ってきたんでしょ? どんなの? 今日は見せてくれるの?』


「ママと相談して2着買ってもらった。今日はまだだめ、火曜日まで秘密」


『そっか、じゃぁ楽しみにしてるよ』


「うん」



 喉が渇いたので玲と一緒にキッチンへ行き、冷蔵庫から麦茶を出す。


 棚から玲が取り出した二つのコップに麦茶を注いで冷蔵庫へしまう。


 その場で一口だけ飲んで、コップを持って先ほどまで寝ていた部屋に戻り麦茶をすすりながら改めて玲の髪を見つめる。



 女性のヘアスタイルの知識はないからよく判らないが、以前との違いを観察してみる。

 前髪は以前と違い揃っている。

 全体の髪の長さは以前とそれほど変わっていないように見えるが、毛先を揃える程度にはカットしたようだ。

 毛先が以前と違ってクルクルと波打っている。パーマかな?


『パーマあてたの?』


「うん、ママが夏だからオシャレにしようって」


『花さん、気合入ってたもんね』


「うん、服選ぶときも大変だった」


『ははは』




 玲と会話していると、先ほど感じていた嫌悪感が薄れてきた。



『玲、8月になったらプールに行かない?』




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