表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お世話係の憂鬱  作者: バネ屋
PR
12/45

#11 お料理教室


 3つの試練を言い渡してから、1か月が経過した。



 1つ目の試練は少しづつ達成に近づいている。


 最初、学校の中(全体)で禁止としていたシャツ掴みを、禁止エリアを細かく分けることにした。


 例えば、1階の廊下は禁止。それが出来たら、2階の廊下も禁止。更にそれが出来たら、校舎内の廊下では禁止。 他にも、理科室は禁止。それが出来たら、図書室は禁止。と徐々に禁止エリアを広げて、現状では教室以外では僕のシャツを掴まなくなった。


 その代わり反動も大きく、教室に入った瞬間ガッチリシャツを掴むし、下校時校舎を出た瞬間ガッチリ手を繋いでくる。


 しばらくはこの状態を維持しよう。

 これに慣れてくれば、反動も収まり目標も達成出来るだろう。







 次に2つ目の試練”読書以外の趣味を見つける”だけれども、実はこれには最初から目途(めど)があった。



 玲の次なる趣味として、料理を勧めた。


 僕自身料理に興味があったし、5年生になってから家庭科の授業が始まり、玲が不器用ながらも一生懸命料理に取り組む姿を見ていたからだ。


 だから僕は玲に

『僕と一緒に料理を覚えよう。美味しい料理を作って玲ママに食べさせてあげよう』と言ったら、無言だけど凄い勢いでウンウンと頷いてくれた。



 料理の先生として、ウチの母にお願いした。

 母もノリノリで僕たちに料理を基本から教えてくれた。


 最初は卵料理だった。

 目玉焼きとオムレツ。


 玲の目玉焼きは、いつも黄身(きみ)が破れて不格好だった。

 玉子が上手く割れず苦労していた。


 オムレツは意外にも僕よりも玲の方が焦げ目(こげめ)無く綺麗に焼けていた。

 母に言わせると

「ジンは堅物(カタブツ)だから。玲ちゃんみたいにふわとろな子じゃないとオムレツはふわとろにならない」とのこと。


 んなわけあるか、と心の中で毒づいた。

 オムレツが綺麗に焼けなかったことよりも、自分の母親に堅物と思われていることのほうがショックだった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ