助っ人
「それがどんな問題になるのかね。」
談合坂議員が口を挟む。
「まあ、外野は黙ってみていましょう。」
知事がなだめる。
「人事だと思ってるから、あんたは落ち着いてられるんだ。」
「あら、私の子もここの生徒ですが。」
「水田なんて生徒は聞いたことありませんぞ。」
「おや、どうして議員が生徒全員の本名をごぞんじなんですか?」
「いや、別に、全員では。たまたま息子たちが会話しているのを聞いただけで。」
「そもそも、知事のご自宅は地区外ではないですかな。」
「いやですわ。知事の自宅は知事公舎に決まっているじゃありませんか。こっちにあるのは今は別宅。」
「さて、こうして集めたお金は何に使われているのか?」
談合坂3兄弟の強み、それは支持者への賄賂。
「一番上はSOUなん。一番下はSAIなん。間に挟まれHiなん。談合坂3兄弟。春になったら花見。秋になったら月見。選挙通して談合、談合、談合坂3兄弟。」
裏サイトで流れている談合坂3兄弟の替え歌である。曲に乗って3人の生徒が出てきた。カツラギ、トビキュウ、ノリベンだ。
「この3名は選挙管理委員会の特別チームで、候補者陣営に不正が無いか内偵していました。」
3年のノリベンが代表して口を開いた。
「候補者自体の問題はみつかりませんでしたが、現生徒会の問題が見つかりましたので、われわれは選挙の前に報告すべきと考えました。われわれは花見と月見の会の決算と参加者の証言から一人分の費用を計算しました。その結果、給食費500円に対し、一人当たり5千円の支出となりました。さて、この差額は全員の給食費でも埋められません。しかし、費用に設備使用料の余剰金をたすと、ほぼ同額になります。」
「それのどこが問題なんだね。」
談合坂議員が怒鳴った。
「さて、ここで、この会が選挙の前後にある点に注目してください。選挙前に今回の候補者であるサイゾウ君も出ています。利益誘導や賄賂などの不正にあたるかは結論付けられませんでした。それは次期生徒会においてなされるでしょう。これらの調査結果からアポロンはアスカ候補の発言を問題なしと判断いたしました。」
議員は校長をにらみつけた。
「終わりの時間もちかづきましたので、来賓からの質疑に入りたいと思います。順番は談合坂候補、明日香候補、ハブ候補の順とします。なお、進行をスムーズにするために質問は事前に各候補には伝えてあります。」
このの順は不利だ。もし、僕が談合坂との対立点を打ち出しても、後からハブが攻撃してくる。完全に挟み撃ちにされた。




